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代わりのいない檻
#攻めの名前#
#受けの名前#
#共通の友人の名前#
▶シチュエーション
天然で明るい#共通の友人の名前#の一言が、静かに狂っていた#攻めの名前#のスイッチを押してしまい、理性的だった#受けの名前#が#攻めの名前#の独占欲に飲み込まれていく過程
ある商業施設の片隅にある休憩スペースにて、三人の男性が呑気に茶をしばいていた。
かつてここで、太陽のように眩しい#共通の友人の名前#の「#受けの名前#が大好き」という意味の込めた爆弾発言が投下され、居合わせた全員の理性を掻き乱した面影はもうなかったものの、そこに座っているある二人の空気は、あの日を境に決定的に変質しかけていた。
「……いいかい、#共通の友人の名前#君。論理的な思考の根幹は、感情というものをいかに排除し、客観的な事実のみを抽出するかにあるんだ」
#受けの名前#は努めて冷静に、手元の資料を指し示しながら#共通の友人の名前#に話を説いている。その隣では、#攻めの名前#が明確な存在感を放って座っていた。#共通の友人の名前#が熱心にメモを取る姿を見守る#攻めの名前#の瞳には、以前のような優しさの仮面の下に、一筋の鋭い熱が宿っており、獣と言わんばかりに鋭さを帯びていた。
話をしている内に、#受けの名前#が解説の核心に入ろうとした、その瞬間にテーブルの下で、#攻めの名前#のつま先が#受けの名前#の脛を薄いスラックス越しになぞり、そのまま膝の裏へと滑り込む。
「……っ、#攻めの名前#君……今は、会話中だ」
#受けの名前#の声が僅かに上ずり、資料を持つ指先が微かに震える。#共通の友人の名前#には見えない角度で、#攻めの名前#は#受けの名前#の耳元に顔を寄せ、吐息混じりに囁きます。
「いいじゃん、#受けの名前#。#共通の友人の名前#も集中してるし、ちょっとくらい“リラックス”させてあげようと思って」
#攻めの名前#の指先は、#受けの名前#の重心を僅かに乱すような、あるいは目に見えない鎖を繋ぎ直すような、独占欲に満ちた動きを重ね、その様子を離れた場所で見守っていた#共通の友人の名前#は、#受けの名前#が必死に理性を保とうと眼鏡を押し上げる姿を見て、奇妙な違和感を覚える。距離の近くなった二人から離れるようにして#共通の友人の名前#が席を立ち、休憩室から足早に出ていった。
あの日、#共通の友人の名前#の無自覚な告白が引き金となり、#攻めの名前#の独占欲にはついに火がついたのだから、いい気味ではあった。
それを考えつつ、#攻めの名前#がやや笑って言葉を#受けの名前#へかける。
「#受けの名前#はね、僕にとって『代わりのいない人』なんだ。#共通の友人の名前#が憧れるのは自由だけど、彼の隣を歩くのは僕の役目であって……」
その言葉は、#共通の友人の名前#への恨み言であると同時に、#受けの名前#への宣戦布告を秘め、#攻めの名前#は逃げ場を塞ぐように#受けの名前#へ距離を更に詰める。
「#受けの名前#、あんなにストレートに好意をぶつけられて、底のない好奇心はようやく満たされたの?」
「……#攻めの名前#君、あれは誤解だ。彼は単に……」
「わかってるよ。でも、僕の目の前で他の誰かに心を動かされるのは、例えそれが身内でも面白くない。#共通の友人の名前#に見せた顔を、今すぐ僕だけのものに塗り替えて」
#攻めの名前#の手によって眼鏡を外され、視界を奪われた#受けの名前#は、知的な好奇心よりも、目の前の男が与える抗いがたい独占欲に身を委ねる道を選ぼうとして、真っ直ぐな瞳に唾を呑む。まだ、夜は長そうだった。
数日後に再び、休憩スペースにて、三人の男性が呑気に茶をしばいているものの、品出しの手を休めた#共通の友人の名前#が、二人の顔をじっと覗き込んでいた。
「……ねえ、#受けの名前#、#攻めの名前#。なんだか、前よりずっと仲良しになった?#受けの名前#、なんだか#攻めの名前#の言うこと、全部聞いてあげてるみたい!」
#共通の友人の名前#の純粋すぎる指摘に、#受けの名前#は読んでいた文庫本を僅かに震わせた。今日の彼は、心なしか首元のボタンを一番上まで厳重に留めていた。
「……#共通の友人の名前#君。それは仲良しという単純な定義ではなく、相互互助における……その、役割分担の再構築だよ」
必死に捻り出した知的な言い訳を、#攻めの名前#の手がふいになぞって遮り、相も変わらず笑っていた。
「そうだよ、#共通の友人の名前#。#受けの名前#はね、僕に“弱み”を握られちゃったから、もう逃げられないんだよ。ね?」
#攻めの名前#は満足げに目を細め、#受けの名前#のために淹れた、少し濃いめのコーヒーを差し出す。#共通の友人の名前#という太陽がもたらした騒動は、結果としてこの二人の絆を、より密やかで、より逃げ場のない深い影の中へと沈めてしまっていた。
「……#受けの名前#。コーヒー、冷めないうちに飲んで?」
微笑む#攻めの名前#の視線に射抜かれ、#受けの名前#はただ小さく溜息をつき、自らの所有者が差し出したカップを手に取るしか選択肢は残されていなかった。