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8話「新たなる仲間」
水上都市『モンベル』。
王都から5時間近くかかる遠い場所。
だが、いろんな冒険者が1度は行ってみたい国内の名所として有名だ。
観光客なども多くいて賑わっている。
ここは平和だ。
最近はテロなどがよく耳に入るが、ここの街では全然ない。
僕たちは今仲間を探している。
ということで、居酒屋に来た。
居酒屋に入ると、臭い臭い匂いがする。
どうも、酒臭いな。
アルトは酒臭いのがとても苦手だ。
今の時点で既に顔色が悪い。
「アルト、無理すんなよ?」
シュルトが優しい口調でそうアルトに話しかける。
話しかけていると言っても……
返事を求めていないような……
何か不思議な感じがした。
「はい…」
そう1言だけ言うと、店の外へ出て行った。
そして、居酒屋にいるメンバーをシュルトが見ていると燻んだ金髪で水色と黄緑の瞳でこっちを見てくる人がいる。
「なんだ…?」
そうつぶやいたら、彼が走ってくる。
途中で、まばらに切られた髪が揺れる。
何かあったのだろうか。目の近くに傷がついている。
「あなたは誰ですか?」
シュルトがそう聞く。
すると彼は顔が急に明るくなって——
「え?」
「私はユーミリナ・ドーラムと言います、もし何か困りごとがありましたら…私、なんでもお手伝いいたします!」
急に元気な口調でそう喋りかけてくるものだからシュルトは焦った。
そもそもユーミリナの性別はなんだ?
一見男に見えたが、1人称は私だ。
多様性。
そんな言葉をシュルトは脳内に張り巡らせて、この事は忘れることにした。
それが1番安全な策だ、とシュルトも思っていることだろう。
「…俺はシュルト・クルシア。一体どうしたんだい?」
シュルトは人懐っこい笑みを浮かべてそうしゃべる。
これをアルトが見たら引くレベルだろう。
なんせシュルトは……
お母さん以外の女の人と関わったことがあまりない。
大体産んでくれたお母さんの元で幼少期は過ごし、後は、国王に拾われて、ずっと国王に育てあげられてきた。
女の人に関わる機会があまりないのだ。
どう関わればいいのかわからないのだ。
シュルトはその後少し硬直した。
そうすると、清々しい顔をしたアルトが戻ってくる。
「あれ?そちらの人は誰ですか?シュルトさん」
「ッフ…ユーミリナ・ドーラムだってね」
「… ユーミリナさんなのはわかりました。でもシュルトさん……お前は本当にシュルトさんなのかよ!?正直、めちゃくちゃ気持ち悪いわ!!!!」
シュルトの中に同じ言葉がリフレインする。
*気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い——*
と
「そういえばユーミリナさんはなんでシュルトさんに?」
「あ…えっと…もしよければでいいんですけど…仲間にさせていただきたいな…とか…」
「いいよ」
「え?」
軽い。
仲間に入るかどうかの承認が「いいよ」の一言で終了した。
「ありがとうございます!」
「そうなると、僕たちのメンバー初の女性ですかね?」
「…あ、私男ですからね?え、もしかして女性だと思ってましたか?違いますよ?!」
そうユーミリナがしゃべるとシュルトの調子が一気に回復して——
「うん!よろしくな!」
新たな仲間とともに。
我々はこれからどこに向かうのだろうか——
9話次回予告
「はい!今回は次回予告を任されましたユーミリナです!皆さんのご迷惑にならないよう精一杯がんばります!」
「はい!僕もがんばります!」
「そういえばアルトさんって次回予告にほぼ毎回いますけど…レギュラーメンバーみたいな感じなんですか?」
「ふっふっふ…僕は司会です!」
「わあ!すごい!次回!9話「予期せぬ再会」!お楽しみに!」
「お楽しみに!!」