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不壊の壁は刃を持たない 第二十話
今回もシンゴの過去を掘ってみたいと思います。今回ちょっと長いです。
**「タートルさん!!!!」**
クロードラゴンが|鋭鉤爪《レグナティ》を放つのと同時に、ヴォラタイル草原にぽつ、ぽつと雨が降り始めた。やがて雨はさらに降りだし、ザアザアと音を立てた。
**ダメだ。間に合わない。|あの時《・・・》と、|同じ状況《・・・・》………………|また《・・》か?**
--- **|また《・・》、|守れないのか《・・・・・・》?** ---
--- **|あの時と《・・・・》、|同じように《・・・・・》。** ---
「くそっ……!! タートル!! よけろ!!!」
「無駄だよ!! タートルは|連射超速亀弾《ハイパードライブタートル》を使った反動でまともに魔法を使えない!! さっき穴から出てくるのに使った|浮遊魔法《フロート》で限界だったんだ!! そもそも普通に動いてもタートルのスピードじゃよけられない!!!」
「なら、|念動力《サイコキネシス》でも|壁魔法《バリア》でもなんでも使えよ!! タートルを守るんだ!!!」
「だから無理なんだって!!」
2人はケンカしてる。アルバトロスは間に合わない。ぼくも………間に合わない。タートルさんは……諦めるしかない…………。
**いやだ!!!! そんなの絶対にいやだ!!!! 何がなんでも守ってみせる!!!! もう目の前で誰かに死んでほしくない!!!!!**
--- **「うわあああああああああああ!!!!!」** ---
|鋭鉤爪《レグナティ》がタートルに届きそうになったその瞬間、シンゴが飛び出し、タートルに覆い被さった。|鋭鉤爪《レグナティ》はシンゴに当たって跳ね返り、ついにクロードラゴンにトドメを刺した。
「なっ!?」
「シンゴ!?」
「なんだよ、あのスピード!!」
「ちょ、待て、水晶!!」
水晶のステータス画面が、シンゴとタートルを照らす。
〈体力 SSSSSSSSS……。〉
「ここまでは一緒だな……。他は……**は!?」**
**〈攻撃力 B+。知力 A。スピード A+。〉**
「……えっ、な!? 何!? なんかステータス爆上がりしてない!?」
「よかっ……た。」
「え、シンゴ!?」
ぼくはそのまま……意識を失った。
「ハッッ!!!」
「あ、目ぇ覚めtゴホゴホ!!」
「え、ここどこすか!? しかもなんでベッドの上nゲホゲホ!!」
「お゙れ゙だぢみ゙ん゙な゙がぜびい゙ぢま゙っだん゙だよ゙。」
「ガルフさnゲホ!! せ、声帯やばいじゃないですkゲホぉ!!!」
「あのあと、ヴォラタイル草原が土砂降りになってさ、それでみんなかぜをひいてゴホッ!! 元々ヴォラタイル草原って天候が|不安定《ヴォラタイル》だからsゲホぉ!!!」
「え、タートルさんはどうなっtゲホッ!!」
「無事だよ。ほら、そこにいrゲホゲホ!」
「ありがと〜……助かったyゴホゴホゴホ!!」
「無事なのかな!? ゴホゴホ!!」
「ま゙あ゙い゙い゙ん゙じゃな゙い゙が?」
「じゃあ、アルバトロスはどうなっゲホ!!」
「ナンデオレダケヨビステナンダヨ!!!」
「え、風邪ひいてない!? なんで!? ゴホォ!!」
「バガばがぜびがな゙い゙っでぼん゙どゔだっだん゙だな゙。」
「ダレノコトダァ!!!」
「ま゙あ゙がぜびい゙でな゙い゙の゙がア゙ル゙バドロ゙ズでよ゙がっだん゙じゃな゙い゙が? ビーラ゙ーだじ。」
「た、確かに。それなら看病もしてもらえますしゲホぉ!! アルバトロスがバカである意味よかったです。ゲホゲホ!!」
「オマエラソノケンカカウカラナ?」
