編集者:あの日見た涙
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目次
第1話「ポケモントレーナー」
この世界に暮らす不思議な生き物・ポケットモンスター!ちぢめてポケモン。
山に、海に、空に、そして街の中にも。いたるところに生息していた。
この日、1匹のポケモンの運命を変える出来事が起こった。
アブリー、本名リボリーヌ・ロゼ・アブリーは、遊園地の帰り両親と空を飛んでいた。
「ねぇママ。今日すごく楽しかった!」
リボリーヌが嬉しそうに言うと、
「本当⁉じゃあ次はあなたがアブリボンに進化したらまた行きましょうね。」
お母さんが返した。
「じゃあ私早くアブリボンになる!」
リボリーヌは意気込んだ。
その時、前のほうでジェット機が飛ぶ音がした。
前を見るとガブリアスがとてつもなく速いスピードで前のほうから飛んでくる。
「危ない!」
リボリーヌはとっさに上に旋回して避けた。
そしてふと下を見ると…
**彼女の両親は姿を消していたのである。**
「私、すごいこと見ちゃった!ピチューに伝えに行く!」
リボリーヌは帰路につくはずが方向転換し、ピチューの住むメレメレ島へと飛んで行った。
メレメレ島のピチューの家に着くや否や
「ピチュー!私すごいこと見ちゃった!」
と言い、今さっき見たばかりのことを話した。
「リボリーヌちゃん、それはね」
話を聞いてしまったピチューの母が話し始めた。
「ガブリアスというポケモンはね、空を飛んでいるときに、鳥ポケモンの群れに突っ込むとそのまま丸のみにしちゃうの。だからね、リボリーヌちゃんのご両親はガブリアスに食べられてしまったのよ。」
リボリーヌは話を聞き終えると言った。
「私よりも強いポケモンであるママやパパを丸のみにできるんでしょ。ガブリアスってかっこいい!だから私、ガブリアスに引けを取らないくらいの強いポケモンになりたい!」
「はは、なれるといいわね…」
とピチューの母は言った。
それから、数年がたったころ、リボリーヌはアブリボンに進化していた。そしてもう一つ、
**「ガブリアスに引けを取らないくらいの強いポケモンになる」という夢はかなわないことに気づいてしまった。**
ポケモン同士の差を埋められないものにする要素、それが種族値。
この種族値において、アブリボンとガブリアスでは天と地ほどの差があることをリボリーヌは知ってしまったのである。
でも、リボリーヌはくじけなかった。リボリーヌは別に強ければ何でもよかった。たとえそれが
**ポケモンでなくても。**
リボリーヌはポケモントレーナーとして「強さ」を求めることにした。
最初のポケモンをもらおうと、アローラから出て、カントー地方のポケモン研究所に来たが、断れてしまった。
ポケモンがポケモントレーナーになるということが前例がない、というだけではなかった。
野性のポケモンはポケモントレーナーに捕まってしまえば、そのトレーナーのポケモンとして暮らしていくしかない。つまり、リボリーヌがトレーナーに捕獲されず安全に旅をするためには、人間と同様の権利、すなわち「人権」が必要だったのである。
そして、その人権の獲得を可能にするのが「法的人格」である。これがあれば、勝手に自分を捕獲されないので、安心なのである。
そして、数年にも及ぶ激闘の末、リボリーヌはついに法的人格を手に入れたのである。
第2話「漆黒に抱かれしコブル」
ここは、ヨロイ島。この島には、たくさんの塔があり、ウーラオスやダクマたちが集団で暮らしていた。しかし、あるときウーラオスたちの間で戦争が起きた。その発端となったのは、いちげきのかたとれんげきのかた、どちらが優秀か、というものだった。そして、当時のダクマたちは、自分がいちげきのかたになるかれんげきのかたになるかを決めた。そして、それが子孫へと受け継がれることとなり、いつしか生まれたところの型になるのがダクマたちのしたきりになっていた。
そんな中、コブルはれんげきのかたの家系に生まれた。しかし、彼はいちげきのかたになることを望んでいた。しかし、両親や兄はしたきりを破るのはよくないとして、コブルの意思を無視し、すいりゅうれんだの練習を強制していた。そして今日もコブルは兄にすいりゅうれんだの練習を強制させられていた。
