名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
ピーキーブー 人物紹介
【🐵キー】
少し日焼けした、小柄な女の子。
長い髪をひとつに結び、青いヘアゴムをつけている。
好奇心旺盛で、思いついたことはすぐ口に出すタイプ。
昔はツッコミだったが、今はすっかりボケ側。
部活帰りにはいつも変な話題を持ち出してくる。
「なあ」が口ぐせ。
ーーーーーーーーーー
【🐷ブー】
少しもちもちした美味しそうな女の子。
長い髪をひとつに結び、黒いヘアゴムをつけている。
のんびり屋でマイペース。
キーの思いつきに真っ先に乗っかることが多い。
面白そうだと思ったら、あまり深く考えない。
「ええやん」が口ぐせ。
ーーーーーーーーーー
【🐿️ピー】
色白で、小柄な女の子。
肩につかないくらいの短い髪で、結んでいない。
三人の中では一番冷静。
キーとブーの暴走を止めるツッコミ役。
呆れながらも結局最後まで付き合う優しさを持っている。
「嫌な予感」が口ぐせ。
ーーーーーーーーーー
【三人について】
部活帰りに一緒に帰る仲良し三人組。
キーが変なことを言い出す。
↓
ブーが「ええやん」と乗っかる。
↓
ピーが止める。
↓
それでも話は進む。
そんな毎日を送っている。
ピーキーブー ①雨宿り
🐿️:ピー
🐵:キー
🐷:ブー
部活が終わった。 校門を出たとき、空はまだ明るかった。
🐵「今日暑かったな」
🐷「それな」
🐿️「まだ九月やし」
三人はいつもの帰り道を歩き始めた。
🐵「なあ」
🐿️「嫌な予感」
🐵「まだ何も言うてへん」
🐷「今回は何なん」
🐵「もしさ」
🐿️「ほら始まった」
🐵「もし一日中寝ても怒られへん日があったらどうする?」
🐷「寝る」
🐿️「寝る」
🐵「即答やん」
🐷「じゃあ何するん」
🐵「私は外で遊ぶ」
🐿️「暑いやん」
🐵「じゃあ家で遊ぶ」
🐷「結局家やん」
三人が笑った。
そのときだった。
ぽつ。
🐷「ん?」
ぽつぽつ。
🐿️「雨?」
🐵「うそやろ」
次の瞬間、雨粒が一気に増えた。
🐷「降ってきた!」
🐿️「しかも結構降ってる!」
🐵「走れー!」
三人は慌てて近くのバス停へ駆け込んだ。
屋根の下に入るころには、外はすっかり雨模様だった。
🐷「危なかったな」
🐵「セーフ」
🐿️「びみょいけどな」
バス停には三人しかいなかった。
しばらくぼーっと雨を眺める。
🐵「なあ」
🐿️「今度は何」
🐵「雨ってさ」
🐷「うん」
🐵「全部一滴ずつ数えたらいくつあるんやろ」
🐿️「知らん」
🐷「すごそう」
🐵「やんな」
🐿️「絶対途中で数わからんようになるやろ」
🐵「じゃあピー数えて」
🐿️「嫌や」
🐷「うち応援する」
🐿️「いらん」
また三人で笑った。
雨はなかなか止まなかった。
🐵「そういえば」
🐷「ん?」
🐵「もうちょっとしたら秋やな」
🐷「早いなぁ」
🐿️「ついこの前まで夏やったのに」
少しだけ静かな時間が流れる。
でも、その空気も長くは続かなかった。
🐵「秋といえば」
🐷「うん」
🐿️「また嫌な予感」
🐵「焼き芋」
🐷「焼き芋やな」
🐵「食べたい」
🐷「食べたい」
🐿️「話飛びすぎやろ」
雨が少し弱くなり始めた。
🐷「お」
🐵「止みそうや」
🐿️「帰れる」
三人は立ち上がった。
🐵「結局今日何の話してたっけ」
🐷「寝る話」
🐿️「雨数える話」
🐵「焼き芋の話やろ」
🐷「たぶん焼き芋やな」
🐿️「違うと思う」
三人は笑いながら歩き出した。
雨上がりの空は少しだけ明るくなっていた。
🐵「なあ」
🐿️「嫌な予感」
🐷「次は何なん」
🐵「冬って鍋毎日でもいけると思わん?」
🐿️「長くなるから帰るぞ」
🐷「逃げた」
🐵「待ってやー!」
帰り道は、今日もにぎやかだった。
またねー
次回もお楽しみに!ばいのりちゃ〜
ピーキーブー ②近道
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「今日さ、近道で帰らへん?」
🐿️「やめとけ」
🐷「ええやん」
🐵「ほら」
🐿️「何がほらや」
キーは得意げに前を歩き始めた。
🐵「ついて来い」
🐷「隊長!」
🐿️「不安しかない」
三人は普段通らない細い道へ入った。
🐵「たぶんこっちやな」
🐿️「もう"たぶん"出てきた」
🐷「まだセーフ」
🐵「安心して」
🐿️「その言葉が一番信用できへん」
しばらく歩く。
知らない家。
知らない道。
知らない電柱。
🐷「ほんまに合っとる?」
🐵「合っとる」
🐿️「根拠は?」
🐵「勘」
🐿️「終わった」
さらに進む。
しばらくして、道が二つに分かれていた。
🐵「んー……」
🐷「どっち?」
🐿️「ほら」
🐵「こっち!」
🐷「おお!」
🐿️「希望的観測やろ」
選んだ道を進む。
五分後。
行き止まりだった。
三人は立ち止まった。
🐿️「ほらな」
🐵「いや、これは想定内」
🐷「想定内なん?」
🐵「いや」
🐿️「どっちやねん」
仕方なく引き返す。
しばらく歩いていると、小さな公園が見えてきた。
🐷「おっ」
🐵「公園や」
🐿️「初めて見た」
三人は少しだけ寄ることにした。
ブランコが二つ。
ベンチが一つ。
それだけの小さな公園だった。
🐷「なんか落ち着くな」
🐵「秘密基地みたいや」
🐿️「秘密ではないけどな」
少し休憩していると、ブーがふと聞いた。
🐷「そういやキー」
🐵「ん?」
🐷「なんでそんな自信満々やったん」
🐵「それはな」
キーは少し胸を張った。
🐵「実は私な……」
🐷「うん」
🐵「方向音痴やねん」
🐷「そうなん!?」
🐿️「だろうな」
🐵「なんでや!?」
🐿️「今までの会話聞いとった?」
🐷「うちも薄々そうかなとは思っとった」
🐵「裏切り者やん」
🐿️「むしろ今初めて知ったみたいな反応したブーが優しい」
三人は笑った。
少し休んでから再び歩き始める。
ところが。
🐷「なあ」
🐵「ん?」
🐷「どっちから来たっけ」
沈黙。
🐵「……あれ?」
🐿️「ほらな」
🐷「迷った?」
🐿️「迷った」
🐵「まだ分からんやろ」
🐿️「迷子の第一声やそれ」
三人はなんとなく歩き出した。
十分後。
ようやく見覚えのある道に出た。
🐷「帰ってきた!」
🐵「勝った!」
🐿️「何に」
近くの看板を見る。
そこには、
『〇〇駅方面 徒歩18分』
と書かれていた。
🐿️「なあ」
🐵「ん?」
🐷「ん?」
🐿️「いつもの道やったら何分」
🐷「十分くらい」
🐵「たぶん」
🐿️「遠回りやん」
再び沈黙。
🐷「でも」
🐵「うん」
🐷「ちょっと楽しかったな」
🐵「それな」
🐿️「まあ……それはそう」
三人は顔を見合わせた。
🐵「じゃあ次も」
🐿️「やめろ」
🐷「はや」
🐿️「次からは普通に帰る」
🐵「ちぇー」
🐷「残念」
夕日が沈み始めていた。
三人は結局、いつもの道を歩いて帰った。
🐵「なあ」
🐿️「嫌な予感」
🐷「今度は何なん」
🐵「もし空飛べたらさ」
🐿️「長くなるからまた今度」
🐵「えー!」
三人の声は、夕方の道にしばらく響いていた。
また次回!
ばいのりちゃんちゃんMENアイラブユー😘((キモっ
ピーキーブー ③いつ遊ぶ?
