曲パロ、シリーズにしました!
・曲パロ / ビビデバ①〜④
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目次
曲パロ / ビビデバ ①
初めての曲パロです!!
**①**
「は、つまんないわ」
"完璧王妃"アメルダ・リリアーはつぶやいた。
彼女は、|多才天才《たさいてんさい》の完璧な王妃だった。
絵を描けば、賞をとり。
歌を歌えば、歌手がうなだれ。
誰もが見破れないマジック。
そのトリックを一発で見破り。
学問は、ピカイチ。
大臣を唸らせる、的確な政策を提案した。
誰も文句を言わない、非の打ちどころのない王妃だった。
「奇蹟なんて起きないでしょうが、こればっかりは願うしかないのよね」
自由になりたい、なんて言うけれど。
自由になって何になるの?
私はいつも自由だけれど、とても退屈よ?
|巷《ちまた》では、貧しい娘が輝かしい王妃になるような物語が流行っているけれど。
王妃になって何をするの?
秒針は、音を立てて私の資料作りを急かす魔物のようよ?
人生なんて一瞬というけれど。
私には退屈で退屈で仕方がない。
「はあ━━━━、魔法でも起きないかしら」
カチ、カチ、カチ、カチ。
突然、時計の音が鳴り響く。
やけに大きな音だった。
目の前にやけにまぶしい光が見えて、思わず目をつぶった。
---
「は、ここはどこ?」
周囲が光っていた。
私よりも遥かに背の高い建物に囲まれていた。
いろいろなところでカラフルな色が弾けていた。
建物はどれも四角く、縦長で、私の国とは何もかもが違った。
「ねえ、あなた。もしかして異世界人?」
突然、後ろから声をかけられた。
「え、"イセカイジン"?」
「そう、異世界から来た人のこと。えっと、初めて異世界人と会ったときは何て言うんだっけな」
その人物は考え込む仕草をしてから、パチンと指を鳴らした。
「そう、思い出した!」
**「ようこそ、光の街"トウキョウ"へ。あなたの願いはこの街が叶えてくれます」**
---
声をかけてきた彼女━━━リノとともに"イセカイジントウロクセンター"なるものにやって来た。
私に関する手続きを済ませ、リノは「はあ?!ほとんど私のこと聞いてるじゃん!」と文句を言いながら彼女の手続きを頑張っていた。
彼女の手続きの方が、何かと面倒なのかもしれない。
「あ、外で待っててもいいよ。どうせここにいても、難しいだろうしつまんないだろうし。すぐそこにベンチがあるからそこで待ってて!」
そう言って、リノに"たぴおか"なるものを、「まだ、口つけてないから!」と渡された。
改めて見ると、さきほどリノが言っていた通り、"光の街"だ。
カラフルな色と、光が弾けている。
…そして、リノに渡されたこの"たぴおか"。
…これは、何だろう。
飲み物であるのは分かるが。
揺らすとところどころ見えるこの黒い物体は一体…?
私は、恐る恐る細長い筒…?に口をつけ、吸ってみる。
………な!!!
なんて!!!
「おいしいの!!?」
これは、ミルクティーだったのね?!
そして、この黒い物体は?!!
なんなのこの絶妙な食感!!!?
生まれて初めてこんなに美味しい飲み物に出会ったわ!!!
"おしゃまな馬車 飛び乗ってdrivin'
あたしは大変身 メイクアップ!"
突然、縦長な建物の黒い大きな板から音楽と映像が流れ始めた。
"我儘のまにまに 煌めきに注意
洒落な街でdancin' "
分からない言葉がところどころにあったが、
"左様なら グッバイ劣等感
何時かは 喝采クラップオウデエンス
皆皆 御唱和あれ!"
私は、とにかくそれに、引き込まれていた。
初めての曲パロ…
短編で終わるはずが…………!!!
また、長くなってしまった…!!!
最近、書きたいシリーズも増えてるし、本文も増えてるし…やばいです。
アイデアが止まんねぇ…
次回で終わる…予定。
ここまで読んでいただきありがとうございました!よければファンレターなど送っていただけると嬉しいです!
やってほしい曲パロあったら、曲名送ってください!!
曲パロ / ビビデバ ②
①の続き!!
