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幼児化2日目。
前回の続き
もうみっかめくらいまでできた
2日目
朝、起きた。
ここはどこだろう、といっしゅん迷ったけどすぐに思い出した。
mtk「ここ、しぇんぱいのおうちっ!!」
僕は喜びにあふれた。
今日もずっとしぇんぱいと一緒だ。
そしてしぇんぱいはドアノブをあけてくれた。
wki「おはよっ!!元貴!!」
しぇんぱいのかっこいい声で、朝の眠りもすっかりさめた。
キッチンからふわっと香る朝ごはんの香り。
僕は、昨日のしぇんぱいがつくってくれたおむらいすのことを思い出すと、早くしぇんぱいがつくったご飯がたべたくなった。
mtk「しぇんぱいっ…、だっこ…っ」
そう言うとしぇんぱいは僕を軽々と抱えて、昨日みたいにリビングまで運んでくれた。
今日も昨日みたいにずぅーっとしぇんぱいといっしょ!と思うと気持ちが晴れる。
その気持ちを、あさごはんがたべおわるまではずぅっと思っていた。
__朝ごはんしゅうりょう後...
wki「じゃ、いってきまーす」
しぇんぱいは、かばんを肩からかけて、昨日とは違う、ぴしっとした服を着ていた。
そして、ここは玄関。しぇんぱいは靴を履いている。
しぇんぱいはすぐ僕のうるうるな目に気づいてくれて、「あ、そっか」と言い、今から何があるのかを教えてくれた。
・・・
どうやらしぇんぱいは、がっこう…?っていうのに行くらしい。
wki「元貴…お留守番…できる…?」
おるしゅばん…?
しぇんぱいによると、「おるしゅばん」とは、しぇんぱいがいない間、しぇんぱいのおうちを守ることらしい。
ってことは、しばらく僕独り…ってことだ。
しぇんぱいどこに行っちゃうの、?
とっさに大粒の涙があふれ出た。
mtk「んーん…!!やーだぁ、!!」
しぇんぱいの服の袖を掴む。
涙の中、やっと出た言葉がこれだった。
涙目でしぇんぱいのほうをゆっくりと見る。
そしたら、なぜかしぇんぱいは下を向いていた。
僕が「しぇんぱい…?」といつも通り言おうとしたそのときだった。
しぇんぱいは僕のことを抱きしめて、僕の頭を、髪の毛がくしゃくしゃになるまで撫でてくれた。
僕が言葉を言う暇もなく、しぇんぱいは口を開いた。
wki「……すぐ戻ってくるからっ、!待ってて…!」
wki「俺、元貴のこと大好きだからねっ!!」
しぇんぱいの目を見ると、少し目が赤くなっていることに気づく。
なんでなんだろう…。
でも、今のしぇんぱいの言葉と行動で、僕のこころはゆさぶられた。
しぇんぱいは絶対すぐにもどってきてくれる。
帰ってきたら、また僕のことをかわいがってくれる。
そう信じると、もうだいじょぶ。
mtk「……いってらっしゃぁいっ…!」
しぇんぱいが「行ってくるね」と言う前に僕が先に言った。
しぇんぱいはまた目を少し赤らめる。
そして間を空けてしぇんぱいは「行ってきます!」と言い、ゆっくり笑顔でおうちを出た。
___
しぇんぱいはがっこう…?に行ってしまった。
今、しぇんぱいのおうちには僕独り。
帰ってきたら可愛いがってくれると思っていても、やっぱり“さみしい“と言う気持ちはうまらなかった。
また涙が出そうになる。
だけど、今日はその涙をじぶんでぬぐった。
だってしぇんぱいが言ってたんだもん。
「俺、元貴のこと大好きだからねっ!!」って。
そのことばをあたまのなかでぐるぐるさせると、がんばろうと思える。
mtk「僕もだいすきだからねっ、しぇんぱい!」
と、がっこうに行ってしまったしぇんぱいに向けて言う。
そして僕はやっと玄関をはなれた。
___
玄関を離れると、僕はすぐさま探した。