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「今度遊ぼうや」
🐷「ええやん」
🐿️「珍しく普通の話やな」
🐵「珍しくって何や」
🐷「それでいつ遊ぶん?」
🐵「それを今から決める」
🐿️「ちゃんと決まるんやろな」
🐵「たぶん」
🐿️「不安になった」
🐵「ほな聞いていくで」
🐷「おう」
🐿️「なんか出欠確認みたいやな」
🐵「月曜遊べる人」
🐿️「いける」
🐷「無理」
🐵「なんでや」
🐷「塾」
🐵「月曜から塾なんや」
🐿️「忙しいな」
🐵「じゃあ月曜終了」
🐷「終了やな」
少し歩く。
🐵「火曜遊べる人」
🐿️「いける」
🐷「無理」
🐵「また!?」
🐷「塾」
🐿️「塾強すぎるやろ」
🐵「ちなみに私も火曜無理」
🐿️「も?」
🐵「も」
🐿️「じゃあ終わりやん」
🐷「終わったな」
🐵「まだ二日目やぞ」
🐿️「ちょっと焦っとるやん」
🐵「ちょっとだけ」
🐷「うちも」
🐿️「嫌な予感してきた」
三人は顔を見合わせた。
🐵「まあまだ五日ある」
🐷「せやな」
🐿️「その言い方がもう危うい」
歩きながら次の曜日へ進む。
🐵「水曜遊べる人」
🐿️「無理」
🐷「無理」
🐵「いける」
🐿️「私だけ脱落やん」
🐷「うちも無理や」
🐵「なんでや」
🐷「塾」
🐿️「また塾か」
🐷「また塾や」
🐵「塾すごいな」
🐿️「もはや四人目の登場人物や」
🐷「塾くん」
🐵「なんか嫌やな」
三人は笑った。
🐵「木曜遊べる人」
🐿️「いける」
🐷「無理」
🐵「いける」
🐷「塾」
🐿️「もう聞かんでも分かる」
🐵「ブーの予定表ほぼ塾やん」
🐷「そんなことない」
🐿️「あるやろ」
🐵「木曜も無理やな」
🐷「無理やな」
🐿️「どんどん消えていくな」
少し風が吹いた。
🐵「金曜遊べる人」
🐷「いける」
🐿️「いける」
🐵「私無理」
🐷「おい」
🐿️「お前かい」
🐵「ごめんて」
🐷「今の希望返して」
🐿️「金曜が一番惜しかった」
🐵「私もそう思う」
🐷「当事者やろ」
🐵「当事者や」
🐿️「もうあかん気がしてきた」
🐵「まだ土曜と日曜がある」
🐷「逆転や」
🐿️「頼むぞ週末」
三人は少しだけ期待した。
🐵「土曜遊べる人」
🐿️「いける」
🐷「無理」
🐵「無理」
🐿️「終わった」
🐵「即終わった」
🐷「ごめん」
🐿️「謝るくらいなら塾休め」
🐷「無理や」
🐵「強い」
🐿️「塾強すぎるやろ」
そして最後の日曜日。
三人は少しだけ緊張していた。
🐵「日曜遊べる人」
🐷「いける」
🐵「いける」
🐿️「無理」
沈黙。
三人は立ち止まった。
🐵「あれ」
🐷「あれ」
🐿️「遊べる日なくない?」
🐵「なくない?」
🐷「なくない?」
🐿️「あると思っとったんか」
🐵「思っとった」
🐷「思っとった」
🐿️「純粋やな」
三人は再び歩き始めた。
🐵「終わったな」
🐷「終わったな」
🐿️「まだ来年がある」
🐵「遠いわ」
🐷「遠いな」
その時だった。
ブーが何かを思い出したように顔を上げた。
🐷「ちなみに……」
🐵「ん?」
🐿️「何」
🐷「水曜と土曜以外個別やねん」
🐵「なんや!?」
🐿️「なんや!?」
二人の声がぴったり重なった。
🐵「じゃあ水曜いけるん!?」
🐿️「土曜いけるん!?」
🐷「いや」
🐵「ん?」
🐷「水曜も無理」
🐿️「は?」
🐷「土曜も無理」
🐵「は?」
🐷「個別じゃないだけ」
沈黙。
🐿️「期待して損したわww」
🐵「それな!」
🐷「ごめんて」
🐿️「今の一瞬だけ希望見えたんやぞ」
🐵「返してほしい」
🐷「申し訳ない」
🐿️「しかも全然関係ない情報やし」
🐵「たしかに」
三人はしばらく笑った。
もう遊ぶ日は決まらなかったけれど、なぜか少し楽しかった。
🐵「まあええか」
🐷「ええな」
🐿️「よくないけどな」
🐵「またいつか遊ぼうや」
🐷「そのうちな」
🐿️「まず予定合わせろ」
夕日が沈み始めた帰り道に、三人の笑い声が響いた。
ほんわかいいですねー
描きやすいww
じゃ、次回もみてねー!
ばいのりちゃー
ピーキーブー ④忘れ物
部活が終わった。
三人はいつものように校門を出た。
🐵「やっと終わったー」
🐷「疲れたー」
🐿️「今日は早く帰りたい」
しばらく歩いたところで、ブーが立ち止まった。
🐷「あ」
🐵「ん?」
🐿️「どうしたん」
🐷「水筒忘れた」
🐿️「今言う?」
🐵「今言う?」
🐷「今思い出した」
🐿️「最悪やん」
🐵「戻るか」
🐿️「嫌な予感」
三人は学校へ引き返した。
さっきまでいたはずなのに、校舎は少し静かになっていた。
🐷「教室やったと思う」
🐵「思う?」
🐿️「思うって何」
🐷「たぶん」
🐿️「たぶん多すぎるな今日」
三人は階段を上がった。
誰もいない廊下は少しだけ不思議な感じがした。
🐵「なんかさ」
🐷「ん?」
🐵「放課後の学校って怖ない?」
🐿️「別に」
🐷「ちょっと分かる」
🐿️「お前ら映画見すぎや」
教室の前に着いた。
🐷「あれ」
🐵「どうした」
🐷「ない」
🐿️「は?」
🐷「机の横にない」
🐵「ほんまや」
🐿️「どこ置いたん」
🐷「覚えてない」
🐿️「終わった」
🐵「捜索開始やな」
🐷「隊長!」
🐿️「隊長ちゃう」
三人は教室を探し始めた。
机の下。
ロッカー。
窓際。
どこにもない。
🐵「部室ちゃう?」
🐷「あー」
🐿️「その反応怪しいな」
🐷「ワンチャン」
🐿️「ワンチャンで探すな」
部室へ向かうことになった。
途中、空き教室の前を通る。
🐵「なあ」
🐿️「何」
🐵「この教室開いとる」
🐷「入る?」
🐿️「入らん」
🐵「ちょっとだけ」
🐿️「ちょっとだけでも入らん」
🐷「即却下や」
三人はそのまま進んだ。
部室へ到着。
🐷「ない」
🐵「ないな」
🐿️「次」
🐷「次?」
🐿️「まだ候補あるん?」
🐷「いっぱいある」
🐿️「覚えてへんだけやろ」
その時だった。
廊下の向こうから先生が歩いてきた。
先生「何してるんや」
🐷「水筒探してます」
先生「またか」
沈黙。
🐵「また?」
🐿️「また?」
🐷「……」
先生「前も探してたやろ」
🐵「常習犯やん」
🐿️「もう首から下げとけ」
先生は笑いながら去っていった。
三人は再び探し始めた。
けれど見つからない。
🐵「ほんまにどこや」
🐷「知らん」
🐿️「持って帰ったとか」
🐷「それはない」
🐿️「なんで言い切れるん」
🐷「ちゃんと覚えとる」
🐵「珍しいな」
🐷「失礼やな」
しばらく歩いたあと、ブーが急に止まった。
🐷「あった!」
🐵「どこ!?」
🐿️「どこや!?」
🐷「ここ」
ブーは自分のカバンを開いた。
中には水筒が入っていた。
沈黙。
三人とも動かなかった。
🐷「あった」
🐵「あったな」
🐿️「あったな」
さらに沈黙。
🐿️「帰る」
🐵「帰る」
🐷「待って」
🐵「一時間返して」
🐿️「返して」
🐷「結果オーライやん」
🐿️「最初から持っとっただけや」
🐵「探してへんやん」
🐷「でも見つかった」
🐿️「その理論嫌い」
三人は笑いながら階段を下りた。
校門を出るころには、空が少し赤くなっていた。
🐵「なあ」
🐿️「嫌な予感」
🐷「今度は何」
🐵「明日忘れ物する人」
🐿️「ブー」
🐷「ブー」
🐵「満場一致やん」
🐷「なんでや!」
笑い声が帰り道に響いた。
また次回も見てくれー
じゃ、ばいのりちゃ〜
ピーキーブー ⑤精神年齢
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐷「なあなあ」
🐵「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐷「今から精神年齢診断やろー」
そう言うと、ブーはカバンから一冊の本を取り出した。
🐵「何で持ってんねん」
🐿️「まずそこからやろ」
🐷「図書室で借りてん」
🐵「借りる本ちゃうやろ」
🐿️「意外と置いてあるんやな」
🐷「おもろそうやったから」
🐵「まあ、おもろそうではある」
🐿️「やるんかい」
ブーは本を開いた。
🐷「第一問!」
🐵「始まった」
🐿️「帰ってええ?」
🐷「あかん」
🐿️「やっぱり」
🐷「あなたは休みの日に予定がなくなりました。どうする?」
🐵「遊ぶ」
🐿️「家でゆっくりする」
🐷「寝る」
🐵「見事に分かれたな」
🐷「第二問!」
🐿️「まだあるんか」
🐷「買い物に行った時、一番気になるものは?」
🐵「お菓子」
🐿️「本」
🐷「お菓子」
🐵「仲間や」
🐿️「そこだけやろ」
何問か答えながら歩いているうちに、だんだん家が近付いてきた。
🐷「よし!」
🐵「出た?」
🐿️「結果?」
🐷「結果発表!」
🐵「おお」
🐿️「おお」
🐷「まずキー!」
🐵「はい」
🐷「16歳!」
🐵「おおー」
🐿️「意外と高いな」
🐷「なんか悔しい」
🐵「何でやねん」
🐷「次、ピー!」
🐿️「はい」
🐷「13歳!」