「ごめん、お待たせー」
リノが"イセカイジントウロクセンター"から出てきた。
「よし、じゃあ改めて。ようこそ、光の街"トウキョウ"へ。私はあなたの案内人です、リノです。よろしくね、アメルダ」
「改めましてリノさん、アメルダ・リリアーでございますわ。よろしくお願いいたします」
私は優雅なカーテシーを披露した。
「…リノでいいよ。それに、堅苦しいのはナシ!!」
リノは私に手を伸ばした。
「さあ、行こう。あなたにとびきりの魔法をかけてあげる!」
---
「まずは、着替えから!」
リノに引っ張られるがまま大きな道路を進む。
たくさんの人が歩いていた。
右にも。
左にも。
上にも。
人、人、人!
「今日も魔法使いは空を飛んでるな〜」
「この世界には、魔法使いがいるの?」
私は空を飛ぶ人々を見上げながらリノに聞いた。
「この世界にはいないよ」
「でも、それって矛盾していない?」
「えっとね…正確に言うと、彼らはあなたと同じように異世界から来た人たちなの。魔法が使える世界線から来た人たち」
「…なんだか、ややこしいわね」
「そうでしょ〜、世界って複雑よね。あ、アメルダは魔法使える?」
「いいえ。私の世界では魔法というものはほぼ、迷信のようなものだったわね。でも、あなたは使えるんでしょう?」
「え?使えないよ〜」
「え?でも、さっき"魔法をかけてあげる"って」
「ああ、ごめんね。紛らわしかったか。私は魔法は使えない。でも、あなたの願いは叶えてあげられるわ」
"皆皆 御唱和あれ!"
また、さっきの音楽と映像が流れた。
「"Bibbidi bobbidi boowa
Bibbidi bobbidi boowa,yeah
混絡がっても仕様が無い
ガラスシューズで踊るtonight"」
リノはその音楽に合わせて歌い出した。
「"Bibbidi bobbidi boowa
Bibbidi bobbidi boowa,yeah
今夜に明日など無い
ならば自由に踊った者勝ちでしょう?"」
"今夜に明日など無い"
"自由に踊った者勝ち"
歌詞が、静かに私を貫いた。
「リノ、この曲は?」
「この曲は、"ビビデバ"っていう曲。とっても良いでしょ、思わず口ずさんじゃうんだよね〜」
「"ビビデバ"…」
「さあ、着いたよ。ここで、あなたを大変身させてあげる!!」
それから、私はまるでお人形のように服を脱いだり着たりしていた。
スカート。
ズボン。
"じーぱん"…?
スカーフ。
カーディガン。
"てぃーしゃつ"…?
"たーとるねっく"…?
"ぽろしゃつ"…?
ワンピース。
"さろぺっと"…?
「うーん、これもいいな。あっ、あれも似合いそう…」
リノはたくさんの服を片手に唸っている。
…ふふ、楽しそう。
「はっ、てか。ごめんね、私アメルダの意見、全然聞いてなかった!どれが良い?好きなの選んで!」
「…選んで、良いの?」
「もちろん!…だってアメルダが着るんだもん。好きなのじゃなきゃね」
選んで、良い。
私、
私は、
………………。
私は、リノの服を指さした。
リノはパッと目を輝かせる。
私は、
「私は、それ。リノと同じようなやつがいい」
生まれて初めて、自分で選んだ瞬間だった。
まずい…!!
また長い…!!
次で最後…だと思う。
頑張る。
ここまで読んでいただきありがとうございました!よければファンレターなど送っていただけると嬉しいです!
…次で終わらないような気がするけど…、考えないことにする…!
曲パロ / ビビデバ ③
…これで終わらせる…予定。
**③**
「いやー、パンクファッションの良さをアメルダは分かってるなぁ〜」
私は、リノと同じ"ぱんくふぁっしょん"というやつを選んだ。
黒が基調のかっこいい服だ。
着たばかりだが結構、気に入っている。
この銀のチェーンのようなものもかっこいい。
このなかなかの厚底ブーツにはまだ慣れないが。
でも、なんだか今までの私はとは違う。
…今なら、なんでもできそうな気がする。
「…そういえばお金は…?」
私は不思議に思っていたことを聞いた。
「ああ、お金は気にしないで。異世界からきた人たちには、補助金が与えられるんだよね。だから、なんでもできるよ!!」
「"ホジョキン"??」
「そう!」
……分からない言葉だが。
…なんでもできる、お金。
「さてと、服は着替えたから。次は…」
リノは、私を見てパチンと指を鳴らす。
「髪!!どうせなら、髪もやっちゃおう!」
---
「さ、着いたよ!!」
今度は、"ビヨウイン"なるものへ来た。
なんか赤と青の2色で彩られた細長い筒がくるくる回っている…
…なんだこれは?
