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[愛する家族と動物に囲まれて]
葉が生い茂る木々の間から木漏れ日が差し込む。
眩しい太陽の光が顔にあたり、目が覚める。
「んー……ハッ。」
パチリと目を開け、上体を起こす。まだ目が慣れてないせいか視界がチカチカと白々しく見える。
「よしっ!」
少し時間が経って数回瞬きすると、草木が生い茂る大自然の中を駆けていった。
「お父さーん!お母さーん!!」
遠くに二つの人影が見えた途端、私は光り輝くエメラルドの様な目を輝かせ、笑顔でその人物へと駆け寄っていく。
「おぉ、どうした?よく眠れたか?」
父は私の姿を見てパッと顔を明るくすると、微笑みながら私の目線に合わせて屈んで問いかけてきた。
「うん!小鳥さん達の鳴き声のおかげでスッキリ目が覚めたよ!」
私がニコッとそう笑うと、父は嬉しそうに笑って大きな手で私の頭を撫でた。
「嬉しいわね、小鳥さんたちも、みんな貴女のことが大好きだから。」
金髪のロングの髪を靡かせた母が、森で採れた果物や木の実を集めた籠を手に持ちながら、辺りを見渡した後、私の方を見つめてそう言った。
「私もお母さんとお父さん、村のみんな、動物のみんな、全部大好き!幸せ!!」
私は両腕を上げてぴょんぴょんとその場で跳ねてそう言った。
両親は少し驚いた様に目を丸くし、お互い見つめあった後、フッと照れ臭そうに笑った。
「あぁ、俺も大好きだ!!」
「えぇ、私もよ。」
両親も同じことを言ってくれたことが嬉しくて、私はその場から駆け出し、森の奥へと進んだ。
「熊さーん!おっはよ〜!!」
大柄な熊が丸まって寝ていたところに私が飛びついた所為で熊は一瞬驚き、警戒するかの様に唸ったが、私の姿を見るとすぐに牙と爪を引っ込め、嬉しそうに擦り寄って顔を舐める。
「あははっ、くすぐったいよ〜」
熊の頭を撫でながら、少し押し倒される様にして地面に転がった。
「こらっ、もう、危ないでしょ。」
心配そうに様子を見にきた姉が私の頭をペシッと軽く叩いてそう言った。
「いたっ、いいじゃん、別に!楽しいんだから!」
「楽しいから、じゃない!勝手にいなくなるんだから…!」
姉は腕を組み、仁王立ちで地面に寝転がる私を見下ろした。
姉は優しいが、少し心配性で余計なお世話な所がある。
けど、私のことを誰よりも想ってくれているのは私自身よく分かっていた。
「お母さんとお父さんがご飯の準備ができたって。ほら、いくよ!」
姉は私の腕を引いて立ち上がらせると、手首を掴み、その場から走り出した。小鳥たちも羽ばたき、ウサギや先ほどの熊も、ご飯の時間で嬉しそうに走っていた。
「うわっ、早いよ!」
姉に引っ張られるがまま、私も走った。
少し喧嘩になったりする時もあるけれど、毎日が幸せだ。
動物たちや、愛する家族がいる。
私たちエルフは、森の外にはあまり長く出られない。
それでもいい。
私はここが好きだから。
ずっと、この幸せが続いてほしいと心の中で密かに願った。