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卓球部🏓#4
夕日に照らされた唯乃先輩が、美味しそうにいちごアイスをなめている。
やっぱり、可愛いし、かっこいいし、最高!
「唯乃先輩って、眼鏡かけてるのも、ポニーテールなのも、本当に全部可愛いですよね!」
私がアイスをプラスチックのスプーンでつつきながら、本音をポロッとこぼした。
すると、唯乃先輩はアイスを口から離し、一瞬だけ動きを止めた。眼鏡の奥の瞳がパチパチと瞬きを繰り返す。白い頬が、夕日の赤さとは明らかに違う、鮮やかなピンク色に染まっていくのが分かった。
(あ、褒められ慣れてるはずなのに、すっごく照れてる……!)
私と未頼とゆず那でニヤニヤしながら見つめると、唯乃先輩はゴホンと小さく咳払いをした。そして、恥ずかしさを隠すように、ぐっと胸を張って堂々と言い放った。
「知ってる(にこっ)」
いたずらっぽく細められた目と、完璧な満面の笑み。
でも、照れ隠しなのがバレバレなのが、後輩の私から見てもまたたまらなく愛おしい。
「唯乃先輩の「知ってる!」も可愛い!!」
ゆず那が大声で言った。
「うわーー! 出た、唯乃先輩の『知ってる』だ!」
松門が待ってましたとばかりに手を叩いて爆笑する。
「ちょっと松門くん笑いすぎ! 本当に知ってるんだから良いの!」
唯乃先輩はさらに顔を赤くしながら怒ったふりをして、おしゃれな眼鏡の位置をトンと直した。
そのやり取りをベンチの端っこで見ていた爽先輩は、ボソボソと小さな声で、
「……綱田が……自分で、可愛いって……認めた……。……まあ……実際、可愛い、けど……」
と、本日最大の特大の独り言を呟いていた。
「えっ、爽先輩、いま何て言いました!?」
未頼がすかさず身を乗り出すと、爽先輩は「……ひぇっ」とまたあの変な声をあげて、残りのチョコチップアイスを一気に口に押し込んでフリーズしてしまった。
「新野くん、いま何か言ったー? 聞こえなかったんだけどなー?」
唯乃先輩が笑顔の圧をかけながらジリジリと近づいていく。
オレンジ色に染まるコンビニの前。
強くて、変で、最高に楽しい中2の先輩たちと、賑やかな中1の同級生たち。
この6人で過ごす放課後が、私はたまらなく大好きだ。
本当は未頼が聞くと、爽先輩は「んぇっ!?」って言って、唯乃先輩は「うぇぇぇ!?」っていってました。ふたりとも照れてました。