主にキャラクターの名前変換ができる短編をまとめています。
ほぼボーイズラブ、ガールズラブです。
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目次
星降る夜に
リレー小説にぶん投げたものを夢機能によって、どんなキャラクターでも当てはまるようにしたものです。
ボーイズラブですが、ガールズラブ等でも行けるかもしれません
青々と茂る草花。木々の上で赤く踊る炎。夏の思い出の一つ、キャンプとしては最高の絵面だろう。
しかし、せっかくの夜だというのに、空は雲で星は覆われて見えないし、地面は雨に降られたのかじめじめしている。...最悪だ。最悪だが、そろそろ夜もふけてきた。
#攻め#「もうテントに入って、寝たら?」
そう伝えると恋人が小さく「了解」と返事をしてテントに入っていく。少し時間を空けて#受け#を追うようにして入れば、寝袋に身体を包まれた#受け#が既に小さく寝息を立てていた。普段の姿も相まって、その寝顔が可愛くて仕方がなく、つい口づけをしようとした辺りで我に返った。火の後始末をしていないのだ。#受け#を起こさないように静かにテントを出て、火の後始末を慎重に行っていく。
後始末をする中、ふと#受け#の寝顔を思い出しては自分の顔がほころんでいくのを感じる。無理もない。あんな可愛いものを見たら誰だって蕩けてしまう。恋人の寝顔を見れるなんて、幸せの象徴としか言いようがないだろう。
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一人で幸せを噛み締めながら後始末をしていたら、いつの間にか片付いていた。...自分もそろそろ眠い。早めに床につくことにしよう。
---
テントに入る間際に見た夜空は、いつの間にか雲が晴れ、美しい星々が顔を出して、#受け#の寝顔に負けないくらいに輝いていた。
ストーカーXの献身
夢機能によって、どんなキャラクターでも当てはまるようにしたものです。
ガールズラブを想定していますが、TLでもボーイズラブでも行けると思います。
郵便受けに小包を入れる。『#受けの苗字#様』と書かれた表札は少し錆びて、鉄の匂いがする。
...そろそろ、この匂いにも慣れてきた。初めて来た時はなんてボロい建物に引っ越したのだろうと思っていた。しかし、#受けの名前#が決めた新居だ。悪く言っては可哀想だろう。
#彼or彼女#はこの素敵な贈り物を気に入ってくれるはずだ。
そう考えて、ふと携帯を見る。時刻は正午ぴったりを指している。少しの間、部屋に戻って#彼or彼女#が出てくるまで待つとしよう。
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午後1時。#受けの名前#が恐る恐る扉を開いて、外の地面に足を入れた。まるで尻尾を入れて怖がる犬のような見た目が愛らしいと思う。#彼or彼女#は、郵便受けに何かが入っていることに気づいたのか、中の贈り物を取り出した。そして、宛先不明の贈り物を開いて、《《そのまま落としてしまった》》。
その行動に少しだけ腹が立ったが、気にせず、#受けの名前#に何も知らないように話しかけた。
「大丈夫ですか?#受けの苗字#さん?」
「あ...#攻めの苗字#さん!いや、特に何もないんですけど...」
嘘をついた。その小包の中身は#受けの名前#への文集が入っている。
「そうなんですか?...その落とされた小包はなんです?」
「えっ、あぁ...例の方からです」
「はぁ、あの例の方ですか。引っ越してもまだ続いてるんですね」
「そ、そうなんですよね...#攻めの苗字#さんも引っ越し先に偶々?いたから、大丈夫そうだと思ったんですけど...」
「...良ければ、今から家でそのお話聞きましょうか?」
「いいんですか?」
「はい、#受けの苗字#さんさえ良ければですけど」
「全然!今から行きます!」
元気そうに返事をした#受けの名前#を見て、心の中でほくそ笑むしかなかった。
楽しそうに笑い、お菓子を貪るリスのような#受けの名前#。さっきまでの贈り物のことは忘れて、話す#彼or彼女#を見て愛しくて堪らず、つい手を伸ばし頬を撫でた。
