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不壊の壁は刃を持たない 第十六話
久しぶりの投稿になりました。
前回までのあらすじ!ガルフパーティーがS級|任務《クエスト》をすることになった!
「え、S級!? いやいやいやいや、ダメでしょ!!! カマイタチの時なんてプロフェッサーがいなかったらマルチさん死んでたじゃないすか!!!」
「おい…もう一度よく考えてみろ……『ラーブラ』だぞ? 本来なら16時間+1つ10万ペールのエクレアを……タダでもらえるんだ……やるしか…ねぇだろ?」
「ぐっっ……!!!」
「じゃ…決まりでいいな……?」
「ゔおおおおおお…!!!」
「よし! 決まりで!」
「え゛!? ぼくまだなんも言ってないんですけど!!!」
「ちなみに、その『クロードラゴン』ってのは、どこにいるんだ?」
「話を聞いてください!!!」
「えっと…『クロードラゴンはヴォラタイル草原にいる』だって。」
「ちょっとおおお!!!」
「ヴォラタイル草原って、1年中気候が不安定らしいぜ。」
「へええ。」
「……そうなんですね。」
「?」
「え、ちょっと待って!? こっからヴォラタイル草原まで40kmあるじゃん!!!」
「はあ!?」
「ちょ、ちょ!! はよ準備せな間に合わんって!!!」
「え、ちょっと! 待ってくださいよ!!!」
30分後……晴れ空が広がるヴォラタイル草原。
「ゼェ。ゼェ。や…やっと着いた……ヴォラタイル草原…。」
「体力SSSSSSSSS…ってやっぱこういう時に便利ですよね☆」
「ずりいぞ…!!! おい、ちょ、アルバトロス…!! |回復魔法《ヒーリング》してくれ!」
「ツカレタカラデキナーイ。」
「いいから!!」
「エ゛~。ショウガナイナー。|回復魔法《ヒーリング》。」
ガルフパーティーたちの疲れがみるみるとれていく。
「やったぜ! 全回復したぞ!」
「さすがアルバトロス! |回復魔法《ヒーリング》の腕|だけは《**・・・**》いいんだよな!」
「ウルセエヨ!!!」
「…あれ?」
曇った空を見上げながら、ガルフが言った。
「どうした、ガルフ?」
「いや、ついさっきまで晴れてたよな?」
「お、おう。」
「でも、今は曇ってるんだよな〜。」
「た、確かに!!!」
「マジで|不安定《ヴォラタイル》じゃん。」
「…そうですね。」
「にしても腹が減ったなぁ…。|回復魔法《ヒーリング》は傷とか疲れには|作用《アクト》するんだけど空腹には|作用《アクト》しないんだよなぁ。」
「俺も腹が減ったぁ。」
「私も。」
「オレモ。」
「そ、それなら、またアルバトロスが何か持ってきてくれてるんじゃ…。」
「そうだな! アルバトロス、何か持ってるか?」
「パンナラアル。」
「おお! じゃあそのパンくれ!」
「1コシカナイ。」
「…………こ、ここは!! リーダー格である俺が食べるべきでは!?」
「はあ!? 何言ってんだよ!! ここは『2特』の俺が食べるべきだろ!? 100年に一度の逸材だぞ!? 俺は!!!」
「私がいなかったらあなたたちすでにみんな死んでるはずでは?」
「オレガクウ!!! モッテキタオレガクウノ!!!」
「たった1つのパンでここまで本気になれるあなたたち、別の意味ですごいと思います。」
**「どういう意味で!?」**
その後、ジャンケンでガルフが食べることが決まりました。
「いえええええええい!!! 俺様の勝ちい!!!」
「くそっ…!!! まさかあそこでグーを出すなんて……!!!」
「ふふん。このパンはお・れ・が!! 美味しくいただくぜ♡ じゃ、いただきま……。」
ガルフがパンを口に入れようとした……その時!!! 黒い影がガルフの手からパンを鷲掴みにしてかっさらっていったのだ!!!!
「はあ!? 何!? パンが消えたんですけど!!!」
「あ゛!! あれは……!!」
マルチが指差した先にはなんと……**今回の|任務《クエスト》の|標的《ターゲット》であるクロードラゴンが羽ばたいていた!!!!** しかも、その足にはガッチリとパンが握られていた!!!
「それ俺のパン!!! 返せドロボー!!!」
ガルフが叫んだが、クロードラゴンには意味はなく、クロードラゴンはパンを器用に口に押し込んでしまった。
**「うわああああああああ!!!」**
「たかがパン1つで!?」
**「ゆるさねぇ…ゆるさねぇぞおおおおおおお!!!」**
「落ち着いてください!!!」
**「|討伐《ぶったお》してやる!!!!」**
**クロードラゴンVSガルフパーティー 開戦!!!!**
「うおおおおおおおおおお!!!!」
ガルフが斬ろうとするが、クロードラゴンは飛んでいるため届かない。
「降りてこいやあああああああああ!!!!」
「あ゛!!! ちょ、ガルフ!!! 危ない!!!」
そう、これこそがクロードラゴンが|緊急《クリシス》のS級|任務《クエスト》に割り当てられた理由……。
**|鋭鉤爪《レグナティ》!!!!**
**ズドオオオオオオオン!!!!**
「……ええええええええ!?」
なんと、ヴォラタイル草原の地面に大きな穴が空いてしまったのだ!!!
「え、ちょ!!! やばくないすか!? 深さ……10mはあるっすよ!?」
「やばいって!!! 直径20mあるって!!! |鋭鉤爪《レグナティ》強すぎだって!!!」
「ちょ、ちょっとまって!!! いったん水晶(新しく買い替えた)で|能力値《ステータス》確認してみるわ!!! ………えーと…?」
〈攻撃力 S。スピード S。知力 A+。体力 A+。〉
**「強すぎんだろ!!!!」**
「どうしよ!!! 攻撃力とスピードがS!? スピードSって|音速《マッハ》だよ!?」
「マジすか!!! ガ、ガルフさん!!! これはさすがに撤退した方が……。」
「いいや!!! 俺は逃げない!!! パンのうらみを晴らすまでは!!!」
「パン好きすぎだろこの人。」
「おいシンゴォ!!!」
「は、はい!?」
「|あいつ《クロードラゴン》を降ろす作戦を考えろ!!! 飛ばれてたらどうやっても攻撃は当たんねえ!!!」
「え゛!? そんなこと急に言われても……。」
「速くしろ!!!」
「えええ!?」
えーと…? 『飛ばれてたら』…だからあの翼をどうにかすればいいんだろ? そもそも|音速《マッハ》で飛ベる上あの大きな|体重《からだ》を支えられるのは、それなりの|靭性《きょうど》があるからだ。ならその|靭性《きょうど》を弱く…|脆《やわらか》くするには……。
「あ!!」
「さっそくきたな!?」
「はい!!! 見つけましたよ、クロードラゴンの攻略法!!!!」
今回も太文字多めでした。