しぇんぱいの私物を。
すぐ目に入ったのは、しぇんぱいのお洋服。
たぶん、しぇんぱいが寝ているときに着ていたものだろう。
僕は昨日、お風呂上がりに着せてもらったしぇんぱいの服を脱いで、じぶんでしぇんぱいのねまき…?を着た。
もちろんサイズはぶかぶか。
ねまきっていうより、わんぴーすみたい。
__これでしぇんぱいみたいになれたかなぁっ…
でもしぇんぱいはもっともっとかっこいい。
まだ僕なんかじゃしぇんぱいみたいにはなれない。
しぇんぱいみたいにかっこよくないと、しぇんぱいのおうちは守れない。
“じゃあもっと頑張ってかっこよくなる!“と小さな夢を抱えて、しぇんぱいが帰ってくるのを待った。
数分後
しぇんぱいはまだ帰ってこない。
また少し挫けそうになる。だけど、しぇんぱいみたいになるにはこんなことでこまってたら駄目。と思い、こころを燃やして、胸のなかに溜まってる涙をじょうはつさせた。
mtk「あっ!!」
他になにかあるか探していると、
次にみつけたのは、しぇんぱいがたぶん忘れていったシャーペンだった。
しかもその下にはまっしろい紙が置いてある。
なにかしぇんぱいがよろこぶことを書こうと思ったけど、どうがんばってもむずかしかった。
だって、このぶかぶかのねまきを着ていると、手ものばせないし、背も届かない。
だから何かしようと思っても、なにもできないのだ。
でも、帰ってきたしぇんぱいをおどろかせたくて、よろこばせたくて、あの可愛い笑顔がみたくって。
…じゃあがんばるしかない。
mtk「しぇんぱいのためならがんばるっ…!」
そして、机のうえにあるまっしろな紙と、シャーペンをいっしょうけんめいに背伸びしてすうふんがんばると、やっと机の上から紙とシャーペンを取ることができた。
少しだけシワがついてしまった紙。
その上から僕は、大きいお洋服からがんばって手を出して、シャーペンを握って、文字を書き始めた。
mtk「しぇんぱいっ〜しぇんぱいっ」
mtk「よしっ…!」
【しぇんぱい、おかえり!!】
【ぼく、がんばったよ】
【だいすき!!】
僕なりにはうまく書けた、はず!
しぇんぱい、よろこんでくれるかな。
おどろくかな。
また、ぎゅーってしてくれるかな。
気持ちが高まる。
でもしぇんぱいはまだ帰ってこない。
__早く見てほしいのに…。
僕はその紙を持ってベッドに飛び込む
そして偶然目に入ったのは、しぇんぱいの枕。
僕はしぇんぱいだと思ってその枕に顔をうめる。
mtk「…!しぇんぱい…っ!?」
しばらくして、その枕をぎゅっと強く抱きしめた。
いつもしぇんぱいがしてくれてるみたいに。
ぎゅっとしばらく、しぇんぱい(枕)を抱きしめていると、お腹がぐーっと鳴った。
そのしゅんかん、再びおもいだした。
昨日しぇんぱいの作ってくれたご飯の味を。
周りを見渡すと、食卓の机にぷりんが置いてあった。
僕はそれをめざして小幅で歩く。
やっとのことで机に食卓につくと、ぷりんの横に、手紙が1枚おいてあった。
【元貴へ!】
【これ、おなかすいたらたべてね!】
そう書かれてあった。
たしかにお腹は空いてるけど、しぇんぱいはどうなんだろう。
しぇんぱいもお腹空いてるかもしれないのに僕だけ食べるのはなぜかこころが反対している。
迷った末、僕はまたぶかぶかのお洋服からがんばって手を出して、スプーンを持ち、ぷりんを半分こにした。
mtk「できたぁ…っ!!」
分けたぷりんは、平等にはできなかった。
1つは大きくて、2つ目は小さくなっちゃった。
でも僕は、小さい方を選ぶ。
だってしぇんぱいがかなしんじゃう。
これでしぇんぱいもお腹いっぱいになってくれるはず、!
