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SOME!Chapter1 #3
mark1old
ゾーイの目が覚めたときには何もかも変わっていた。
先ほどまで自身がいた筈の植物園のしの字すらなくなっている空間に一人。
衝撃で体や頭を打ったのだろうか。ゾーイは意識がかなり朦朧としていることに気がついた。
体が起こせぬようなので視線のみで周囲を確認した。するとぼやけてはいるが鉄の匂いと赤い何かが確認できた。そこでゾーイは踏ん張って腕を動かし自分の頭を触ってみると…液体が流れている。…血だ。うん。
こうして彼女が冷静でいられるのもゾーイの偉大なるマイペース精神のおかげである。
迷うことなく根本である傷の状態を触感で観察をする。
…どうやら爆風だとかで吹き飛んだ硝子が深く突き刺さっているようだ。そして完全に突き刺さる前に皮膚を掠ったのだろうか。それも鋭い破片が掠ったのだから深い切り傷が両端にあるようだ。今も尚血が流れ続けている。
硝子の破片ときたら他の部分にも突き刺さっているかもしれない。ヤマアラシの針みたいなことになっていたら大変だ。
と、やっと危機感を覚えたのだろうか。ゾーイは朦朧としていた意識を震わせ立ち上がり、体の無事を確認するも…
想像以上に重傷であった。
普通なら失血死するところがこうものうのうと生きているのが不思議なくらいである。
特に左の大腿部とかいう歩く、走る、跳ぶ等の動作に関わる超重要な部位が重傷だ。
さらには上記に示したいわゆるヤマアラシ状態だ。
とにかく壊死は免れたいので出血が酷くなるかもしれないが、ゾーイは意を決して針を抜き、そして中で折れたであろう残りをほじくり出した。
激痛と共に、中の肉と血管を隔ていわゆる栓であった針を抜いたのだから、血管が切れた。
しかしそのまま残しておいて動く度に体重がのり肉が抉れ、さらに重傷化するよりかはマシだろう。
(あ~、これ私死ぬのか…?いや、死なないかぁ)
激痛を感じなくなり、感覚がなくなってきたのを期に、足を引きずりながらもゾーイは周囲の散策を始めた。
思い出せば親父は人間の癖に人外みたいな人だったなとゾーイは思い、遺伝による生命力の強さかと一人合点していた。
そうしてゾーイは何刻も生き残り、遂には血も止まってきた頃合に場面に直面してしまった。
何やら争いをしているらしいが…どう見てもそのお二人が人間ではない。
一方は顔無し。そしてそのもう一方を今この瞬間背中から生えている触手で右肩から腹にかけて一刀両断にした。
そのもう一方は血が出たもののその血の色は赤色であるが、かすり傷であるかのように気にしていない様子だ。口から血も吐いているし、切り口からは内臓の様子がよくわかる。心臓も両断されているのにだ。
そしてその切られた者はゾーイに気がついたのかこちらをキッと睨みそして…
--- 「おいそこのアマァ!手伝いやがれェ!」 ---