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1話 出会い
Yomogi
雫「はぁ。」
鏡の前でため息をつくのも何回目だろう。
**女なのに** 男の格好をしたいと思うのも、 **普通** でいることも。
似合わないチェックのスカートを履き、赤いリボンを巻いてからリビングに行く。
母「おはよう雫。今日は時間がないからトーストを好きなように食べてね。」
雫「ありがとう、お母さん。」ニコッ
家族の中でも、 **嘘** の笑顔を貼り続ける。
大嫌いだ。
母「そういえば私、再婚したんだ。」
雫「そうなんだ、おめでとう。」ニコッ
母「そしてね、あの人の兄妹の家の方に行ってほしいの。」
雫「ふーん。」
人も嫌い。
仲良くもならないし、なる気もない。
**嘘つき** だから。
母「それでね、兄妹の人数が12人なのよ。」
雫「そうなんだ、すごいね。」ニコッ
人数も、どうも思わない。
どうせ仲良くもならないんだし。
母「私はあの方と旅行に行くんだけど、あなたなら大丈夫よね。」
雫「大丈夫だよ。」ニコッ
心配をかけたくないとかそういうことじゃない。
家の中で素行を良くしているのも、全部 **嘘** のうち。
**普通** に見せるのが **嘘** だから。
母「荷物を持ってここに書いてある住所に行ってね。」
雫「はい。行ってきます。」
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バタンッ🚪
雫「はぁ。」
今日もうまく笑えてたかな。
知らないおばあちゃん「あらおはよう。」
雫「おはようございます。」ニコッ
人の前では、笑顔を絶やさないようにしないと。
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パラパラパラ📌 パサッ✉️
下駄箱には、たくさんの画鋲と、「バケモノ」と書かれた手紙が何通も入っている。
そしてもう一つの嘘、ウィッグの中にある **猫耳** だ。
去年、突然生えて、一人でいるときだったからとっさにあったウィッグを被った。
でもとある学校の体育で急に風が強く吹き、被っていたウィッグが外れた。
周りのみんなは驚いたものの、「可愛い」など称賛してくれた。
でも、いじめに飢えていた女子たちのいい的になった。
体育館裏、倉庫、トイレ、誰もいない教室。
ありとあらゆる場所でウィッグを取られ、猫耳を傷つけられた。
でもやっぱり何も感じなかった。
傷付けられることが **普通** だから。
雫(今日は屋上か。)
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姫野愛華(ひめの あいか)「あ、やっときた。」
雫「すみません。」
愛華「ほらさっさとそれ(ウィッグ)取れよ。」
雫「・・・。」
愛華「取れっつってんの!」バッ
傷ついてぼろぼろな猫耳があらわになる。
さっさと切り落とせばいいのにと思うけど、
本人はいじめる場所がなくなるからとわざと残して切ってくる。
こんな耳、いらないのに。
愛華「あはは!相変わらずあんたは醜いね!今日もたっぷりいじめてあげる♡」
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ようやく姫野さんのいじめも終わって、ウィッグを付け直した。
いじめられている時も、一人でいる時も、もうなんとも思わなくなった。
雫(・・・なんか歌いたいな。)
雫「これがありのままな no doubt?
どんな僕 私でも愛してほしい
皆が求める姿だけじゃ noだ
どんな色に染まってもいいだろう?
君たち人間も絶対にそうだ 同じだろう?」
何歌ってんだろう、ただうるさいだけなのに。
ギィ🚪
不意に屋上のドアが開いた。
どうせ姫野さんが戻ってきたんだろうと思った。
でも入ってきたのは、
獣耳があって、
白く美しい長い髪をなびかせている、
着物を着た男の人だった。
こんにちはどうも皆さんYomogiです!
最後に出てきた人は誰なんでしょう・・・。
屋上で歌った曲は「大漠波新」さんの「のだ」です!
すごくいい曲なので聞いてみてください!
それでは!