🐵「それっぽい」
🐷「それっぽいな」
🐿️「それ褒めとる?」
🐵「たぶん」
🐷「たぶん」
🐿️「怪しいな」
🐷「そして最後!」
🐵「うん」
🐿️「うん」
🐷「うち!」
🐵「うん」
🐷「3歳!」
一瞬、沈黙が流れた。
🐵「www」
🐿️「www」
🐷「笑うなや!」
🐵「いや無理やろ!」
🐿️「予想以上やった」
🐷「何でやねん!」
🐵「3歳て」
🐿️「強すぎる」
🐷「納得いかへん!」
🐵「まあまあ」
🐷「でも、キーもいっつも迷子になったりいろんなところに走り回ったりしてるやん!」
🐵「うっ」
🐷「なんでうちは3歳でキーは16歳なん!?」
🐵「知らんがな」
🐿️「いや、でもキーは頼りになる時あるやん」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「私らのこととか結構見てるやん」
🐵「せやな」
🐿️「せやなちゃう」
🐷「えぇー?」
🐵「ほら、ピーもこう言うとるし」
🐿️「調子乗るな」
🐵「はい」
🐷「でも納得いかへん」
🐿️「だってキー、なんやかんや周り見とるやん」
🐵「せやろ?」
🐿️「せやろちゃう」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「その『なんでなんで』が3歳って診断される原因ちゃうん?」
沈黙。
🐵「あー」
🐿️「なるほど」
🐷「納得すな!」
🐵「たしかに」
🐿️「たしかに」
🐷「お前ら絶対グルやろ!」
三人は笑った。
少し歩いたあと、ブーがまた口を開いた。
🐷「でもさ」
🐵「ん?」
🐷「3歳ってことは、まだまだ成長できるってことやんな」
🐿️「前向きやな」
🐵「じゃあ将来は20歳とかになるかもな」
🐷「なる」
🐿️「即答やな」
🐷「なる!」
🐵「すごい自信」
🐷「なんでなんで?」
🐵「ほら」
🐿️「出た」
🐷「あっ」
🐵「3歳や」
🐿️「3歳やな」
🐷「違うって!」
三人の笑い声が帰り道に響いた。
🐵「でもおもろかったな」
🐷「やろ?」
🐿️「まあな」
🐷「今度は性格診断の本借りる」
🐿️「まだやるん?」
🐵「楽しそうやん」
🐿️「嫌な予感」
夕日が少しずつ沈んでいく。
🐷「なあ」
🐵「ん?」
🐿️「何」
🐷「精神年齢って毎年変わるんかな」
🐵「知らん」
🐿️「知らん」
🐷「じゃあ来年またやろ」
🐵「ええやん」
🐿️「その時も3歳やったら笑う」
🐷「なんでやー!」
三人の笑い声は、しばらく止まらなかった。
ばいのりちゃ〜
ピーキーぶー 番外編「三人にインタビューしてみた!」
今日はいつもの帰り道ではない。
なぜかキー、ブー、ピーの三人が並んで座り、インタビューを受けていた。
インタビュアー「それでは、よろしくお願いします」
🐵「よろしくお願いしまーす」
🐷「お願いしまーす!」
🐿️「お願いします」
インタビュアー「まず、三人はどんな関係ですか?」
🐵「大親友」
🐷「親友?」
🐿️「まあ、そんな感じ」
🐵「なんで疑問形なん」
🐷「なんとなく」
🐿️「開始早々適当やな」
インタビュアー「普段は三人で何をしているんですか?」
🐵「喋ってる」
🐷「喋ってるな」
🐿️「ほぼそれやな」
🐵「部活の行き帰りとか」
🐷「ずっと喋っとる」
🐿️「話題変わるんめっちゃ早いけどな」
🐵「そう?」
🐿️「さっきまで学校の話しとったのに、急に『カバって強いんかな』とか言い出すやん」
🐵「気になるやろ」
🐷「気になる」
🐿️「ほら始まった」
インタビュアー「では、三人の中で一番よくボケるのは?」
🐷「キー」
🐵「ブー」
🐿️「二人」
🐵「二人?」
🐷「二人?」
🐿️「自覚ないん?」
🐵「私は元ツッコミやで?」
🐿️「『元』やろ」
🐷「今は?」
🐿️「ボケ」
🐵「そんなぁ」
インタビュアー「では、一番ツッコミが多いのは?」
🐵「ピー」
🐷「ピー」
🐿️「うち」
インタビュアー「満場一致ですね」
🐿️「ほんま疲れるで」
🐵「でも楽しそうやん」
🐷「なあ?」
🐿️「まあ……」
🐵「お?」
🐷「お?」
🐿️「次行こ」
🐵「逃げたwww」
質問はどんどん続いていった。
インタビュアー「一番方向音痴なのは?」
🐷「キー」
🐿️「キー」
🐵「待て待て待て」
インタビュアー「こちらも満場一致ですね」
🐵「異議あり!」
🐿️「却下」
🐵「早いって!」
🐷「いっつも迷っとるやん」
🐵「迷ってへん。道を探してるだけ」
🐿️「それを迷子って言うねん」
🐵「違いますぅー」
インタビュアー「では、一番子どもっぽいのは?」
🐵「ブー」
🐿️「ブー」
🐷「なんでなんで!?」
🐵「ほら」
🐿️「そういうとこや」
🐷「納得いかへん!」
🐵「精神年齢3歳」
🐷「それ言うなぁ!」
しばらく笑いが止まらなかった。
インタビュアー「では次です。三人の中に、好きな人がいる人はいますか?」
三人の動きが止まった。
🐵「…………」
🐷「…………」
🐿️「…………」
🐵「次行きましょう」
🐷「待て待てwww」
🐿️「逃げるん早すぎやろ」
🐵「こういうのは個人情報やから」
🐷「急に個人情報に厳しくなったな」
インタビュアー「いるか、いないかだけでも」
🐵「…………おる」
🐷「おおお!」
🐿️「知っとるけどな」
🐵「ピー!!」
🐿️「名前言ってへんやん」
🐷「どんな人なん?」
🐵「はい次!!」
🐷「なんでなんで!?」
🐵「うるさい!!」
質問はいくつか続いた。
好きな食べ物。
行ってみたい場所。
三人でやってみたいこと。
いつものように、まともに答えたり脱線したりしながら時間は過ぎていった。
そして、次の質問。
インタビュアー「人生で一番大きかった奇跡ってなんですか?」
🐵「奇跡……?」
🐿️「難しいな」
キーは考え込んだ。
ピーも少し視線を落として考えている。
🐵「なんやろ……」
🐿️「奇跡って言われるとなぁ……」
その隣で、ブーが口を開いた。
🐷「うちらが出会ったことです。」
一瞬、静かになった。
🐿️「……確かにそうかもな。なあ、キー」
🐵「…………………」
返事がない。
🐿️「キー?」
🐷「……あれ?」
ブーがキーの顔をのぞき込む。
🐷「ごめん、急に変なこと言ったよな。ごめん。大丈夫?」
🐵「ごめんじゃないしっ!」
🐷「えっ」
🐵「急にそんなこと言わんとってや、泣けてきたやん😭」
🐷「えええ!?」
🐿️「ほんまに泣いとるやんwww」
🐵「だってぇ!」
🐷「いや、ごめんって!」
🐵「だからごめんじゃないって!」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「嬉しくて泣いとるんやろ」
🐵「そうやし!」
🐷「あ、そっち!?」
🐿️「分かってへんかったんかいwww」
🐵「だってそんなこと急に言うと思わんやん!」
🐷「うちは普通にそう思っただけやで?」
🐵「それ以上言うなぁぁ!」
🐿️「追撃されとるwww」
キーは目元を拭きながら二人を見た。
🐵「もう無理……」
🐷「そんな泣く?」
🐵「誰のせいやと思っとんねん!」
🐿️「ブーやな」
🐷「うち?」
🐵「お前や!」
しばらくして、ようやくキーが落ち着いた。
インタビュアー「それでは……インタビュー、続けても大丈夫ですか?」
🐵「……はい」
🐷「復活した」
🐿️「よかったな」
インタビュアー「では最後です。お互いに一言お願いします」
🐵「え、最後それ?」
🐷「また泣くんちゃう?」
🐵「泣かへんわ!」
🐿️「ほんまか?」
🐵「ほんま!」
まずキーが二人を見る。
🐵「えー……これからもよろしく!」
🐷「よろしくー!」
🐿️「普通やな」
🐵「なんでやねん!」
🐷「じゃあうち」
🐵「どうぞ」
🐷「これからもいっぱい遊ぼうな!」
🐵「うん、、、」
🐿️「予定合えばな」
🐷「それ言うなや!ってまたキー大丈夫か?」
🐵「大丈夫、、、じゃないかも、、、😭」
キーが少し落ち着いた。
最後に二人がピーを見る。
🐿️「え、うち?」
🐵「どうぞ」
🐷「どうぞ!」
🐿️「…………」
🐵「お?」
🐷「お?」
🐿️「……まあ、これからもよろしく」
一瞬の沈黙。
🐵「かわいーーー!」
🐷「かわいーーー!」
🐿️「うるさい!!」
🐵「録音したかった!」
🐿️「やめろ!」
🐷「もう一回言って!」
🐿️「絶対言わん!」
インタビュアー「今日はありがとうございました」
🐵「ありがとうございましたー!」
🐷「ありがとうございました!」
🐿️「ありがとうございました」
こうしてインタビューは終了した。
🐵「楽しかったな」
🐷「楽しかった!」
🐿️「最後の方、一人泣いとったけどな」
🐵「誰のせいや!」
🐷「なんでなんで?」
🐵「ブー!!」
🐿️「最後までそれなんやwww」
三人の笑い声で、番外編のインタビューは幕を閉じた。
ブー、追い討ちは危険だよ⭐️
じゃ、ばいのりちゃ!
ピーキーブー ⑥性格変わった?