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#攻めの苗字##攻めの名前#。
お菓子を食べ続ける自分を愛しそうに撫でる#攻めの名前#に思わず、心の中で嬉しくなってしかたない。
引っ越せばついてきてくれる、郵便受けを開けば熱い手紙をくれる、少し歩くだけでも後ろでずっと歩くデートができる。
可愛くて、愛しくて、哀れで、心が満たされる。勿論、離れることも、離すつもりもない。
ただ、目の前で愛らしく掌で踊る人形のようにいてくれるだけでいいのだ。
夜は想いに更ける
どこで書いたか分からないセンシティブなものの供養をば。
男同士ってのはお互いにどう思うのだろうか。
恋人である#攻#のモノを咥えて、黙ったまま#受#はそう思った。
「っ、は……#受#」
「ん、ふ……」
「気持ちいいよ、#受#」
「そか、よかっ、あ……んむ」
よかった。
その一言が聞きたくて、#受#は口いっぱいに頬張ったまま微笑んだ。そしてまた口を動かし始めた。
「……ッ!」
「んっ!?」
あともう少しで達するといった所で、突然#受#の頭を押さえて引き剥がされる。驚いて顔を上げると、少し余裕のない顔をした#攻#が瞳に映った。
「ごめん、#受#。やっぱりダメだ」
「あ……」
そう言うと、今度は#攻#が#受#のズボンとパンツに手をかけると、ゆっくりと下ろし始めた。そして現れたモノを優しく手で包み込むと上下に擦り始める。
「んあっ、や、なんっ」
「……っは……#受#、気持ちいい?」
「あっ、ん……きもち、いッ!」
丁寧に扱かれる度にビクビクと体が反応する。そして先端に軽く爪を立てられた瞬間、#受#は想定よりもすぐに達し、#攻#が満足そうに笑った。
景気の良いエンジン音よりも
主人公…相手に片思いしている状態
相手…モブ1、2の共通の友人かつ、主人公の片思い相手
モブ1(故人)…モブ1の恋人、死亡済み
モブ2…モブ2の恋人
▶事の経緯
モブ1を亡くしたモブ2を励ます相手の様子を見て、主人公が相手の交友関係について質問する
「それで調べ尽くして、#相手の一人称#が誰と付き合ってるか全部把握したらどうするつもりですか?」
不意打ちのように#相手#が尋ねた。
ハンドルを握る手元に視線を落とすが、動揺は隠せない。エンジンの振動に合わせて、また頬が熱くなるのを感じる。
「それは……その……」
言葉が詰まる。やがて、続けて言葉を絞り出した。
「…安心する、というか…」
我ながら歯切れの悪い、曖昧な答えだ。
#相手#は「ふーん」と気のない返事をしたが、その表情は少し面白そうに見えた。
車がゆっくりと動き出し、景色が流れ始める。
#主人公の一人称#は何気ない口調を装って、先ほどの会話の核心に触れようとした。
「……あの、さっきの“#モブ1(故人)#”さんについてなんですけど」
#相手#の横顔が少し硬直したように見えた。
「……何か気になることでも?」
と声のトーンがわずかに下がった。
「いえ……#相手#さんから、亡くなった方だと聞いているので、楽しそうに話されていたのが不思議で」
車内が一瞬、シンと静まり返る。重苦しい空気が流れるかと思ったが、#相手#はすぐに軽く息を吐いた。
「ああ、あれ」と呟き、#相手#はミラー越しに僕を見て、少しだけ口角を上げた。
「#相手の一人称#にとって、#相手の二人称#はもう“過去”の人間だけど、#モブ2#にとってはまだ“今”の人間なんだよ」
「……どういう、意味ですか?」
「#モブ2#はね、認識を更新するのが少し遅いんだ。自分の大切な人たちが、今も世界のどこかで生きているって信じ続けてる。
そういう、ちょっと夢見がちな奴なんだよ」
#相手#は、#モブ2#のことを話すとき、少しだけ優しい目をしているように見えた。
その事実に、胸の奥がきゅう、と締め付けられる。
「だから#相手の一人称#も、#モブ2#の前ではあいつがまだ生きている体で話をするんだ。その方が、#モブ2#が安心して笑えるから」