カランカラン、という音を鳴らしてその建物へ入った。
「店長ー!異世界人のお客様!休暇入ってるけど、私がやっていい?」
「え、リノちゃん、異世界人連れてきたの?!…やるね〜。いいよ、……………給料出ないけど」
「え、うそ、出ないの?!…でも、やる!!」
…なんだか、微笑ましい。
「あ、アメルダ。じゃあ、ここに座って。あ、これ見てどれにするか選んでて!」
「え、ええ」
私は、たくさんの絵がのった紙の束を渡される。
私は、少し変わった椅子に座り、紙をめくる。
文字は読めないが、絵がのっているから助かる。…それにしても、リアルな絵だな…
「…アメルダ、さん?どうも〜、ここの店長をやってます、アヤカです」
アヤカさんは━━━━もちろんリノもだけど━綺麗な女性だった。
「…リノちゃん、あんなのだけど、美容師としての腕はすごいのよね〜。だから、安心して」
「店長ー!あんなのってなんですか!!あんなのって!!」
リノは文句を言っている。
…そんな姿も微笑ましい、と思ってしまうのはなぜだろう?
「さ、決まった?」
「…え、えっと。………実は、私の世界では女性にとって髪はとても大事なものなの。だから、その…あまり、というか、切りたくない…というか…」
「……なるほどね。そっか、これが文化の違いってやつだね。うん。おっけ。全然、大丈夫!てか、むしろ言ってくれてありがと!じゃあ、ヘアアレンジにしますか!」
「ええ、お願い、します」
---
私は、リノのおかげでとてもかわいい髪になった。長さはそのまま。
「はあ━━━━━━━、アメルダかわいすぎん??」
「え、あ、ありがとう…?」
さっきから、リノはずっとこれを連呼している。…なぜ?
「はあ━━━━━━━━━━━、やっぱ元がいいからなぁ…」
「リノも十分かわいいけど」
「ッ〜〜〜〜〜〜!アメルダぁぁ━━━!!」
リノは私に抱きついてくる。
…かわいい。
「っと、アメルダ、次何する?どこ行く?」
「…うーんと、次は…」
私の目に"たぴおか"のイラストが描かれた看板が入った。
「…あれ。また"たぴおか"飲みたい」
「おっ!いいね、行こ!」
---
"たぴおか"を飲んで。
かわいい化粧品を見つけて。
面白い本を教えてもらって。
"しーでぃーしょっぷ"に行ってみたり。
"からおけ"でビビデバを歌ったり。
ビビデバの"踊ってみた"を撮ってみたり。
その"踊ってみた"を撮ってる途中に"すまほ"の前をおばあちゃんが通ったり。
それでリノと笑ったり。
とても、かけがえのない時間だった。
途中で、
「あ、これ終わらないな」とは思ってた…笑
実際、終わらなかったし笑
次回こそ、終わり!
曲パロ / ビビデバ ④
頑張って、終わらせます。
リノと、"トウキョウ"の街を歩いていた。
「はあ━━━━━…、楽しかった…!」
「…ええ、とても」
「よかった…!私は、あなたの願いを叶えられたかな…?」
「…ええ。魔法…みたいだった」
とても、楽しい時間。
リノと、2人で。
たくさん、遊んだ。
忘れられない、時間。
時計の針が、夜の12時をさした。
「………ッ!…私、帰らなきゃ…!」
私は、王妃。
成り行きで、ここまで来てしまったけれど。
たくさん、遊んでしまったけれど。
私は、王妃。
国の頂点。
その責任は、重い。
だから、帰らなければ。
「リノ、帰るにはどうすればいい?」
「………………………」
「…もしかして、知らない…??」
「…………ギ、ギクッ」
「………リノ〜…??」
「……………ご、ごめん。わかんない…」
「…うん、そっか。知らないんなら仕様がない」
「…………………アメルダぁぁ〜〜〜!!!」
リノは、私に抱きついてきた。
「……ごめん〜〜〜〜……!!!」
ああ、リノに出会えてよかった。
「…いいの。大丈夫だよ」
「……調べよう。うん、協力する」
「………リノ…」
ああ、本当に、ここに来て、初めて出会ったのがリノで良かった。
---
「ああ━━━━━━━…、だめだ…」
「…うん、ないね…」
「どうすればいいんだろ…??」
帰る方法は、いまだに分からなかった。
"イセカイジントウロクセンター"に行けば何かわかるかと思ったが、あいにく閉まっていた。
もう、夜12時を過ぎているのだ。
「どうしようかな…」
2人して、困っていた。
突然、背筋がゾクリと冷えた。
私は、バッと振り向いた。
遠くに、見覚えのある紫瞳の男が見えた。
あ、れは。
「リノッ………」
私はリノの口に手を当て、物陰に潜む。
「……?…?」
ドクン、ドクン、と心臓の音がうるさかった。
男はすぐ近くまで来て、周りを見渡してから去っていった。
「………んはっ!」
まだ、心臓がうるさい。
「………アメルダ…?大丈夫?顔、真っ青だよ…?…………さっきの…は?」
「………………ふっ、ふぅ…」
私は、息を整えてから言った。
「あれ、は。私がいた世界の人だ。私を、狙っていた。私は、あいつに殺されかけた」
「…え、」
あのときの記憶がありありと思い浮かぶ。
刃物を持って、そっと近づいて。
私を、殺そうとした。
たしか、捕まっていたはずだけど。
まさか、ここまで。
「アメルダッ……………」
えっ…??
