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第十六話 最終回 約束
**最終回 約束**
白い世界だった。
眩しい光。
暖かい光。
勇者の力と。
魔王の呪い。
二つの力がぶつかり合う。
🦍「きなこ!!」
🍆「戻れ!!」
⛄️「嫌だぁぁ!!」
🐷「やめろ!!」
🍌「......!」
仲間の声が聞こえる。
全部聞こえる。
だけど。
もう遅かった。
きなこは知っていた。
勇者の力を全て使った。
だから。
もう戻れない。
黒い魔力が消えていく。
世界を滅ぼすはずだった呪い。
それを。
ただ一人で押さえ込んでいた。
🐰「よかった」
小さく笑う。
守れた。
みんなを。
世界を。
約束を。
光が消える。
玉座の間。
崩れた城。
静寂。
そして。
🐰「......」
勇者は膝をついていた。
🦍「きなこ!!」
ドズルが駆け寄る。
🍆「きなこ!!」
ぼんさんも。
⛄️「きなこぉ!!」
おらふくんも。
🐷「おい!!」
MENも。
🍌「......」
おんりーも。
全員が集まる。
**しかし**
もう分かっていた。
きなこの身体は。
少しずつ光になっていた。
指先。
腕。
肩。
まるで。
世界へ還っていくみたいに。
崩れていく。
🍆「駄目だ......」
回復魔法。
何度も。
何度も。
何度も使う。
だが。
治らない。
🐷「ふざけるな......」
魔法も効かない。
何もできない。
誰にも。
どうにもできなかった。
⛄️「嫌だ......」
おらふくんが泣く。
⛄️「帰るんでしょ......?」
⛄️「みんなで......」
約束した。
焚き火の前で。
六人で。
帰ろうって。
約束した。
だから。
受け入れられなかった。
🐰「ごめんね」
⛄️「謝らないで!!」
泣きながら叫ぶ。
🐰「......」
苦しそうなのに。
きなこは笑った。
いつもみたいに。
優しく。
🐰「みんな無事?」
最初に聞くのはそれだった。
🦍「そんなのどうでもいいだろ!!」
ドズルが叫ぶ。
涙が止まらない。
🦍「なんでだよ!!」
🦍「なんでお前が!!」
🦍「約束したじゃないか!!」
その声は震えていた。
きなこは何も言わない。
ただ。
少しだけ。
笑った。
🍌「......」
おんりーは俯いていた。
何も言えなかった。
旅の途中。
守ると決めた。
誰も失わないと決めた。
なのに。
一番大事な仲間を。
守れなかった。
拳が震える。
悔しかった。
🐷「おい」
MENが呼ぶ。
🐷「勇者」
返事はない。
🐷「何とかしろ」
声が震える。
🐷「お前だろ」
🐷「勇者だろ......」
魔法使いの言葉は。
最後にはかすれた。
🐰「ねぇ」
静かな声。
みんなが顔を上げる。
🐰「約束」
聞き覚えのある言葉だった。
🐰「覚えてる?」
もちろんだった。
忘れるはずがない。
六人で交わした約束。
絶対に忘れない約束。
🦍「覚えてる」
🍆「当たり前だよ」
🍌「忘れるか」
⛄️「うん......!」
🐷「ああ」
🐰「そっか」
嬉しそうだった。
本当に。
安心したみたいに。
🐰「なら」
光が増していく。
時間がない。
誰もが悟る。
今。
その時が来る。
🐰**「`また会おう`」**
静かな声。
だけど。
六人の旅で。
一番大切な言葉だった。
🐰**「`次も`」**
🐰**「`6人がいい`」**
涙が零れる。
誰も返事ができない。
返事をしたら。
本当に終わってしまう気がした。
だから。
最初に声を出したのは。
ドズルだった。
🦍「絶対だ!!」
🦍**「`絶対また会う!!`」**
🍆「約束する」
🍆**「`何年かかっても探すから!`」**
🍌「忘れるなよ」
🍌**「`次も仲間だ`」**
⛄️「絶対会う!!」
⛄️**「`約束だから!!`」**
そして。
🐷「......面倒だな」
MENが笑った。
涙を隠しながら。
🐷「でも」
🐷**「`破る気はない`」**
それを聞いて。
きなこは笑う。
旅立ちの日より。
六人で笑った日のどの時より。
幸せそうに。
🐰**「`ありがとう`」**
最後の言葉。
そして。
🐰「みんななら大丈夫」
白い光が溢れる。
眩しくて。
暖かくて。
優しい光。
勇者が。
世界へ還っていく。
🦍「きなこ!!」
🍆「きなこ!!」
⛄️「きなこぉぉ!!」
🐷「おい!!」
🍌「......!」
呼び声が響く。
だけど。
その光は止まらない。
そして。
勇者は。
世界から消えた。
**それから**
世界は救われた。
魔王はいない。
魔王軍も滅びた。
人々は笑うようになった。
勇者は伝説になった。
けれど。
五人は知っていた。
伝説なんかじゃない。
優しくて。
少し怖がりで。
仲間が大好きだった。
ただの一人の勇者だったことを。
時は流れる。
何十年。
何百年。
世界は変わる。
国も。
街も。
人々も。
全て。
それでも。
約束だけは残った。
**`また会おう`**
その言葉だけは。
消えなかった。
**そして**
遠い未来。
別々の場所で生まれた六人は。
同じ夢を見る。
懐かしい声。
懐かしい笑顔。
焚き火。
星空。
そして。
一つの約束。
まだ。
誰も思い出していない。
でも。
きっとまた出会う。
必ず。
六人で。
これは終わりじゃない。
約束の終わりじゃない。
六人の物語は。
まだ続く。
これにて前世編は終わりです。
次から現在編の続きに入ります!お楽しみに!