その言葉は、#相手#の不器用な優しさを物語っていた。他人のために嘘をつき、その場の空気を壊さないように振る舞う。
#主人公の一人称#が知っているよりずっと、#相手#は複雑で、そして思いやりのある人なのかもしれない。
「……優しいんですね、#相手#さんは」
ポロリと口から出た言葉に、#相手#は驚いた顔をした後、「別に」と照れたように視線を前に戻した。
「#モブ2#にしてみれば、僕の方が非常識な薄情者かもしれないよ。僕は、死んだら終わりだと思ってるから」
「そんなことないと思います」
と、僕は断言した。それに加えるように、言葉を続ける。
「その場に合わせた対応ができるのは、#相手#さんの強さだと思います」
#相手#は何も言わなかったが、運転席のミラー越しに、その耳がわずかに赤くなっているのが見えた。
その瞬間、#主人公の一人称#の心臓は景気の良いエンジン音よりも騒がしく脈打ち、さっきまで感じていたゾワゾワとした悦楽が、確かな“憧れ”と“恋慕”に変わっていくのを感じた。
この人が気になって、調べ尽くしたいんじゃない。この人のことを、もっと深く知りたいんだ。
目的地が近づいていることを知らせる無線の音が鳴り響く。
#主人公の一人称#の頭の中は、もう仕事のことではなく、隣に座る#相手#のことでいっぱいだった。
代わりのいない檻
#攻めの名前#
#受けの名前#
#共通の友人の名前#
▶シチュエーション
天然で明るい#共通の友人の名前#の一言が、静かに狂っていた#攻めの名前#のスイッチを押してしまい、理性的だった#受けの名前#が#攻めの名前#の独占欲に飲み込まれていく過程
ある商業施設の片隅にある休憩スペースにて、三人の男性が呑気に茶をしばいていた。
かつてここで、太陽のように眩しい#共通の友人の名前#の「#受けの名前#が大好き」という意味の込めた爆弾発言が投下され、居合わせた全員の理性を掻き乱した面影はもうなかったものの、そこに座っているある二人の空気は、あの日を境に決定的に変質しかけていた。
「……いいかい、#共通の友人の名前#君。論理的な思考の根幹は、感情というものをいかに排除し、客観的な事実のみを抽出するかにあるんだ」
#受けの名前#は努めて冷静に、手元の資料を指し示しながら#共通の友人の名前#に話を説いている。その隣では、#攻めの名前#が明確な存在感を放って座っていた。#共通の友人の名前#が熱心にメモを取る姿を見守る#攻めの名前#の瞳には、以前のような優しさの仮面の下に、一筋の鋭い熱が宿っており、獣と言わんばかりに鋭さを帯びていた。
話をしている内に、#受けの名前#が解説の核心に入ろうとした、その瞬間にテーブルの下で、#攻めの名前#のつま先が#受けの名前#の脛を薄いスラックス越しになぞり、そのまま膝の裏へと滑り込む。
「……っ、#攻めの名前#君……今は、会話中だ」
#受けの名前#の声が僅かに上ずり、資料を持つ指先が微かに震える。#共通の友人の名前#には見えない角度で、#攻めの名前#は#受けの名前#の耳元に顔を寄せ、吐息混じりに囁きます。
「いいじゃん、#受けの名前#。#共通の友人の名前#も集中してるし、ちょっとくらい“リラックス”させてあげようと思って」
#攻めの名前#の指先は、#受けの名前#の重心を僅かに乱すような、あるいは目に見えない鎖を繋ぎ直すような、独占欲に満ちた動きを重ね、その様子を離れた場所で見守っていた#共通の友人の名前#は、#受けの名前#が必死に理性を保とうと眼鏡を押し上げる姿を見て、奇妙な違和感を覚える。距離の近くなった二人から離れるようにして#共通の友人の名前#が席を立ち、休憩室から足早に出ていった。
あの日、#共通の友人の名前#の無自覚な告白が引き金となり、#攻めの名前#の独占欲にはついに火がついたのだから、いい気味ではあった。
それを考えつつ、#攻めの名前#がやや笑って言葉を#受けの名前#へかける。
「#受けの名前#はね、僕にとって『代わりのいない人』なんだ。#共通の友人の名前#が憧れるのは自由だけど、彼の隣を歩くのは僕の役目であって……」
