公開中
7話 本当の
Yomogi
あれから虹桃さん(どぬく)といろいろな場所をまわった。
ゲームセンター、カラオケ、フードコート、雑貨店。
一緒にいても、虹桃さん(どぬく)は嫌な顔を1つもしなかった。
どぬく「ちょっとトイレ行ってくるね。何かあったら絶対にLINEしてね。」
雫「はい。」
本当に、一緒にいてもいいのかな。
こんなに **嘘つき** なのに。
どうしてそこまでして・・・。
愛華「あっれぇ?よく見たらバケモノじゃんw!」
雫「あ・・・。」
うそ、こんなところで会うの?
もう少しで虹桃さん(どぬく)が戻ってくる。
バレたくないのに・・・。
愛華「バケモノが人間のふり〜?w笑っちゃうわwww」
そう、だよね。
バケモノだから、虹桃さんたちとは一緒にいちゃいけないんだ。
それが、 **普通** なんだから。
どぬく「ただいま雫ちゃん〜、ってその人は?」
愛華「あ、姫野愛華といいます〜♡」
どぬく「知ってるよ。」
愛華「きゃー♡嬉しいですぅ〜♡それでぇ、こんなバケモノよりぃ、
愛華と遊びましょうよぉ♡」
ブチッ
その言葉と同時に、姫野さんにウィッグを取られた。
傷だらけで、醜い猫耳があらわになる。
あぁ、嫌われただろうな。
でもこれが **普通** だから。
虹桃さんたちも、きっとバケモノ以外といたほうがいいと思っている。
どぬく「知ってるよ。雫が獣耳を隠しているのも、あの日、
雫があなたにいじめられていたのも。」
愛華「・・・え?」
どぬく「言ったでしょう?『妹を傷つけるやつなんか、
俺達がパパパーンってやっつけちゃうから』って」
その直後、またあの騒がしい足音が聞こえてきた。
虹桃兄妹「雫/ちゃん/さん!」
じゃぱぱ「話は全部どぬから聞いてるよ!」
のあ「もう大丈夫ですからね。」
なにが、起きてるの?
たっつん「雫の学校は、俺等が通ってるからぴち学園の配下みたいなもんでなぁ。」
ゆあん「からぴち学園の中でそこそこ権力がある俺等生徒会は、
定期的にそういう場所に視察に行くんだよ。」
シヴァ「最近いじめの連絡があってねぇ。」
うり「それでうちのどぬを行かせてみたらビンゴ!」
えと「もう、私たちの妹に手出しさせないから。」
ヒロ「警察は呼んであるよ。あとは俺達の仕事じゃない。」
愛華「そん、な・・・。」
なおきり「怖かったですよね。」
もふ「俺達全員、雫が大切だから。」
るな「るな、雫さんの傷の手当をします!」
どぬく「俺の獣耳はよくても、雫の獣耳はだめなんだ〜?俺達は、そうやって差別する人や妹を傷つけるやつは、絶対相手にしないから。」
愛華「あ、うわぁぁぁ!」
ダダダダ
姫野さんが叫びながら去っていった。
どうして守ってくれたんだろう。
こんな汚いものを見て、幻滅しただろうに。
雫「・・・なんで、助けてくれたんですか?」
じゃぱぱ「妹を助けるのは普通だから!」
のあ「人を助けるのに、理由なんていりません。」
そんなことで、周りを敵にするかもしれないのに。
雫「こんなに・・・醜くて汚いのに・・・。」
たっつん「そんなことないやろ!」
ゆあん「見た目なんて関係ある?」
関係あるよ。
そのせいでいじめられていたのに。
雫「ずっと、嘘ばっかついてきたのに・・・。」
シヴァ「どうでもいいのよ、そんなことは。」
どぬく「これから、本当の雫を見せていけばいいんじゃない?」
**本当の雫** ・・・。
でも、それじゃあ・・・。
雫「普通、じゃないのに・・・。」
うり「普通なんてさぁ、誰が決めたの?」
えと「普通に潰されて、本当の自分を隠しちゃったんだね。」
ヒロ「普通に生きてるのってさ、辛くないの?」
辛いよ・・・辛かったよ。
でも、バケモノでいたほうがもっと辛かったから。
雫「バケモノ・・・なのに・・・。」
なおきり「雫さんはバケモノなんかじゃありません。」
もふ「俺らにとっての大切な妹だよ。」
るな「はい、耳の治療は完了しましたよ。雫さんは笑ってたほうが可愛いです!」
虹桃さんたちと話していると、前に言われた言葉が鮮明に蘇ってくる。
どぬく『普通に縛られるのってもったいないよ!
世の中にはたくさんいいものがあるし、
雫ちゃんが雫ちゃんらしく入れる場所もここにあるから!
俺が俺らしくいれるみたくね!』
**私** が **俺** で入れる場所。
もう、 **私** でいなくていいんだ。
雫「こんな俺でも、いいですか?」
虹桃兄妹「もちろん!」
ようやくタイトル回収できました!
雫ちゃんは俺で生きることを決めたそうです!
これからの展開も楽しみですね!
それでは!