一方そのころ、リボリーヌは「強いトレーナー」になるための「強いポケモン」を求め各地をさまよっていた。そしてたくさんの塔が立ち並ぶ場所へときた。そしてその中の一つへと入った。
「おじゃましまーす!」
リボリーヌの声を聞いたコブルは、秘密裏に練習していたあんこくきょうだを中断した。そして邪魔者が入ったと警戒しながら玄関へと向かった。
「誰だお前は!」
見知らぬポケモンにそう叫ぼうとした瞬間だった。
「ダクマ、けんぽうポケモン厳しい鍛錬を積み技を磨く。体得した技によって進化したときの姿が 変わる。」
リボリーヌがスマホロトムにダクマの詳細を聞いたところだった。
しかしそんなことを知るわけもないコブルは、
「お前は誰だ、そしてその音を発するものは何だ?」
叫んだ。リボリーヌは
「私はリボリーヌだ。ポケモンだがポケモントレーナーを目指している。そして、こいつはスマホロトム。ポケモントレーナーにとってなくてはならい存在だ。」
といった。それから、
「お前、私と一緒に来るか?私はお前の夢を応援したい。」
と続けた。コブルは怪しんだ。今まで周りに自分の夢を肯定するやつなどいなかった。こいつはどうせ、兄が呼んだスパイなのだろうと。
「…俺はいちげきのかたになりたかった。だが、俺の親も兄貴もれんげきのかたになることを望んでいた。したきりを守るのが常識だからだ。だが俺はどうしてもいちげきになりたかった。」
話した後で、コブルはしまったと思った。まだリボリーヌがスパイではない証拠がなかったのだ。
「私は、強いポケモンになりたかった。だけどそれは無理なことに気づいたんだ。種族値というものがポケモン同士の差を埋めさせないようにしている。私とあこがれのガブリアスとじゃ天と地ほどに違うんだ。だが私は強ければ何でもよかった。だからポケモントレーナーになった。ただそれだけの話だ。」
「その点お前は、こんな塔抜け出してしまえばお前の望みはかなうだろ。お前の悩みは私のなんかよりよっぽどちっぽけなんだよ。」
その時、リビングへとつなぐドアが開いた。中から怒りをあらわにしたコブルの兄が飛び出してきた。
「話は全て聞かせてもらった。したきりを破るような奴はこの家に要らない。俺たち家族はお前と縁を切る。勝手にしろ!」
「したきりなんてくそくらえだ!俺の夢を否定するような奴なんて俺の家族じゃない!勝手に円でも切ってろ!俺はこいつについていく!」
とコブルはリボリーヌを指さした。
「お前…私と一緒に来るんだな。」
ウーラオスの争いなど他人事なリボリーヌは喜んだ。
第3話「コブル、進化の時」
意思を無視してすいりゅうれんだの練習を強制してきた家族と縁を切り、リボリーヌともに行くことを選んだコブルはリボリーヌの家であんこくきょうだの練習をしていた。
「ここはアブリボンのポケモン研究所だ。私がもっと己を強くできるように特訓の場所として作ったんだ。さあ、コブル来いよ!お前の全力のあんこくきょうだ、私が受け止めてやる!」
そう意気込むリボリーヌだったが、コブルは心配だった。いくらフェアリータイプだからあく技が半減だとはいえ、防御種族値の低いリボリーヌが威力の高い確定急所技であるあんこくきょうだを耐えられるのかと。
コブルは、そんなこと気にするなと自分に言い聞かせながらあんこくきょうだを繰り出した。すると…
**リボリーヌは吹っ飛んだ。**
やっぱ耐えられてないじゃねえか、とコブルは思った。だが、リボリーヌは戦闘不能にはならず起き上がった。
「気合で耐えたから何とかなったぞ。お前のあんこくきょうだ、結構効いたぞ。こりゃ進化の時は近いかもしれないな。」
とリボリーヌは喘ぎながら言った。
こうして、コブルの特訓が始まった。
そして、特訓が始まって数か月が経ったころ…
**ついにコブルはウーラオス(いちげきのかた)へと進化を遂げたのである。**
「おめでとう、コブル!お前は私の求めていた強いポケモンになってくれたよ。でも私はあと5体強いポケモンを求める!これからもよろしくな!コブル」
コブルは思った。結局俺の夢を後押ししていたのもすべて自分の夢をかなえるためだった。俺はずっとこいつの手のひらの上で転がされていたんだな、と。