「……**見つけた**」
ゾワッと、背筋が凍った。
「…走るよッ」
2人は、走り出した。
大通りの人混みに飛び込む。
この時間でも、まだ人は多い。
人の波に逆らいながら、全速力で走り抜ける。
その勢いのまま、ゲームセンターに飛び込む。
リノは、シューティングゲームのピストルを手に取った。
そして、男に向かって撃つ。
銃口から、ビイビイ弾が飛び出した。
私は、もう一つあったピストルと予備のビイビイ弾がたくさん入った袋を引っ掴んだ。
そのまま、出口方向に向かう。
男の仲間が、いた。
"唯唯諾諾に危機感抱く日々に
ぎりぎり爆発気味
たった今発散してしまおうか"
撃つ。
仲間が後ろにのけぞった。
"まだまだビイビイ弾巧みに乱射
一発じゃあ撃ち足りないわ"
2人で、ゲームセンターを出た。
そのまま、走り続ける。
後ろから追いかけてくる男たちに向かってピストルを向けた。
撃つ。
リノも、撃った。
「っしゃ!ビンゴ!」
男の額に当たって、のけぞった。
障害物を飛び越えながら、走り続ける。
明かりが見えた。
"イセカイジントウロクセンター"だ。
"ついに導き出した君にアンサー
灰に成る迄踊って居よう"
2人は顔を見合わせ、速度を上げる。
**バンッ!**
大きな音をたてて、建物に入り込む。
「はあ………はあっ…」
「………あの、大丈夫ですか…?」
そこにいた、女性職員に声をかけられた。
「「………………………ふっ」」
「「あははははははははは………!!」」
「やばかったぁ…!」
「…ほんと…!でもすごい上手かった、リノ」
「アメルダもね…!」
「………えっと…お2人は…?」
「…あっ、あの。私、私の世界に帰りたいんですが…」
「…ああ、かしこまりました。では、こちらへ」
女性職員に案内されて、座る。
「基本的に、お帰りになる場合は、次にくるのは1年後となります」
「…1年後…ですか」
「はい。ですが"年間パス"をお使いになるのであれば、いつでも望むタイミングでここに来ることができます」
「…年間パスは、どうすれば?」
「はい。年間パスは、以下の条件を守ってくだされば、無料での提供ができます」
【条件】
・"トウキョウ"の存在をどんなことがあっても他者に言わないこと
・こちらに来ることのかわりにあちらの世界の技術、文化、生活などを提供すること
「こちらでございます。それでも、年間パスをお使いになられますか?」
---
"BIBBIDI BOBBIDI BOOWA
BIBBIDI BOBBIDI BOOWA YEAH"
「王妃!探しました…!今までどこに…!」
「…ごめんなさいね。ちょっと、ね」
"今夜に明日など無い"
王妃の手元には、"ねんかんぱす"と書かれた名刺ほどのサイズのカードがあった。
「"ならば自由に踊った者勝ちでしょう?"」
アメルダは、にやっと笑った。
終わり
終われた…!!頑張った…!
日記とかでこの曲について語りたいな、と思っております…!
ここまで、読んでいただきありがとうございました!よければファンレターなど送っていただけると嬉しいです!