と、思うと空腹なんてなくなってしまうのだ。
そして、僕はあとほんの少しの空腹を埋めるために、小さい方のぷりんを食べ始めた。
mtk「おいしいっ!!」
しぇんぱいのご飯のほうがおいしいけど、おいしくてつい我も忘れてぷりんを食べてしまっていた。
それだからか、気がつけばしぇんぱいの分のぷりんまで食べてしまった
それに気づいたのはとっくに食べ終わった後。
もう何をしようにも、もとには戻せない状況。
そのしゅんかん、涙があふれだした。
しぇんぱいのご飯のほうがなんばいもおいしいのに
幸せなのに
しぇんぱいだって絶対おなかすいてるはずなのに
僕はその場で泣き崩れた。
「しぇんぱい…ごめんなしゃいっ、」と言う僕の独り言だけがへやにひびく。
しぇんぱいのためにがんばらなきゃ。と思っても
僕がしぇんぱいをかなしませちゃった、から。
がんばっても褒めてもらえない…のかな。
胸が痛む。
あたまのなかに、「しぇんぱい…」とはんせいの声がずーっとぐるぐるしてる。
僕は、その悪気に、いますぐにでも押しつぶされそうだった。
はんせいのあまり、僕はベットにねころんで、あっというまにコテッとねてしまった。
「帰ってきたらしぇんぱいに謝らないと。」
夢のなかでもかんがえた。
しぇんぱいをかなしませない方法を。
___3時間後。
mtk「んん……?しぇん、ぱい…?」
めをさまし、あたりを見回す。
でも、まだしぇんぱいの姿はない。
ねむりからめざめても、「しぇんぱいに謝る」の言葉がすぐに思い出される。
また涙が出そうになる。
しぇんぱい…しぇんぱい…しぇんぱい…。
今はそのことを考えるのでせいいっぱいだ。
まどをみると、もう空がオレンジ色にそまっている
そろそろしぇんぱいかえってくるのかな。
ふあんになる。
怒られちゃったらどうしよう。
きらわれちゃったらどうしよう。
mtk「…ゔぅあぁ…っ…!!」
いままででいちばんおおつぶの涙。
拭おうとしてもそんなやる気なんてでない。
そのなみだをずーっとずーっと流した。
しぇんぱいがもう玄関前にいることを知らずに。
涙の海におぼれていたそのときだった。
ガチャっとドアが空いた。
wki「元貴!ただいま!!大丈夫だった!?」
荒い息遣いで泣いてる僕の方を見る。
しぇんぱいだ。
…謝らないとっ…
mtk「しぇん…ぱいっ…、…!」
しぇんぱいに抱きつく。
しぇんぱいの服は、僕の涙で少し濡れてしまった。
しぇんぱいは目を丸くしてひっしに僕の話を聞こうとしてくれた。
mtk「…ぷりん…ぜんぶたべちゃって…ごめんなしゃいッ……!」
袖を強く握る。
小さな手が痛くなるくらいに。
mtk「しぇんぱいのご飯がいちばんおいしいのにっ……」
mtk「“ぷりんおいしい“なんて言って…ごめんなしゃい…っ…!」
涙がとまらない。
その僕の姿を見て、しぇんぱいは何も言わずに、僕と目が合う位置にしゃがんでくれた。
しぇんぱいは、僕がしぇんぱいのねまきを着ているのとにも、しぇんぱいに書いた手紙が机の上においてあることよりも先に、僕に声をかけてくれた。
wki「……何、お前…」
wki「…かわいすぎ。」
あれ、?いつものしぇんぱいじゃ…ない。
声のトーンもかける言葉も。
でもおこってるわけでもない。
なんだろう。胸が少しざわつく。どきどきする。
少し間が空き、しぇんぱいは僕のことをいつもみたいに抱きしめ返してくれた。
wki「大丈夫だから!もう謝らないで?」
声のトーンが戻る。
いつものやさしいしぇんぱいになった。
でも、僕のこと嫌いになっちゃったかもしれない。
いっしょうゆるしてくれないかもしれない。
そう考えると、またなみだが出る。
また泣き始めた僕をしぇんぱいはじっと見つめた。
しぇんぱいのあたたかいおててが僕の涙を拭う。
wki「嫌いになんてなるわけないじゃん」
まだ口にしてなかった。
あとで聞くつもりだった「嫌いになっちゃった?」も、聞く暇もなく、しぇんぱいが答えを出してしまった。
僕のこころを読んできたのだ。
やっぱり僕、しぇんぱいが好き。
mtk「…しぇんぱいっ…!…これ…っあげるっ…」
しぇんぱいに渡したのは、すうじかんまえ、僕がしぇんぱいのためにがんばってかいた、あの小さな手紙だった。
しぇんぱいはその手紙を読み終えたあと、少しおこっている感じがした。
でもじつはそんなことなくて、しぇんぱいは顔をまっかにして、泣いていた。
mtk「しぇんぱいっ…?だいじょ…うぶ、?」
返事はない。まだしぇんぱいは泣いたまま。
そんなしぇんぱいの涙を、いつものしぇんぱいがしてくれてるみたいに、ほっぺたに手を伸ばして、拭ってあげた。
しぇんぱいは「え、?」と、僕の方を見る。
そして「ありがとう」と一言溢した。
僕、がんばった。
だからなにかご褒美がほしい。
mtk「しぇんぱい…!」
mtk「僕…がんばったよ…!だから、ぎゅーってして!!」
しぇんぱいは涙をまた拭って、立ち上がった。
そして、玄関で、いままででいちばんあたたかいハグを交わした。
2日目のお留守番は、どきどきしたけど、とりあえずなんとかなった。
その後しぇんぱいは、僕がしぇんぱいのねまきを着ていることにとまどっていたのか、またさっきと同じ下りになってしまった。
結局、今日の夜は、お風呂に入ったあと、しぇんぱいのねまきを着せてもらった。
それだからか、いつもよりうんと幸せに寝れた気がした。