その言葉は、#共通の友人の名前#への恨み言であると同時に、#受けの名前#への宣戦布告を秘め、#攻めの名前#は逃げ場を塞ぐように#受けの名前#へ距離を更に詰める。
「#受けの名前#、あんなにストレートに好意をぶつけられて、底のない好奇心はようやく満たされたの?」
「……#攻めの名前#君、あれは誤解だ。彼は単に……」
「わかってるよ。でも、僕の目の前で他の誰かに心を動かされるのは、例えそれが身内でも面白くない。#共通の友人の名前#に見せた顔を、今すぐ僕だけのものに塗り替えて」
#攻めの名前#の手によって眼鏡を外され、視界を奪われた#受けの名前#は、知的な好奇心よりも、目の前の男が与える抗いがたい独占欲に身を委ねる道を選ぼうとして、真っ直ぐな瞳に唾を呑む。まだ、夜は長そうだった。
数日後に再び、休憩スペースにて、三人の男性が呑気に茶をしばいているものの、品出しの手を休めた#共通の友人の名前#が、二人の顔をじっと覗き込んでいた。
「……ねえ、#受けの名前#、#攻めの名前#。なんだか、前よりずっと仲良しになった?#受けの名前#、なんだか#攻めの名前#の言うこと、全部聞いてあげてるみたい!」
#共通の友人の名前#の純粋すぎる指摘に、#受けの名前#は読んでいた文庫本を僅かに震わせた。今日の彼は、心なしか首元のボタンを一番上まで厳重に留めていた。
「……#共通の友人の名前#君。それは仲良しという単純な定義ではなく、相互互助における……その、役割分担の再構築だよ」
必死に捻り出した知的な言い訳を、#攻めの名前#の手がふいになぞって遮り、相も変わらず笑っていた。
「そうだよ、#共通の友人の名前#。#受けの名前#はね、僕に“弱み”を握られちゃったから、もう逃げられないんだよ。ね?」
#攻めの名前#は満足げに目を細め、#受けの名前#のために淹れた、少し濃いめのコーヒーを差し出す。#共通の友人の名前#という太陽がもたらした騒動は、結果としてこの二人の絆を、より密やかで、より逃げ場のない深い影の中へと沈めてしまっていた。
「……#受けの名前#。コーヒー、冷めないうちに飲んで?」
微笑む#攻めの名前#の視線に射抜かれ、#受けの名前#はただ小さく溜息をつき、自らの所有者が差し出したカップを手に取るしか選択肢は残されていなかった。
哀で拭う
▶シチュエーション
閉店を控えた店で、ズレていく世界と歩調を合わせるように、未練を抱えつつも決定的な決別さえ避けて静かな断絶を受け入れる元恋人たちの姿。
#元恋人の名前#…口調が荒々しい
#主人公の名前#…口調が柔らかい
銀のフォークを入れた瞬間、半熟の黄身がゆっくりと崩れた。皿の白の上に、濃い黄色が広がり、フォークに黄色が伝って落ちる。それを、二人とも少しの間だけ黙って見続けているだけだった。静寂の中で、ラジオの音が、ほんの一瞬だけ歪む。ノイズが一際激しくなるものの、すぐに元に戻る、滑らかな弦の旋律が耳へ届く。
「……さっきの、聞こえた?」
#元恋人の名前#は首を横に振り、何事もなかったみたいに、コーヒーに口をつける。窓の外では、ビルの壁面いっぱいに映された広告が、遅れて切り替わる。ほんの数フレーム分だけ、古い映像が混ざっていた。それでも、店の中は静かで、ナイフとフォークの触れ合う音だけが、やけに丁寧に響いている。そうして、フォークを置く音がやけに軽く響いた。
「……ここ、好きなんだよね」
ぽつりと落ちた言葉に、#元恋人の名前#は少しだけ視線を上げた。けれども、すぐにまた皿へと落として唇を動かした。
「前も言ってたな」
興味がないわけじゃない。ただ、“深く触れないようにしている”声音だった。
「覚えてたんだ」
「……そりゃあな」
短く返して、コーヒーを飲む。カップを置く位置が正確で、音もほとんど立てない。
嫌な一拍だった。
「なくなるらしいよ、ここ」
ナイフの動きが、わずかに止まる。それだけだった。それだけ、だった。顔も上げないし、問い返しもしない。言葉を続ける。
「再開発。上の区画と繋げるとかで」
「……そうか」
それで終わりだった。まるで、さっき聞いたラジオのノイズと同じで、“なかったことにする”みたいに。窓の外、光がまた一瞬だけ遅れる。