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐷「なあなあ」
🐵「ん?」
🐿️「何」
ブーがカバンの中を探り始めた。
そして、どこか得意げに一冊の本を取り出す。
🐷「じゃーん!」
🐵「……また?」
🐿️「まさか」
🐷「16タイプ性格診断!」
🐵「また借りてきたん?」
🐷「ええやん」
🐿️「前も似たようなんやったよな」
🐵「やったやった。私、この診断では前に主人公やった」
🐷「うちはエンターテイナー」
🐿️「うちはISFJ-Tやった」
🐷「ほな、今やったら変わっとるかやってみよ!」
🐵「おもろそう」
🐿️「どうせやるんやろ」
🐵「その通り」
🐿️「知ってた」
ブーが本を開く。
歩きながら三人で順番に質問へ答えていった。
🐷「知らん人がいっぱいおる場所でも、積極的に話しかけられますか?」
🐵「いける」
🐷「いける」
🐿️「無理」
🐵「綺麗に分かれたな」
🐷「な」
🐿️「お前らがこっち来い」
次の質問へ進む。
🐷「計画を立ててから行動する方ですか?」
🐿️「する」
🐵「ものによる」
🐷「うちは……」
🐿️「せえへんやろ」
🐷「まだ言うてへん!」
🐵「でもせえへんやろ?」
🐷「まあ……」
🐿️「ほら」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「質問一個増えたな」
さらに診断を続けていく。
🐷「これどっち?」
🐵「私はこっち」
🐷「うちも!」
🐿️「また一緒なん?」
🐵「さっきからブーと結構一緒やな」
🐷「ほんまや!」
🐿️「似たもん同士なんちゃう?」
🐵🐷「そんなことない」
🐿️「そこまで揃えるな」
しばらくして、ようやく最後の質問までたどり着いた。
🐷「終わったー!」
🐵「結果見よ結果」
🐿️「誰から?」
🐷「キー!」
🐵「よし、来い」
🐷「キーは……」
ブーがページを確認する。
🐷「エンターテイナー!」
🐵「え?」
🐿️「変わったやん」
🐵「待って、私、前は主人公やったで!?」
🐷「主人公交代したん?」
🐵「降板させられた!?」
🐿️「そういうもんちゃうやろ」
🐵「主人公からエンターテイナー……」
🐷「なんか楽しそうやん」
🐵「まあ、楽しそうではある」
🐿️「受け入れるん早いな」
次はブーの結果を見る。
🐷「ほな、うち!」
🐵「何やろな」
🐿️「前と変わっとるかな」
🐷「えーっと……」
ブーが結果を見て、一瞬止まった。
🐵「何?」
🐷「エンターテイナー」
🐵「……え?」
🐷「え?」
🐿️「え?」
🐵「私と一緒やん!!」
🐷「ほんまや!!」
🐵「いえーーーい!」
🐷「いえーーーい!」
二人は勢いよく手を合わせた。
🐿️「うるさ」
🐵「エンターテイナー同盟結成!」
🐷「結成!」
🐿️「嫌な同盟できた」
🐵「しかもブー、前もエンターテイナーやろ?」
🐷「そう!」
🐿️「全然ブレへんな」
🐷「一途やから」
🐿️「そういう話ちゃう」
🐵「私は主人公捨ててこっち来たで」
🐿️「捨てたわけちゃうやろ」
残るはピーだった。
🐵「はい、最後ピー!」
🐿️「はいはい」
🐷「結果は……ISTJ-T!」
🐿️「おお」
🐵「前なんやった?」
🐿️「ISFJ-T」
🐷「一文字変わった!」
🐵「ほんまや! FがTになっとる!」
🐿️「変わっとるな」
🐷「進化?」
🐿️「ポケモンちゃうねん」
🐵「じゃあ私は主人公からエンターテイナーに進化した」
🐿️「だから進化ちゃうって」
🐷「うちは?」
🐿️「変わってへん」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「知らんがな」
三人は結果をもう一度並べて確認した。
🐵「待って」
🐷「何?」
🐵「私とブーがエンターテイナーで、ピーだけ違うやん」
🐷「ほんまや」
🐿️「でしょうね」
🐵「でしょうね!?」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「普段のうちら見とったら分かるやろ」
🐵「どういう意味や」
🐿️「キーとブーが何か始める」
🐵「うん」
🐿️「うちが止める」
🐷「うん」
🐿️「以上」
🐵「分かりやす」
🐷「完璧やな」
🐿️「納得するんかい」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「ブー」
🐷「キー」
🐵「エンターテイナーとして」
🐷「うん」
🐵「何かせなあかんな」
🐿️「せんでええ」
🐷「何する?」
🐵「歌う?」
🐷「歌お!」
🐿️「やめろ」
🐵「走る?」
🐷「走ろ!」
🐿️「やめろって!」
キーとブーは突然走り出した。
🐵「うおおおお!」
🐷「待てーーー!」
🐿️「お前らどこ行くねん!」
ピーも仕方なく二人を追いかける。
しばらく走ったところで、キーが急に止まった。
🐵「……あれ?」
🐷「どうしたん?」
🐵「ここどこ?」
🐷「……知らん」
🐿️「はぁ!?」
追いついたピーが辺りを見回す。
🐿️「お前また迷子なっとるやん!!」
🐵「ちゃうちゃう」
🐿️「何がちゃうねん」
🐵「エンターテイナーやから」
🐿️「関係ない!!」
🐷「なんでなんで?」
🐿️「ブーも黙れ!!」
二人のエンターテイナーは顔を見合わせた。
🐵「……帰れる?」
🐷「知らん」
🐵「ピー」
🐿️「何」
🐵「頼りにしてます」
🐷「うちも」
🐿️「エンターテイナー同盟、結成五分で解散しろ」
結局、ピーを先頭にして三人は元の道へ戻った。
🐵「いやー、おもろかった」
🐷「おもろかったな」
🐿️「うちは疲れた」
🐵「でも診断、結構当たっとるんかな」
🐷「当たっとるんちゃう?」
🐿️「少なくともお前ら二人が一緒なんは納得した」
🐵「エンターテイナー同盟やもんな」
🐷「な!」
🐿️「それもう言わんでええ」
少し歩いて、キーがふと口を開いた。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「次は何診断する?」
🐷「ええやん!」
🐿️「もう診断シリーズ終われ!!」
三人の笑い声は、今日も帰り道に響いていた。
今回はmbti診断でしたね。
皆さんは何ですか?
教えてくれたら嬉しいです〜
では、ばいのりちゃ!
ピーキーブー ⑦笑ったら負け
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
今日は特に急ぐ理由もなく、いつものようにゆっくり歩いている。
🐷「なあ」
🐵「ん?」
🐿️「何」
ブーが急に二人の前へ出た。
🐷「家着くまで笑ったら負けな」
🐵「急やなwww」
🐿️「もう笑っとるやん」
🐵「あ」
🐷「まだ開始前やからセーフ!」
🐵「危な」
🐿️「ルール適当すぎるやろ」
🐷「じゃあ今からな」
🐵「よし」
🐿️「ほんまにやるん?」
🐷「いくで。スタート!」
その瞬間、三人の顔から笑顔が消えた。
さっきまで普通に喋っていたのに、急に静かになる。
キーはブーを見る。
ブーはピーを見る。
ピーは前だけを見て歩いている。
しばらく誰も喋らなかった。
🐷「…………」
🐵「…………」
🐿️「…………」
十秒。
二十秒。
意外と続く。
キーは少しだけブーの方を見た。
目が合った。
🐷「……ふっ」
🐵「今笑った!!!」
🐷「笑ってへん!」
🐿️「笑っとった」
🐷「息や! 今のは息!」
🐵「どんな息やねんwww」
ピーがすぐにキーを指さした。
🐿️「はいキーもアウト」
🐵「あっ」
🐷「はやwww」
🐿️「ブーも今笑った」
🐷「あっ」
開始一分も経たないうちに、二人が脱落した。
🐵「待って。ピーだけ残っとるやん」
🐷「ほんまや」
ピーは何事もなかったように歩いている。
🐿️「普通にしとったら笑わんやろ」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「……ブー」
🐷「……キー」
🐵「こうなったら」
🐷「うん」
🐵「ピーも道連れや」
🐷「ええやん」
🐿️「やめろ」
二人はピーを追い越した。
そして少し前を、異様に大股で歩き始める。
🐵「…………」
🐷「…………」
ピーは二人の後ろ姿を見る。
🐿️「何その歩き方」
反応はした。
しかし笑ってはいない。
🐵「強ない?」
🐷「強い」
🐿️「普通に歩いてくれへん?」
キーは次の作戦に移った。
ブーと目を合わせる。
二人同時に振り返り、全力で変な顔をする。
🐵「……」
🐷「……」
🐿️「…………」
ピーはじっと二人を見る。
🐿️「何しとん」
🐵「笑えや!」
🐿️「それ言ったら終わりやろ」
🐷「手強いな」
キーはもう一度変な顔をしようとした。
しかし、自分の隣にいるブーの顔が目に入った。
🐵「……っwww」
🐷「え!?」
🐵「ブーの顔www」
🐷「キーも同じような顔しとったやん!」
🐿️「自分で仕掛けて自分で笑っとるやん」
🐵「無理やってwww」
🐷「まだピー笑ってへん!」
🐵「くそぉ……!」
二人は再び作戦会議を始めた。
🐵「どうする?」
🐷「不意打ち」
🐵「なるほど」
🐿️「全部聞こえとるで」
🐵「聞くな」
🐿️「そっちが目の前で喋っとるんやろ」
ブーがピーの横を歩きながら、何でもない顔をする。
🐷「今日はいい天気ですね」
🐿️「なんで急に敬語なん」
🐷「いい天気ですね」
🐿️「二回言わんでええ」
キーも反対側に並ぶ。
🐵「好きな食べ物は何ですか?」
🐿️「何のインタビューやねん」
🐷「ご趣味は?」
🐿️「お見合い始めんな」
二人の質問攻めにも、ピーは耐え続けた。
🐵「全然笑わんやん」
🐷「どうなっとん」
🐿️「うちの勝ちやな」
その時だった。
ブーが歩道の小さな段差に足を引っかけた。
🐷「うわっ!」
ブーの体が一瞬だけ前に傾く。
すぐに持ち直したものの、その動きがあまりにも突然だった。
🐵「ぶっwww」
そして。
🐿️「……っwww」
キーが勢いよくピーを指さした。
🐵「笑ったーーーー!!!」
