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花火の形11
初流
ポケットの中で震えるガラケーを取り出し、パキッと音を立てて画面を開く。
画面に表示されたのはカズからのメールだった。
『明日、祭り行こうぜ!』
たったそれだけの短文。僕はすぐに親指を動かし、返信を入力する。
『ごめん、明日は無理だわ。すまん!』
送信ボタンを押し、ふと窓の外へ視線を向けた。
遠くに見える海岸の方が、うっすらとオレンジ色に光っている。数少ない僕たち子どものために、大人たちが夜遅くまで祭りの準備をしてくれているのだ。
「明日の祭りが終わったら、もう学校が始まるのか……」
ポツリと独り言をつぶやく。
何か大切なことを忘れているような、胸の奥が少しざわつくような感覚。だけど僕はそれ以上深く考えるのをやめて、早めに新学期の学校の準備を終わらせると、そのまま布団にくるまった。
さあ、もう寝よう――そう思い目を閉じた瞬間、机の上に置いたガラケーがブブッと短く震えた。
(どうせまた、カズのやつだろ……)
僕は確認するのも面倒になり、そのまま深い眠りについた。