公開中
#11 ステージ
Stellaの初舞台の日
あやせは大きなリボンのついたプリーツスカート?のようなステージ衣装を着て舞台袖に立っていた。
なんかすごくみんな神経質になっていた。
いつもだったらキャハキャハいって笑っているさえちゃんが作り笑いを、いつもつんつんしている舞ちゃんがそわそわ、いつもうるさいくらい話しかけてくるまどかちゃんでさえ、だんまりしている。
麗子ちゃんはしつこいくらいメイクや髪型を直している。
そうだ、今日はあやせの神様としての初舞台だ。
「みんなに私が神様だって見せつけてやらなくちゃ」
するとスタッフさんが声をかけてきた。
「皆さん、スタンバイお願いします。」
「はーい」
私だけが明るく返事をした。
---
冴子目線
なんであの子はあんなに元気でいられるの?
普通怖くならないの?
神経質にならないの?
初ステージだって言うのに物怖じ一つしてない。
うらやましいなあ
私もあんなに堂々として舞台に立ちたいよ。
どうせ私はあの子と麗子の引き立て役的存在。
あの子達のパフォーマンスを引き立てられさえすればそれでOK。
それだけの役割なんだもの。
重大な役割を負ってるあの子よりはマシよね。
さ、私も頑張らなくちゃ。
---
あやせ目線
順々にメンバーがステージに上っていく。
私の登場は最後。
私はみんなが登場し終わったかなと思ったぐらいで舞台袖から歩き出した。
**さあ洗脳の時間だ。**
---
麗子目線
|あの子《あやせ》が舞台に登場した途端、感嘆の声と歓声が上がった。
やっぱあの子は違うんだ。
あの子は私達とは違うんだよ。
苦しい
苦しい
まるで溺れていくみたい。
息ができないような痛みと苦しみが私を襲う。
イントロが始まる。
私は声が出なかった。
あやせは隣で星のように、神のように輝いている。
まるでまばゆい星のように眩しかった。
---
観客目線
何だあのセンターの子は。
新人なのに熟練しているステップ。
難易度の高いダンスを軽々と笑顔でこなしている。
引き寄せられるようなあの眩しい笑顔、
指先まで力を抜いていない完璧なダンス
小柄でだいぶスレンダーな体
長く揺れる髪
どこか神様を想像させるようなあの姿に俺は惹かれた。
もうあの子から目が離せなかった。