🐿️「今のは反則やろwww」
🐷「え!? うち何もしてへん!」
🐵「それが一番おもろかったwww」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「普通につまずいたからやwww」
結局、三人とも笑ってしまった。
最初に勝負を提案したブーは、納得いかなさそうに首をかしげている。
🐷「じゃあ誰が勝ちなん?」
🐵「ピー?」
🐿️「最後まで残っとったしな」
🐷「でも最後笑ったやん」
🐵「じゃあ全員負け?」
🐿️「そうなるんちゃう」
三人は少し考えた。
🐵「……引き分けやな」
🐷「じゃあもう一回やろ!」
🐿️「嫌や」
🐵「よし! 第二回、笑ったら負け選手権!」
🐿️「勝手に始めんな!」
ブーが二人を見る。
🐷「…………ふっ」
🐵「ブー負けーーー!!」
🐷「待って! まだ始まってない!」
🐿️「キーが開始言うたやろwww」
🐵「ピーも笑った!」
🐿️「あっ」
🐷「じゃあ全員負け!」
🐵「第二回終了!」
🐿️「十秒も経ってへんやん!」
また三人で笑った。
しばらくして、ようやく笑いがおさまる。
🐵「これ無理やな」
🐷「無理やな」
🐿️「気付くん遅いわ」
🐵「だって三人で帰っとったら絶対誰かなんか言うやん」
🐷「それな」
🐿️「だいたいお前ら二人やけどな」
🐵「じゃあ次は喋ったら負けにする?」
🐷「ええやん!」
🐿️「絶対もっと早く終わる」
🐵「やってみんと分からんやろ」
🐿️「分かる」
🐷「第一回、喋ったら負け選手権!」
🐵「スタート!」
🐿️「……」
🐷「……」
🐵「……」
三人は黙って歩いた。
五秒後。
🐷「なあ」
🐿️「はやっ!!」
🐵「wwwwww」
結局、三人が静かに帰れる日はまだまだ遠そうだった。
実はこれ、笑いながら作ってるんですよww
楽しんでください、本当に。
じゃ、ばいのりちゃー
ピーキーブー ⑧第一回あだ名大会
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「あだ名大会しよ」
🐷「ええやん!」
🐿️「何その大会」
🐵「今からお互いに新しいあだ名付けて、一番おもろいやつ決める」
🐷「やる!」
🐿️「絶対ろくな名前つかんやろ」
🐵「まあ最初は普通のやつな」
🐷「ほなキーから」
ブーはキーの髪をじっと見る。
🐷「青ゴム」
🐵「そのまんまやん」
🐿️「ただの特徴やな」
🐵「じゃあブーは黒ゴム」
🐷「色違いや」
🐵「おそろいやな」
二人は満足そうにうなずいた。
その横で、ピーが自分の髪を触る。
🐿️「うちゴムないで」
🐵「……」
🐷「……」
🐿️「そんな真剣に悩む?」
🐵「短髪」
🐿️「雑」
🐷「ちびっこ」
🐿️「お前らも大して変わらんやろ」
🐵「ピーだけ難しいな」
🐿️「別に付けてもらわんでええ」
ここまでは平和だった。
しかし、キーが次のルールを思いついた。
🐵「次、性格とか特徴からいこ」
🐷「ええやん」
🐿️「嫌な予感が強くなってきた」
キーはブーを見る。
🐵「なんでなんで星人」
🐷「なんでなんで!?」
🐵「ほら!!」
🐿️「開始一秒で証明したな」
🐷「じゃあキーは方向音痴!」
🐵「それ性格ちゃうやろ!」
🐷「迷子猿!」
🐵「誰が迷子猿や!」
🐷「いっつも迷子になっとるやん!」
🐵「迷子ちゃう!道を探しとるだけ!」
🐿️「それを迷子って言うねん」
🐵「ピーは黙っといて!」
ブーはさらに考える。
🐷「じゃあ……走り回り猿」
🐵「なんやそれ!」
🐷「いろんなところ走り回っとるから」
🐵「ほなブーは3歳!」
🐷「精神年齢持ってくんな!」
🐵「なんでなんで星人3歳」
🐷「合体した!?」
🐿️「嫌な進化しとる」
ブーも負けじと反撃する。
🐷「青ゴム迷子猿!」
🐵「黒ゴムなんでなんで3歳児!」
🐷「全力疾走方向音痴!」
🐵「なんでなんで無限発生装置!」
🐷「自信だけはある迷子!」
🐵「疑問が尽きない幼稚園児!」
🐿️「もう悪口大会になっとるやん」
しかし二人は止まらない。
🐷「青ゴム全力疾走迷子猿!」
🐵「黒ゴムなんでなんで精神年齢3歳星人!」
🐷「帰り道不安定系エンターテイナー!」
🐵「キーの案に秒速で乗るエンターテイナー!」
🐷「『こっちや!』って言うくせに道知らん人!」
🐵「『なんでなんで?』って聞いたあとにまた『なんで?』って聞く人!」
🐿️「最後二つもう名前ちゃうやろ」
ようやく二人が止まった。
🐵「……強いな」
🐷「そっちもな」
🐿️「何をたたえ合っとるん」
二人は顔を見合わせる。
そして、同時にピーへ視線を向けた。
🐿️「……何」
🐵「ピーのも作らな」
🐷「せやな」
🐿️「作らんでええ」
🐵「ツッコミ係」
🐷「常識人」
🐵「ロジスティシャン」
🐷「ストッパー」
🐵「迷子回収係」
🐿️「それ誰のせいやと思っとんねん」
🐷「エンターテイナー監視員」
🐵「帰り道最後の良心」
🐷「『嫌な予感』感知センサー」
🐵「最終防衛ライン」
🐷「うちらのお世話係」
🐿️「誰がお世話係や」
🐵「暴走二人組専用ストッパー」
🐷「ツッコミ自動生成装置」
🐿️「とうとう機械になった」
キーが急に立ち止まった。
🐵「決まった」
🐷「何が?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「ピーの正式名称」
🐷「聞きたい!」
🐿️「うちは聞きたない」
キーは大きく息を吸った。
🐵「帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン!」
沈黙。
🐷「おおー!」
🐿️「兵器なん?」
🐵「強そうやろ」
🐷「めっちゃ強そう!」
🐿️「いらんわ!」
次はブーがキーを見る。
🐷「キーにも正式名称いるな」
🐵「かかってこい」
🐷「青ゴム……」
🐵「うん」
🐷「全力疾走……」
🐵「うん」
🐷「方向音痴……」
🐵「おい」
🐷「迷子系……」
🐵「まだ言うか」
🐷「エンターテイナー猿!」
🐿️「全部くっつけただけやん」
🐷「青ゴム全力疾走方向音痴迷子系エンターテイナー猿!」
🐵「長ぁっ!」
🐿️「また兵器増えた」
🐵「じゃあ次ブー!」
🐷「来い!」
🐵「黒ゴムなんでなんで精神年齢3歳エンターテイナー星人!」
🐷「なんでなんで!?」
🐵「ほらな!!!!」
🐿️「自分から完成させにいっとるやん」
🐷「ずるい!」
🐵「何がずるいねん!」
🐷「うちが『なんでなんで』って言うの待っとったやろ!」
🐵「待っとった!」
🐿️「認めるんや」
気付けば、あだ名大会というより長い名前を作る大会になっていた。
しばらく歩いたところで、ブーがキーに話しかけようとする。
🐷「なあ、青ゴム全力疾走方向音痴迷子系エンター……」
ブーの言葉が止まった。
🐵「何?」
🐷「……なんやったっけ」
🐿️「忘れたんかい」
🐵「自分で付けたのに?」
🐷「長すぎるねん!」
🐵「じゃあ私がブー呼ぶわ」
キーは自信満々に息を吸った。
🐵「なあ、黒ゴムなんでなんで精神年齢3歳エンターテイナー……」
🐷「……」
🐿️「……」
🐵「……星人?」
🐷「途中どこ行ったん!?」
🐵「しゃあないやろ!長いねん!」
🐿️「二人とも自分で作ったんやぞ」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「もう普通に呼ぶ?」
🐷「そうする?」
その時、キーがピーを見る。
🐵「いや待って」
🐷「何?」
🐵「ピーのやつは覚えとる」
🐷「うちも」
🐿️「……は?」
キーとブーは顔を見合わせた。
そして同時に大きく息を吸う。
🐵🐷「帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン!」
沈黙。
🐿️「なんでそれだけ完璧に覚えとんねん!!」
🐵「言えた!」
🐷「一文字も間違えんかった!」
二人はハイタッチした。
🐿️「喜ぶところちゃうやろ!」
🐵「もう一回いく?」
🐷「いける!」
🐿️「いかんでええ!」
🐵🐷「帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン!」
🐿️「二回言うな!!」
🐵「なんか語呂ええよな」
🐷「覚えやすい」
🐿️「お前ら自分のやつより長いやろ!」
🐵「愛やな」
🐷「愛や」
🐿️「絶対ちゃうわ!」
そんなことを話しているうちに、いつもの分かれ道まで来ていた。
三人は足を止める。
🐷「ほな、うちこっちやから」
🐵「おっけー」
🐿️「じゃあまた明日な」
🐷「ばいばいキー」
🐵「ばいばいブー」
キーとブーは同時にピーを見る。
🐿️「……何」
二人は顔を見合わせた。
そして、今日一番大きく息を吸った。
🐵🐷「ばいばい、帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン!!」
🐿️「なんでうちだけ!?」
🐵「www」
🐷「www」
🐿️「しかもなんでそこだけ完璧に覚えとんねん!」
🐵「覚えやすいから」
🐷「な!」
🐿️「どこがや!」
🐵「ほな、帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン、また明日!」
🐷「またなー!」
🐿️「もうピーでええやろ!!!」
キーとブーは笑いながらそれぞれの道へ歩いていった。
ピーは二人の背中を見ながら、小さくため息をつく。
🐿️「……絶対明日には忘れとるからな」
翌日。
三人がいつもの場所で顔を合わせる。
キーとブーはピーを見つけた瞬間、顔を見合わせた。
🐿️「……まさか」
二人は大きく息を吸う。
🐵🐷「おはよう、帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン!!」
🐿️「なんで覚えとんねん!!!」
第1回あだ名大会。
新しいあだ名が定着した者、一名。
本人だけは、最後まで認めなかった。
今回、作りながら大爆笑しました😆
楽しんでいただけましたか?
ではまた次回!