「てかなんで体力Sなのに風邪なんて……。風邪のウイルスってナマハゲタイガーより強いんすか? ゴホッ。」
「あ、いやそういうことじゃなくてな。そもそも魔導登録証に書いてる『体力』ってのは|頑丈《タフネス》さと持久力のことなんだ。それ以外は常人並みに……いや、お前常人より弱いぞ。ゴホ。」
「ええ〜……。」
**「トリアエズアンセイニシトケ! メシハコッチデヨウイスル!! カンビョウモスル!! オマエラハマズサッサトカゼヲナオセ!!!」**
「おお………。」
「なんか一瞬かっこいいと思ってしまったのはなぜだろう………。」
「わ゙がん゙ね゙。」
その日の夜……。
**「飯がまずい!!!!」**
**「ウルセェナ!!!!」**
「こんなことならどっかで買ってきてって言えばよがっだ!! ゲホゴホゴホゴホゲホゴホゴホゲホゲホ!!!」
「悪化してる!!!」
「な゙に゙やっでん゙だお゙ま゙え゙!!」
「ウルセエ!!! リョウリニハジシンナインダヨ!!!」
「じゃあ゙い゙ま゙ずぐどっがでがっでごい゙!!!」
「ヤダヨ!!!」
「こんなの食えたもんじゃねぇ!!! さっさと買ってこい!! ゲホゲホゴホゴホゴホゲホ!!!」
「エエエエエ!?」
「理不尽……。」
「……ハァ…。ヤットネタカ……。マッタクミンナウルサスギンダヨ。」
**「ぐかあああああああああ!!!」**
「ガルフノイビキウルセエ!!!」
**「ふふふ………さあ、俺様にひれ伏せ…! 俺様の元で一生働き続けるのだ……!!」**
「マルチハドンナユメミテンダヨ……。」
**「おい! いうことを聞け!! アルバトロス!!」**
「エ、オレサマドレイニサレテンノ!?」
**「むにゃ……うーん……どのヘアピンがいいかなぁ……。」**
「ア、タートルガイチバンマトモダナ。」
**「ん…………。」**
「アレ、シンゴ? ウナサレテンノカ?」
--- **「ダメ……だよ…。ユリ…そっちは…………が………。」** ---
「エ。」
「んん………。」
--- **「………………|ユリ《・・》?」** ---
「おはよー!!」
「風邪治ったぜ!!! 全回復!!」
「いやー、まさか1日で治るなんて。」
「アルバトロスの看病のおかげですかね。」
「よし!! さっそく今日のクエスト探しに行こうぜ!!」
「おー!!」
「ナア、シンゴ。」
「アルバトロス? どうかしたんですか?」
「ソノ………キノウノハナシナンダケドサ…。」
「?」
--- **「|ユリ《・・》ッテ………ダレナンダ?」** ---
「え。」
「キノウ……ネゴトデイッテタ……。」
「………………あ、えと、違くて、その、あの…えと、ちが、その………あ、そうそう!! 花の名前なんです!!」
「ハナノナマエ?」
「そうです! ほら、そこの花屋にもあるでしょ!! ほら!」
「ヘエ……キレイナハナナンダナ。」
**__「……………………そうですね。」__**
「? ナンカイッタカ?」
「いえ、なんにも。」
「うーん……今日はどれにしようかねぇ……。」
「あ、それ!! それとかいいんじゃないか!?」
「え、プロフェッサー!? お前今までどこにいたんだよ!!」
「最初からいただろ。」
「ええ〜!?」
「棒読みやめろや!!」
「で、どれだよ。」
「あれだよ、あれ。」
「どれどれ…? ああ、あれ? いいんじゃねぇの?」
「俺もそれがいいかな。」
「私も。」
「オレモ!!」
クッッソ!! 見えない!! ガルフさんが相変わらずでかい!!! 背伸びしたら見えるかな……うーん……あ、見えた! 多分あのクエストのことだ! で、内容は……。
**「…………はぁ!?」**
風邪っていやですよね😷。皆さんも体調を崩さないようお気をつけください。次回の更新もいつになるかわかりませんがご了承ください。