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パラレルワールドに家出中っ!(2)
ウミユリカ
私は**パラレル電車**のドアをくぐった。
見た目は不思議な電車だけど、中は水色の椅子が並び、吊り革が用意されている何の変哲もない普通の電車だった。
電車の案内板をみて、ここが2号車であることに気づく。まあ、人もいないようだし、何号車に乗っても何も変わらないけれど。
とりあえずドアから1番近い端っこの椅子に座る。家出の為に用意した大きなピンクよリュックを下ろして、隣の椅子におく。誰もいないなら、このくらいしても怒られないだろう。そんなことを考えていると、突然電車内に「ピーッ」という大きな機械音のような音がながれだした。
そして、プシューっという音と共にドアが閉まる。
私が驚いていると、
「**パラレル電車**、発車いたします。」
男の人のような、でも機械が喋っているような無機質な声が車内に響き渡った。
電車が揺れて、動き出す。
みるみる私のいた駅が遠ざかっていく。
自分だけで電車に乗るのははじめてだった。
それに、こんなわけのわからない電車に乗るなんて、少し怖い。でも、とてもワクワクした。
「フフッ!」
自分はもう自由なんだという気持ちが溢れ出して、思わず小さく笑った。
それにしても、この電車はどこに向かうのだろう?普通の電車ならさっきのアナウンスのあと、どこの駅に行くのか言っていると思うけど。
**パラレル**という言葉は聞いたことがある。たしか、同時並行とかそこらへんの意味だ。**パラレル**という言葉はそんなに耳にしないけど、**パラレルワールド**という言葉なら小説でみたことがある。自分が今いる世界と似ているけど、違う世界。
なら、**パラレル電車**は?
同時並行電車だとそれこそわけがわからない。
もしかすると、**パラレル電車**は**パラレルワールド電車**の略語的なものだったり?
じゃあ、**パラレル電車**はパラレルワールドとパラレルワールドを結ぶ電車なのかもしれない。
いや、そんな話あるわけない。
とりあえず、どこが次の駅かわからないけど、次の駅につくまで持ってきた小説でも読んでいようか。
私はもってきた小説を読みはじめる。今回の小説は青春系の小説で、主人公もそのまわりの人たちもすごくキラキラしていて楽しそうだ。
自分には程遠い世界。
5分ほど読んでいると、電車の揺れにつられて眠くなってきた。
少し眠ろうか。
私は小説をリュックにもどして、そのまま椅子の背もたれにもたれて、目を瞑った。