ばいのりちゃ〜
ピーキーブー ⑨私たちの取扱説明書 前編
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
🐵「私らの取扱説明書作らへん?」
🐿️「人間やぞ」
🐷「ええやん!」
🐵「自分のは、残りの二人が作るってことで」
🐷「おもろそう」
🐿️「絶対ろくなこと書かれへんやん」
まずはキーから作ることになった。
🐷「よく動きます」
🐿️「好奇心旺盛です」
🐷「突然走り出します」
🐵「ちょっと待て」
🐿️「方向音痴です」
🐵「悪口始まってへん?」
🐷「『こっちや!』と言っても信用しすぎないでください」
🐵「私の信用どこいったん!?」
ピーは少し考える。
🐿️「でも、意外と周り見とる」
🐵「お!」
🐷「たまに頼りになる」
🐵「『たまに』消して」
🐿️「必要な時には頼りになります」
🐵「それそれ!」
🐷「ただし、褒めすぎると調子に乗ります」
🐿️「採用」
🐵「なんでやねん!」
こうして、最初の一枚が完成した。
【🐵キー 取扱説明書】
製品名:キー
分類:よく動くタイプ
■ 主な機能
・好奇心旺盛です。
・気になるものを見つけると、すぐ見に行こうとします。
・突然走り出す場合があります。
・新しいことを思いつくと、まず「なあ」と言います。
・意外と周囲をよく見ています。
・必要な時には頼りになることがあります。
■ 移動について
方向感覚には多少の問題があります。
「こっちや!」
「たぶんこっち」
「絶対こっち」
などの発言があった場合でも、道が合っている保証はありません。
知らない道では、現在地を確認してください。
迷子になった場合はピーに相談してください。
■ よく見られる動作
・走る
・急に止まる
・また走る
・何かを見つける
・見に行く
・たまに迷う
以上はすべて正常です。
■ 「なあ」について
本製品が「なあ」と発言した場合、以下の可能性があります。
・新しい遊びを思いついた
・変な疑問が浮かんだ
・どこかへ行きたい
・どうでもいい話をしたい
・とりあえず喋りたい
なるべく聞いてあげてください。
■ 注意事項
・好奇心を刺激しすぎると暴走する場合があります。
・「ちょっとだけ」は時間を保証する言葉ではありません。
・褒めすぎると調子に乗る可能性があります。
■ 故障かな?と思ったら
【突然走り出した】
正常です。
【変なことを提案し始めた】
正常です。
【現在地が分からない】
ピーに相談してください。
【珍しく静か】
何か考えている可能性があります。
少し様子を見てください。
■ 最重要注意事項
ある程度自由にさせてください。
ただし、自由にさせすぎるとどこかへ行きます。
迷子になった場合は、本人に道を任せないでください。
🐵「最後の一文いらんやろ」
🐷「一番大事」
🐿️「重要事項やな」
🐵「覚えとけよ。次ブーやからな」
🐷「あ」
キーとピーが同時にブーを見る。
🐵「まず『なんでなんで?』」
🐷「なんでなんで!?」
🐿️「ほら」
🐷「今のは違う!」
🐵「次、『ええやん』」
🐷「ええやん」
一瞬、沈黙した。
🐷「……あ」
🐿️「ちなみに両方正常動作です」
🐷「機械みたいに言うなや!」
二枚目の取扱説明書も、あっという間に完成した。
【🐷ブー 取扱説明書】
製品名:ブー
分類:ノリがいい「なんでなんで?」タイプ
■ 主な機能
・面白そうなことに反応します。
・高確率で「ええやん」と話に乗っかります。
・疑問を持つと「なんでなんで?」と質問します。
・さらに疑問を持つと、もう一度質問します。
・基本的にノリがいいです。
・キーと一緒にいるとボケ機能が強化されます。
■ 「なんでなんで?」機能
本製品には「なんでなんで?」機能が標準搭載されています。
以下の場合に作動します。
・意味が分からない
・気になる
・納得できない
・とりあえず聞きたい
・特に理由はない
短時間に何度も発生する場合があります。
故障ではありません。
🐷「なんでなんで?」
正常です。
■ 「ええやん」機能
面白そうな提案をすると、高確率で作動します。
特にキーからの提案には反応しやすくなっています。
🐵「これやろ」
🐷「ええやん」
🐿️「やめとけ」
以上の動作が確認された場合も正常です。
■ 精神年齢について
過去に精神年齢診断で「3歳」と判定された実績があります。
実際の年齢とは関係ありません。
ただし、
・「なんでなんで?」を連発する
・楽しそうなことにすぐ乗る
・急にテンションが上がる
などの動作により、周囲から「やっぱり3歳なのでは?」と疑われる場合があります。
本人は納得していません。
■ よく見られる動作
・「ええやん」
・「なんでなんで?」
・笑う
・キーの話に乗る
・ピーにツッコまれる
・また「なんでなんで?」と聞く
すべて正常です。
■ 故障かな?と思ったら
【「なんでなんで?」が止まらない】
正常です。
質問に答えるか、ピーに任せてください。
【キーの変な提案に乗っかる】
通常運転です。
【精神年齢3歳と言われて抗議する】
しばらく見守ってください。
高確率で「なんでなんで?」が発生します。
【珍しく静か】
少し様子を見てください。
■ キーと同時に使用する場合
ボケ機能が大幅に強化されます。
キーが何か思いつく
↓
ブーが「ええやん」と反応する
↓
二人で実行しようとする
↓
ピーが止める
この流れが頻繁に発生します。
■ 最重要注意事項
「なんでなんで?」と聞かれた場合は、できれば答えてあげてください。
ただし、答えたあとに、
「なんで?」
と追加で質問される可能性があります。
ご了承ください。
ブーは完成した説明書をじっと見た。
🐷「なんでうちだけ『なんでなんで』多いん?」
🐵「なんでやろな」
🐿️「なんでやろな」
🐷「なんでなんで!?」
🐵「正常です」
🐿️「故障ではありません」
🐷「もうそれ言うな!」
三人は笑いながら歩き始めた。
しかし、数秒後。
キーとブーが同時にピーを見る。
🐿️「……何」
🐵「次やな」
🐷「次やな」
🐿️「嫌な予感」
🐵「ピーの取説、めっちゃ書けそう」
🐷「書けそう!」
🐿️「帰ってええ?」
🐵「ダメ」
🐷「ダメ」
ピーはため息をついた。
🐿️「……絶対ろくなんできへん」
その予想が正しかったことを、ピーは次の日に思い知ることになる。
つづく。
後編もお楽しみに!
じゃ、ばいのりちゃ!
ピーキーブー ⑩私たちの取扱説明書 後編
翌日の部活帰り。
昨日の予告通り、今日はピーの取扱説明書を作ることになった。
🐿️「ほんまにやるん?」
🐵「もちろん」
🐷「昨日から楽しみにしとった」
🐿️「うちは全然楽しみちゃうけど」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「まずピーといえば」
🐷「ツッコミ」
🐿️「即答すな」
🐷「あと『嫌な予感』!」
🐵「私が『なあ』って言っただけで反応するもんな」
🐿️「その後だいたい何か始まるやん」
🐵「じゃあ『嫌な予感センサー搭載』」
🐷「採用!」
🐿️「勝手に機能にすな」
🐵「あとは、なんだかんだ最後まで付き合ってくれる」
🐷「迷子回収も!」
🐿️「それキー専用やろ」
🐵「重要機能です」
🐿️「本人が言うな」
ブーが手をたたいた。
🐷「エンターテイナー監視員!」
🐵「最終防衛ライン!」
🐿️「嫌な方向に進んどる」
二人は顔を見合わせる。
🐵「正式名称も書く?」
🐷「書く!」
🐿️「絶対やめろ」
こうして三枚目が完成した。
【🐿️ピー 取扱説明書】
製品名:ピー
分類:ツッコミ・ストッパー兼用タイプ
■ 主な機能
・ツッコミ機能を標準搭載しています。
・「嫌な予感」センサーを搭載しています。
・キーとブーの暴走停止を試みます。
・キーの迷子回収機能があります。
・なんだかんだ最後まで付き合います。
■ 「嫌な予感」センサー
以下の場合に作動します。
・キーが「なあ」と言った
・ブーが「ええやん」と言った
・キーとブーが顔を見合わせた
・二人が何かを企んでいる
精度はかなり高めです。
🐵「なあ」
🐿️「嫌な予感」
この反応も正常です。
■ ツッコミ機能
よく使用される言葉:
・「やめろ」
・「よくない」
・「何してんねん」
・「嫌な予感」
・「帰る」
大量のボケを与えると、ツッコミ回数が増えます。
■ キーとブーを同時に使用する場合
最も注意が必要です。
キーが何かを思いつく
↓
ブーが「ええやん」と乗る
↓
ピーが止める
↓
止まらない
↓
もう一度止める
↓
結局ピーも付いていく
以上は正常です。
■ 故障かな?と思ったら
【ツッコミが多すぎる】
周囲にキーとブーがいないか確認してください。
【キーとブーを止めなくなった】
諦めた可能性があります。
【文句を言いながら最後まで付いてくる】
正常です。
■ 正式名称
帰り道最後の良心ツッコミ自動生成型エンターテイナー監視用最終防衛ライン
本人は認めていません。
キーとブーは完全に暗記しています。
■ 最重要注意事項
本製品はツッコミ担当ですが、キーとブーを本気で嫌がっているわけではありません。
文句を言いながら、なんだかんだ一緒にいます。
最終的には三人で笑っている場合があります。
大切に扱ってください。
ピーは説明書を読み終えた。
🐵「どう?」
