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タイム、ステップ?ジャンプ! #5 わかってるから。/遺品整理
壇ノ浦の戦い―――、それは源氏が平家を滅ぼした、源氏と平家の双方のその後を大きく変えた戦い…、
っっっっが、今、私の、目の前で!
起きているのですがっ~~!?
私っ、東折雛!は!歴史が大好き、なの!
でも……、いざ戦っているところを目の当たりにすると、喜ぶどころか言葉を失ってしまう。
殺し合う武士たち、肉が斬られる音、漂ってくる鉄の匂い。
本物の、文字通りの地獄絵図。
現役女子中学生には、重すぎるっ!
たくさんの弓が飛んできて、避けようとするも腕にぐさりと弓が刺さる。
「っ痛」
……やばい。
痛い痛い痛い。
涙目になり、視界がゆがむ。
そこで意識を失ってしまった。
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「あざ~っす!」
いやあ、めっちゃ助かった!
俺…、仙花郡司は絶賛おばあさんのうちに居候させていただいてま~す!
もんぺは少し違和感があったけど、一週間たてば快適だぜ!
小さい丸テーブルにおばあさんと一緒に座って、ふと考える。
時争神社ってなんなんだろう。どうしてこんなところに来たんだろう。
てかなんで日本って戦争してるのだろうか…。授業聞いてなかったからよくわからん!
でも……、時争神社には明らかな既視感が——
その時、おばさんに「私の親の遺品整理、手伝ってくれるかい?」と言われた。
聞くと半年前に買い物に行っていた隣町の空襲で亡くなったみたいだ。ショックと忙しさでなかなか手が付けられなかったとのこと。
「任せてくださいよ!俺がいますから!」
そう言って許可も取らずに二回への階段をギシギシ音を鳴らしながら登っていく。もう家族みたいなもの……、というか家族だからな!遠慮はないぜ!
遺品整理の手伝いをしながらも何かヒントがないかと棚の中を探っていると、ごつごつとした木の板の感触がした。
遺品が小物が多かったことからインパクトにびっくりして、思わず手探りでつかむ。
するとそこには筆のようなもので神社が描かれていた。
そして、中心に『時争神社』の四文字がある。
俺は言葉を失った。
「と、と、ときそうじんじゃっ!?」
あまりに大声を出したものだから、おばあさんが心配して「どうしたんだい?」と声をかけてきた。
ごめんなさいっ!
「少し虫が出たからさぁ~~~」と適当に誤魔化して、俺はその木の板……、確か木簡、だったかな……に目を向ける。
何度目をこすっても、やっぱり書かれているのはあの時争神社だ。
……驚いた。きっと、タイムスリップをしたあの時よりも。
だってあの神社に行った人が、俺のほかにいるということだから。
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ごわごわとした藁の上で寝ていた。
寝心地が悪かったけど、壇ノ浦の戦いで負った傷は布でぐるぐる巻きにされていて、それだけでも安心していた。
それより、目の前に。
小学生くらいの身長の男の子が、着物を着て私の手を握っている。
「……あなた誰---」「助かったのだな!よかった!」
まず…、この子が私のこと、助けてくれたんだよね…?
心配そうにして私の顔を覗き込んでくる。わ、私年下の子に助けられたの⁉
小学生にしては手当ても何もかもがしっかりしすぎてるなぁ…。
その子は続けた。
「我は|源九郎義経《みなもとのくろうよしつね》だ。そなたの名も教えてくれ」
「私はぁ‥‥、東折…雛…だよ~……」
意識を取り戻したばかりだからか、頭がよく回らない。「義経さんっていうんだね~、ヨロシクねぇ」
命の恩人だからね、いくら子供でも…。丁寧に接することを心掛けなきゃ!
……あれ、義経?
みなもとのくろうよしつね、みなもとのよしつね、源義経……
「源義経!?」
あの、戦いの天才の!北条政子の、旦那の、源頼朝の、弟の!
「っ光栄です!やばいうれしい!うれしい!」
めっちゃうれしい!
まさか…!まさか…!
うっとりしていると、私はハッとした。
私のあこがれの北条政子さんの、源頼朝が、追放した人物。つまりは…、**敵**、だ。
「……」そんなの嫌だよ。追放されてほしくない。
私は念押しするように義経をじっと見つめ、言った。
「お兄さんのいうことはちゃんと聞くこと!」「あ、ああ……?」
確か反感買っちゃったから、追放されたんだよね!
わかってるから、早く助けてあげたい!
意気込んでたところで、あることに気付いた。
……あれ、もしかして…。
だって義経が追放されたって知ってるのは。当たり前に追放されたからで‥。
私がここで言ったことにより、義経が追放されなければ、私は義経が追放されたということを知らないことになり、だったら助言もできないはずで…?
頭の中がぐるぐる回るが、とりあえず、決めた。
義経を何とかしてたすける!
そうすれば、何かわかるかもしれない!