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第2話「漆黒に抱かれしコブル」
あの日見た涙
ここは、ヨロイ島。この島には、たくさんの塔があり、ウーラオスやダクマたちが集団で暮らしていた。しかし、あるときウーラオスたちの間で戦争が起きた。その発端となったのは、いちげきのかたとれんげきのかた、どちらが優秀か、というものだった。そして、当時のダクマたちは、自分がいちげきのかたになるかれんげきのかたになるかを決めた。そして、それが子孫へと受け継がれることとなり、いつしか生まれたところの型になるのがダクマたちのしたきりになっていた。
そんな中、コブルはれんげきのかたの家系に生まれた。しかし、彼はいちげきのかたになることを望んでいた。しかし、両親や兄はしたきりを破るのはよくないとして、コブルの意思を無視し、すいりゅうれんだの練習を強制していた。そして今日もコブルは兄にすいりゅうれんだの練習を強制させられていた。
一方そのころ、リボリーヌは「強いトレーナー」になるための「強いポケモン」を求め各地をさまよっていた。そしてたくさんの塔が立ち並ぶ場所へときた。そしてその中の一つへと入った。
「おじゃましまーす!」
リボリーヌの声を聞いたコブルは、秘密裏に練習していたあんこくきょうだを中断した。そして邪魔者が入ったと警戒しながら玄関へと向かった。
「誰だお前は!」
見知らぬポケモンにそう叫ぼうとした瞬間だった。
「ダクマ、けんぽうポケモン厳しい鍛錬を積み技を磨く。体得した技によって進化したときの姿が 変わる。」
リボリーヌがスマホロトムにダクマの詳細を聞いたところだった。
しかしそんなことを知るわけもないコブルは、
「お前は誰だ、そしてその音を発するものは何だ?」
叫んだ。リボリーヌは
「私はリボリーヌだ。ポケモンだがポケモントレーナーを目指している。そして、こいつはスマホロトム。ポケモントレーナーにとってなくてはならい存在だ。」
といった。それから、
「お前、私と一緒に来るか?私はお前の夢を応援したい。」
と続けた。コブルは怪しんだ。今まで周りに自分の夢を肯定するやつなどいなかった。こいつはどうせ、兄が呼んだスパイなのだろうと。
「…俺はいちげきのかたになりたかった。だが、俺の親も兄貴もれんげきのかたになることを望んでいた。したきりを守るのが常識だからだ。だが俺はどうしてもいちげきになりたかった。」
話した後で、コブルはしまったと思った。まだリボリーヌがスパイではない証拠がなかったのだ。
「私は、強いポケモンになりたかった。だけどそれは無理なことに気づいたんだ。種族値というものがポケモン同士の差を埋めさせないようにしている。私とあこがれのガブリアスとじゃ天と地ほどに違うんだ。だが私は強ければ何でもよかった。だからポケモントレーナーになった。ただそれだけの話だ。」
「その点お前は、こんな塔抜け出してしまえばお前の望みはかなうだろ。お前の悩みは私のなんかよりよっぽどちっぽけなんだよ。」
その時、リビングへとつなぐドアが開いた。中から怒りをあらわにしたコブルの兄が飛び出してきた。
「話は全て聞かせてもらった。したきりを破るような奴はこの家に要らない。俺たち家族はお前と縁を切る。勝手にしろ!」
「したきりなんてくそくらえだ!俺の夢を否定するような奴なんて俺の家族じゃない!勝手に円でも切ってろ!俺はこいつについていく!」
とコブルはリボリーヌを指さした。
「お前…私と一緒に来るんだな。」
ウーラオスの争いなど他人事なリボリーヌは喜んだ。