🐷「完璧やろ?」
🐿️「正式名称だけ消せ」
🐵「一番大事なとこやん」
🐿️「一番いらんとこや」
キーは三枚の取扱説明書を並べた。
🐵「これで全員完成!」
🐿️「やっと終わった」
🐷「いや、最後に三人セット版作ろ」
🐿️「まだあるん!?」
【🐵🐷🐿️ 帰り道研究会 3人セット取扱説明書】
製品名:キー・ブー・ピー
分類:仲良し3人組セット
推奨使用場所:帰り道
■ 基本動作
① キーが何かを思いつきます。
🐵「なあ」
② ブーが反応します。
🐷「ん?」
③ ピーが危険を察知します。
🐿️「嫌な予感」
④ キーが提案します。
🐵「○○しよ」
⑤ ブーが乗ります。
🐷「ええやん!」
⑥ ピーが止めます。
🐿️「やめとけ」
⑦ 大体止まりません。
以上は正常です。
■ 役割
【🐵キー】
・話題提供
・遊びの発案
・突然の行動
・たまに頼れる
・たまに迷子
【🐷ブー】
・キーへの賛成
・「ええやん」
・「なんでなんで?」
・追加のボケ
・ピーの仕事を増やす
【🐿️ピー】
・ツッコミ
・暴走防止
・現在地確認
・迷子回収
・最終防衛ライン
■ 会話について
3人を一緒にすると、会話が途切れにくくなります。
学校の話
↓
食べ物の話
↓
どうでもいい疑問
↓
謎のゲーム
↓
全然違う話
本人たちも最初の話題を忘れる場合があります。
故障ではありません。
■ 緊急時の対応
【キーが迷子】
ピーに現在地を確認させてください。
【ブーの「なんでなんで?」が止まらない】
正常です。
【ピーのツッコミが止まらない】
キーとブーを確認してください。
【キーとブーが突然走り出した】
ピーを呼んでください。
【ピーまで走り出した】
諦めてください。
■ 推奨メンテナンス
・一緒に喋る
・一緒に笑う
・しょうもない話をする
・たまに遊ぶ
・帰り道を一緒に歩く
■ 故障かな?と思ったら:最終手段
3人を一緒にしてください。
そして、いつもの帰り道を歩かせてください。
しばらくすると、
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐿️「嫌な予感」
いつもの三人に戻ります。
■ 保証について
保証期間:未定。
ただし本人たちは、できるだけ長く使用を続ける予定です。
三人は完成した説明書を眺めた。
🐷「結構ええやん」
🐵「めっちゃ私らっぽい」
🐿️「まあ……悪くはないな」
🐵「おお!」
🐷「ピーが認めた!」
🐿️「うるさい」
🐵「大切に保管しよ」
🐷「誰が持つ?」
三人は一瞬黙った。
🐵「私?」
🐷「……」
🐿️「……」
🐵「何その沈黙」
🐷「なくしそう」
🐿️「迷子にするやろ」
🐵「物は迷子にならん!」
🐿️「お前がなくすって意味や!」
結局、取扱説明書はピーが持って帰ることになった。
🐵「さすが最終防衛ライン」
🐷「頼りになるな」
🐿️「その名前で呼ぶな!」
こうして三人の取扱説明書は、無事完成した。
じゃ、ばいのりちゃー
ピーキーブー 11今日のピー、なんか変
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
いつもと違うことが、一つだけあった。
🐵「なあ」
🐷「ん?」
🐵「今日ピー静かちゃう?」
🐷「確かに」
少し後ろを歩いていたピーが顔を上げた。
🐿️「……疲れた」
🐵「大丈夫?」
🐿️「たぶん」
🐷「今日部活しんどかったもんな」
🐿️「うん……眠い」
🐵「今日は早よ寝た方がええな」
そこまでは、普通だった。
しばらく歩くと、道の端に一羽の鳩がいた。
ピーが鳩をじっと見る。
🐿️「……鳩や」
🐵「鳩やな」
🐷「鳩やな」
数秒の沈黙。
🐿️「鳩って、自分が鳩って知っとるんかな」
🐵「……は?」
🐷「何て?」
ピーは鳩から目を離さない。
🐿️「だって誰かに『お前は鳩やで』って教えてもらったわけちゃうやろ?」
🐵「いや、まあ……そうかもしれんけど」
🐷「急に何の話!?」
🐿️「じゃあ自分のこと何やと思っとるんやろ」
🐵「知らんがな!」
🐷「鳩に聞いて!」
🐿️「聞いて答えてくれる?」
🐵「答えへん!」
🐷「そもそも喋れへん!」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「今日のピー、なんか変やな」
🐷「疲れすぎちゃう?」
🐿️「普通やけど」
🐵「普通の人は鳩の自己認識について考えへん」
また少し歩いた。
信号が赤になり、三人は足を止める。
ピーは信号を見上げた。
🐿️「信号ってさ」
🐵「今度は信号?」
🐷「何なん?」
🐿️「一個くらい紫でもよくない?」
🐵「よくない!」
🐷「何のために!?」
🐿️「きれいやん」
🐵「見た目の問題ちゃうねん!」
🐷「交通ルールどこいった!?」
信号が青になる。
ピーは何事もなかったように歩き始めた。
🐿️「……雲って食べたら何味なん?」
🐵「食べられへんわ!」
🐷「また始まった!」
🐿️「じゃあ雨って雲の汁?」
🐵「言い方!!」
🐷「絶対ちゃうやろ!!」
🐿️「……雲ジュース」
🐵「商品化すな!」
🐷「誰が飲むねん!」
ピーの目が電柱に移る。
🐿️「電柱ってずっと立っとるやん」
🐵「まあな」
🐷「電柱やからな」
🐿️「足疲れへんのかな」
🐵「足ないわ!」
🐷「生きてへん!」
🐿️「座りたい日もあるやろ」
🐵「ない!」
🐷「どこに座んねん!」
🐿️「ベンチ」
🐵「入らんわ!」
🐷「電柱サイズのベンチ作る気か!」
いつもならツッコミ役のピー。
今日は完全に立場が逆転していた。
少し先に自動販売機が見えてくる。
🐿️「自販機ってさ」
🐵「はい次!」
🐷「まだあるん!?」
🐿️「中にちっちゃい人おるんかな」
🐵「おらん!」
🐷「自動販売機やぞ!」
🐿️「ボタン押したら『はいよー!』って」
🐵「居酒屋ちゃうねん!」
🐷「中の人めっちゃ忙しいやろ!」
🐿️「お釣りも数えてくれる」
🐵「機械がやっとる!」
🐷「人を配置すな!」
ピーは今度は自分の手を見る。
🐿️「指って五本やん」
🐵「そやな」
🐷「今度は指?」
🐿️「六本あったら便利そう」
🐵「何に!?」
🐷「五本で足りとるやろ!」
🐿️「一本は予備」
🐵「指に予備いらん!」
🐷「どういう時に交換すんねん!」
🐿️「なくした時」
🐵「なくすな!!」
🐷「指やぞ!!」
二人のツッコミがだんだん速くなっていく。
🐿️「影って夜どこ行くん?」
🐵「知らん!」
🐷「消えるんや!」
🐿️「帰宅?」
🐵「どこに!?」
🐷「影の家あるん!?」
🐿️「家賃払っとるんかな」
🐵「話広げんな!」
🐷「影に財布ないやろ!」
🐿️「電子決済」
🐵「現代的!!」
🐷「そこだけ妙に進んどる!」
🐿️「マンホールってなんで丸いん?」
🐵「急に次行くな!」
🐷「話題変わるん早い!」
🐿️「四角でもええやん」
🐵「知らん!」
🐷「今日は答え求めんな!」
🐿️「『帰り道』って言うやん」
🐵「言うな」
🐷「うん」
🐿️「朝に同じ道通ったら『行き道』?」
🐵「……」
🐷「……」
🐿️「?」
🐵「それはちょっと気になる」
🐷「うちも」
🐵「いや待て!乗せられとる!」
🐷「危なっ!」
ピーはぼんやり二人を見る。
🐿️「今日二人ともツッコミやな」
🐵「誰のせいや!」
🐷「ピーのせいや!」
🐿️「珍しいな」
🐵「お前が言うな!」
🐷「いつものツッコミ担当返して!」
ピーは少し考えた。
🐿️「どこに返すん?」
🐵「そういう意味ちゃう!」
🐷「もう何でも疑問にすんな!」
少しすると、ピーが急に黙った。
🐵「……ピー?」
🐷「充電切れた?」
🐿️「……眠い」
🐵「そらそうやろ」
🐷「今日は帰ったらすぐ寝た方がええで」
🐿️「うん」
ようやくピーが普通に戻った。
キーとブーはほっとする。
……はずだった。
分かれ道まで、あと少し。
ピーがもう一度口を開いた。
🐿️「なあ」
🐵「まだあんの!?」
🐷「もう家帰ろ!?」
🐿️「最後に一個だけ」
🐵「何」
🐷「何やねん」
ピーは少し考えた。
🐿️「寝てる時ってさ」
🐵「うん」
🐷「うん」
🐿️「目つぶっとるやん?」
🐵「そらな」
🐷「寝とるからな」
🐿️「じゃあ、目開けたまま寝たら起きとることになるん?」
一瞬、静かになった。
キーとブーは同時にピーを見る。
そして。
🐵🐷「ならへんわ!!!」
二人の声が、見事なくらいぴったり重なった。
🐿️「……息ぴったりやな」
🐵🐷「誰のせいや!!!」
またぴったり重なった。
ピーは二人を見る。
🐿️「……漫才コンビ?」
🐵🐷「お前が言うな!!!」
三回目。
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵「……」
🐷「……」
🐿️「仲ええな」
🐵🐷「ピーーーー!!!」
帰り道に、二人の声が響き渡った。
いつもはツッコミ役のピー。
けれど、疲れ切った今日だけは、最後まで二人を振り回す側だった。
翌日。
いつものように三人で歩いていると、ピーがふと思い出したように言った。
🐿️「昨日、うちなんか変なこと言っとった?」
🐵「……」
🐷「……」
キーとブーは顔を見合わせた。
🐵🐷「めちゃくちゃ言っとったわ!!!」
🐿️「そんなに?」
🐵🐷「そんなに!!!」
今日も二人の息は、ぴったりだった。
ピーがおかしくなっちゃった。
あ、現実のピーは多分元気もりもりですよ?