「なぁ」
ふいに、#元恋人の名前#が口を開いた。
「#主人公の名前#は、どうするんだよ」
何についての質問なのか、わざわざ説明はなかった。店のことなのか、街のことなのか、それとも、この関係のことなのか。
「どうって?」
言葉を選ぶみたいに、少しだけ視線を落とす。
「別に、変わらないよ」
そう言いながら、崩れた黄身をパンで拭う。綺麗に、跡が残らないように。
「……ああ、そうか」
それだけ。納得したのか、諦めたのか、あるいは、最初から期待していなかったのか。
わからないまま、会話は途切れる。ラジオの音だけが、やけに滑らかに流れ続けていた。嫌な終わり方だ。ここで、また愛してくれなどと我儘も言えないままで。
ララバイ、おやすみのあとで
▶シチュエーション
優柔不断な#受けの名前#が、好意を向けてくる二人(優しい#攻め1の名前#と荒い#攻め2の名前#)の間で、以前に三人で読んだ本(恋愛小説)の影響により、告白に対する態度を曖昧にした結果、図書室で逃げ場なく迫られ、どちらかを選ぶよう心理的に追い詰められてしまうシチュエーション
#受けの名前#……敬語キャラ(+優柔不断)
優しい#攻め1の名前#……一人称:僕 / #受けの名前#君(または、君)
荒い#攻め2の名前#……一人称:俺 / #受けの名前#(または、お前)
図書室の窓から差し込む午後の陽光が、埃の粒を白く光らせながら、#受けの名前#の机に落ちている。その静謐な光景とは裏腹に、#受けの名前#の耳元には、二人分の熱い吐息が逃げ場のない包囲網として完成していた。
「……#受けの名前#君。耳、熱いよ」
#攻め1の名前#の長い指先が、#受けの名前#の髪を掬い上げるようにして耳の裏を掠める。図書室の冷たい空気で冷やされていたはずの指先が、今の自分には焼けるような熱量を持って感じられた。
「#攻め1の名前#、ずるいなぁ。俺も混ぜろよ」
#攻め2の名前#が反対側から#受けの名前#の首筋に鼻先を近づける。スパイシーな香りが肺の奥まで入り込み、#受けの名前#は反射的に肩を竦めた。二人の間に挟まれた小さな空間は、周囲の静寂から切り離された異界のようだった。
「……やめて、ください……」
消え入るような声で#受けの名前#が呟く。それは拒絶というにはあまりに弱々しく、むしろ二人を煽るような響きを含んでしまっていた。
「やめる?なんで?君が『また今度、考える』なんて思わせぶりなことを言うから、僕たちは答え合わせがしたくて堪らないんだよ」
#攻め1の名前#の声には、いつもの穏やかさの中に、一歩踏み込むことを決めた男の鋭さが混じり、更に#攻め2の名前#の言葉が畳み掛けるようにして重なっていく。
「そうそう、お前が顔を真っ赤にしている間にも……な」
逃げなきゃいけない。立ち上がって、この場を去るべきだ。頭では分かっているのに、両側から向けられる体温と、机の下で重ねられた#攻め2の名前#の手、そして#攻め1の名前#の射抜くような視線に、身体が石のように固まって動かない。
「……#受けの名前#」
#攻め2の名前#がさらに顔を寄せ、#受けの名前#の視界を自分の存在だけで塗りつぶそうとする。
「……今、この瞬間、お前の頭の中にいるのは誰なんだ?」
「それは……」
「俺?それとも、#攻め1の名前#?」
#攻め2の名前#が耳元で低く笑う。
#受けの名前#は、本に視線を落としたまま、ぎゅっと目を開いた。活字はもう、ただの黒いシミにしか見えない。自分の内側から溢れ出す熱と、外側から押し寄せる二人分の甘い毒。それが混ざり合い、境界線が溶けていく。
「……分からない……です……」
その、掠れた、諦めに似た呟き。
#受けの名前#がゆっくりと本の上に顔を伏せると、#攻め1の名前#と#攻め2の名前#が顔を見合わせ、満足げに口角を上げ、#攻め1の名前#の唇が動く。
「前に読んだ本みたいに、やってみれば分かるかもね」
#受けの名前#の赤く染まった首筋を晒し、二人の男の気配に身を委ねるその姿は、どこかで読んだ『恋愛物語』の完成を、何よりも雄弁に物語っていた。図書室を抜ける風は、少しずつ、夜の気配を帯び始めていた。