ね!ゆきだるまちゃん!
「そうだけど、なんか用?」
こわいこわいww
じゃ、次回もみてね!
ばいのりちゃー
ピーキーブー 12人類研究会
何言ってんのこいつってなります。
この小説を最後まで読んでください。
きっと少しは納得してしまうはず!
部活が終わった。
三人はいつもの帰り道を歩いていた。
🐷「研究報告があります」
🐿️「発表を許可します」
🐵「何がやねん」
🐷「冷蔵庫反復開閉現象です」
🐿️「有名な現象ですね」
🐵「初耳や」
🐷「被験者は冷蔵庫を開きます」
🐿️「内部を確認します」
🐷「しかし何も取得せず閉じます」
🐿️「典型例です」
🐵「ただ冷蔵庫開けただけやん」
🐷「さらに数分後」
🐿️「再度開きます」
🐷「そして再び閉じます」
🐿️「極めて高い再現性があります」
🐵「あるけど」
🐷「私は仮説を立てました」
🐿️「聞きましょう」
🐷「人類は中身を確認しているのではありません」
🐿️「ほう」
🐷「奇跡を待っています」
沈黙。
🐿️「なるほど」
🐵「ならへんやろ」
🐷「プリンの自然発生です」
🐿️「合理的です」
🐵「合理的ちゃう」
三人は歩き続ける。
🐿️「こちらも研究結果があります」
🐷「お願いします」
🐿️「入浴抵抗症候群です」
🐵「また変なん来た」
🐿️「被験者は入浴を嫌がります」
🐷「確認されています」
🐿️「しかし入浴完了後」
🐷「満足度は著しく上昇します」
🐿️「非常に興味深い矛盾です」
🐵「確かに」
🐷「追加調査を行いました」
🐿️「結果は?」
🐷「抵抗反応は浴室前で最大になります」
🐿️「つまり」
🐷「問題は入浴ではありません」
🐿️「浴室侵入です」
🐷「その通りです」
🐵「ただ風呂入るの面倒なだけや」
🐷「表面的にはそう見えます」
🐿️「本質はより複雑です」
🐵「複雑ちゃう」
少し歩く。
🐷「次の議題です」
🐿️「どうぞ」
🐷「目的地到着記憶消失現象です」
🐵「名前長いな」
🐷「被験者は部屋へ向かいます」
🐿️「はい」
🐷「到着します」
🐿️「はい」
🐷「何をしに来たか忘れます」
🐿️「典型例ですね」
🐵「ある」
🐷「さらに興味深いことに」
🐿️「続けてください」
🐷「廊下へ出ると記憶が戻ります」
🐿️「確認済みです」
🐵「何なんやろなアレ」
🐿️「部屋が記憶へ干渉している可能性があります」
🐷「有力説ですね」
🐵「ないないない」
少しして、
ブーが真面目な顔で続けた。
🐷「重要案件があります」
🐿️「聞きましょう」
🐷「検索起点喪失現象です」
🐵「何それ」
🐷「被験者はスマートフォンを開きます」
🐿️「はい」
🐷「検索しようとします」
🐿️「はい」
🐷「何を調べるつもりだったか忘れます」
🐿️「極めて危険です」
🐵「ある」
🐷「その後」
🐿️「動画視聴行動へ移行します」
🐷「三十分消失します」
🐿️「一時間事例も確認されています」
🐵「やめろ」
🐷「被害者が多い現象です」
🐿️「対策の確立が急がれています」
🐵「勉強しろ」
🐷「耳が痛いです」
ピーが頷く。
🐿️「関連研究があります」
🐷「お願いします」
🐿️「勉強開始阻害現象です」
🐵「あ」
🐷「人類最大級の問題ですね」
🐿️「被験者は勉強を開始しようとします」
🐷「机へ向かいます」
🐿️「しかし突然掃除を始めます」
🐷「本棚整理行動へ移行します」
🐿️「さらには写真閲覧行為も発生します」
🐷「結果として勉強は消失します」
🐿️「完全消失です」
🐵「ほんま何でなんやろな」
🐷「興味深いですね」
🐿️「実に興味深い」
分かれ道が近付いてきた。
🐷「総括を行います」
🐿️「お願いします」
🐵「嫌な予感」
🐷「冷蔵庫反復開閉現象」
🐿️「奇跡待機行動です」
🐷「入浴抵抗症候群」
🐿️「浴室侵入問題です」
🐷「目的地到着記憶消失現象」
🐿️「記憶干渉説が有力です」
🐵「却下です」
🐷「検索起点喪失現象」
🐿️「動画誘導型です」
🐷「勉強開始阻害現象」
🐿️「掃除進化型です」
🐷「そして結論です」
🐿️「結論ですね」
🐵「どうせアホやろ」
🐷「人類は」
🐿️「人類は」
🐷「忘れます」
🐿️「先延ばしします」
🐷「奇跡を期待します」
🐿️「理由なく部屋で記憶を失います」
🐷「勉強より掃除を優先します」
🐿️「にもかかわらず」
🐷「なぜか生きています」
長い沈黙。
🐵「……」
🐷「……」
🐿️「……」
🐵「それは確かにすごいな」
🐷「研究成功ですね」
🐿️「有意義でした」
🐵「お前ら絶対暇やろ」
🐷「否定できません」
🐿️「異論ありません」
三人の笑い声が帰り道に響いた。
ファンレターちょうだい🥺
励みになるから!名前は書いてね!
じゃ、ばいのりちゃ!
ピーキーブー 13ブーの敬語
ジュースを飲んでいるのは許してください。これは、フィクションです!!
部活終わり。
三人はいつものように帰り道を歩いていた。
🐵「なあブー」
🐷「はい、何でしょうか」
🐵「は?」
🐿️「何やそれ」
🐷「本日は敬語縛りとなっております」
🐵「罰ゲーム?」
🐷「左様でございます」
🐿️「しんどそうやな」
🐷「かなりしんどいです」
🐵「そこは普通なんや」
三人は歩き始める。
🐵「今日疲れたわー」
🐷「それは大変お疲れ様でございました」
🐵「何その返し」
🐿️「店員みたいやな」
🐷「お心遣いありがとうございます」
🐵「いや労ってない」
🐿️「会話むず」
少し歩く。
🐵「喉渇いた」
🐷「水分補給をご検討いただければと存じます」
🐵「ジュース飲めってこと?」
🐷「概ねその認識で問題ございません」
🐿️「めんどくさ」
🐷「ご不便をおかけし申し訳ございません」
🐿️「謝られた」
🐵「何か負けた気分や」
自販機が見えてくる。
🐵「何飲む?」
🐷「現在検討中でございます」
🐿️「何飲むん」
🐷「炭酸飲料を第一候補としております」
🐵「コーラやん」
🐷「コーラでございます」
🐿️「あほらし」
三人は笑う。
ジュースを買って再び歩く。
🐿️「宿題ある?」
🐷「残念ながら存在しております」
🐵「存在しております」
🐿️「宿題をそんな言い方するやつ初めて見た」
🐷「現状、非常に遺憾です」
🐵「遺憾」
🐿️「ニュースやん」
🐷「可能であれば消滅していただきたいです」
🐵「宿題に敬語使うな」
🐷「失礼いたしました」
🐿️「宿題に謝った」
しばらく歩く。
🐵「なあブー」
🐷「はい」
🐵「写させて」
🐷「誠に恐縮ではございますが、お断り申し上げます」
沈黙。
🐵「長っ」
🐿️「長っ」
🐷「ルール違反防止のためです」
🐵「嫌や」
🐷「お気持ちは理解いたします」
🐵「腹立つ」
🐿️「めっちゃ腹立つ」
さらに歩く。
🐵「今日暑かったな」
🐷「確かに気温の高さが確認されました」
🐿️「気温の高さが確認されました」
🐵「報告書?」
🐷「体感温度も高水準でした」
🐿️「体感温度も高水準でした」
🐵「なんで繰り返した」
🐿️「何か言いたかった」
🐷「ありがとうございます」
🐿️「褒めてない」
三人はまた笑った。
しかし敬語は止まらない。
🐵「ブー」
🐷「はい」
🐵「その敬語いつまでなん」
🐷「本日の帰宅完了まででございます」
🐿️「長いな」
🐷「私も同意見です」
🐵「じゃあやめろ」
🐷「それは困難でございます」
🐿️「何でや」
🐷「敗北者には義務があります」
🐵「海賊みたいなこと言うな」
🐷「恐縮です」
🐵「褒めてへん」
分かれ道が近付いてくる。
🐷「まもなく解散地点ですね」
🐵「分かれ道やな」
🐿️「普通に言えるやん」
🐷「その表現も可能です」
🐵「じゃあ普通に言え」
🐷「それは契約違反となります」
🐿️「契約してたんや」
🐷「口頭契約です」
🐵「知らん間に巻き込まれとる」
分かれ道。
🐷「それでは本日は誠にありがとうございました」
🐵「誰やねん」
🐿️「卒業式か」
🐷「皆様のおかげで有意義な時間を過ごせました」
🐵「終了の挨拶長いな」
🐿️「校長先生みたいや」
🐷「それでは失礼いたします」
🐵「また明日」
🐿️「また明日」
🐷「また明日」
三人が歩き出した。
数歩進んだところで。
🐷「あ」
🐵「ん?」
🐿️「どうした」
🐷「帰宅したら宿題があることを思い出しました」
🐵「うん」
🐿️「うん」
🐷「嫌です」
沈黙。
🐵「普通やん」
🐿️「普通やん」
🐷「申し訳ございません」
🐵「戻るな!!」
🐿️「最後まで徹底してるな」
ブーの「誠に恐縮ではございますが、お断り申し上げます」がなんかギャップがあって好き!
皆さんの好きどころも教えてくれたら嬉しいでーす!
じゃ、ばいのりちゃ!