数日後、リボリーヌとコブルはミアレシティを訪れていた。理由はもちろん「強いポケモン」を探すためだった。
そして二匹は一人で特訓している一匹のルチャブルを見つけた。
「やあお前名前は何というんだ。あと特訓なら私が付き合うぞ。」
リボリーヌはルチャブルに近づいて言った。
「俺に名前などない。家族もどこにいるかわからない。俺はただ強さを求めているだけだ。」
ルチャブルの「強さを求めている」という言葉が、リボリーヌを突き刺した。
「私も強さを求めていたんだ。だが、ポケモンとしての強さは種族値という概念がある限り無理ということに気づいたんだ。だから私はポケモントレーナーになった。私はトレーナーとしてお前の夢を後押ししたい。私の後ろにいるウーラオスも同じだ。」
と、リボリーヌはコブルを指さした。
「俺の求める強さは単純な火力だけだ。それに対して周りが求める強さは火力、耐久、素早さ全てを兼ね備えた総合的な力だ。周りと意見が分かれて、何が強さなのかわからなくなっちまった。」
ルチャブルの悩みを聞き入っていたリボリーヌは話が終わるとすぐに口を開いた。
「この問題に関して、簡潔に言うと答えなんてない。ルチャブル、お前の思う強さがそのまま正解だ。耐久力がないなら、攻撃される前に攻撃して一撃でねじふればいい。ただそれだけの話だろ?私も耐久力はほぼ皆無だ。だが、攻撃力をもってして、うえから攻撃して相手を倒しているぞ。」
そしてルチャブルはリボリーヌについてくることに決めた。
「ところで、トレーナーはよくポケモンにニックネームをつけることがある。お前に名前がないならちょうどいい。そうだな、ルチャブルの種族名をいじってルルチャとかどうだ?なかなかかわいい名前じゃないか」
「俺、男だぞ⁉」
と、ルルチャは静かに言った。
第4話「ルルチャ大特訓!ねっこのカセキとヒレのカセキ!」
ルルチャはリボリーヌのパートナーであるコブルとともに、自分の「強さ」を磨いていた。
そんなある日、リボリーヌが一軒の店に立ち寄った。看板には「いしや」と書いてあった。
「すみません!この店で店長イチオシの商品は何ですか?」
と、リボリーヌが聞いた。すると店長は
「じつはワタクシ店長、化石に興味がありましてですね、カントー地方からガラル地方までの化石を取り揃えております。」
店長がはきはきとした声で答えた。
「何かお気に召すものはありましたかな?」
と店長が言い終わるや否やリボリーヌは目を輝かせながら言った。
「私はねっこのカセキとヒレのカセキにします!こんなに魅力的な化石には出会ったことがありません!」
リボリーヌはすぐに二つの化石を購入した。
「すみません小銭しか持ってなくて。私、種族はアブリボンだから自分と同じくらいの大きさのお札なんて持てないですよ。」
ルルチャもコブルも、リボリーヌに少し引いてしまった。しかしそんな二匹をよそにリボリーヌと店長は意気投合した。そして、化石はポケモン研究所の研究室で復元してもらえるという有力な情報を手に入れた。
リボリーヌは店長に礼を言うと、ポケモン研究所へ飛んで行った。
化石からはリリーラとアマルスという二匹のポケモンが復元された。
「リリーラ、ウミユリポケモン。いわ・くさタイプ。海底の岩に貼りつき獲物が近くにくると花びらのような触手で絡めとる。」
「アマルス、ツンドラポケモン。いわ・こおりタイプ。おっとりした性格の ポケモン。ガチゴラスなど凶暴な敵のいない寒い土地に住んでいた。」
スマホロトムが二匹の図鑑説明を読み終わると同時にリボリーヌは深刻な顔でしゃべりだした。
「どっちもいわタイプ。しかもかくとうタイプが弱点じゃねえか。」
「逆に何タイプだと思ってたんだよ!?」
ルルチャとコブルは突っ込んだ。
「私はな、ルルチャの特訓用にかくとうタイプが弱点じゃないやつも用意しようと思ったんだ。理由はな、いつも自分が有利とは限らないからだ。でもこうなったらなら仕方がない。いつもどおりコブルVSルルチャでやるぞ。リリーラ、アマルス。お前らはバトルを見学してるといい。」
そして、ミアレシティ各地にあるうちの一つのバトルコートを借りて特訓が始まった。
「ルルチャから来いよ!お前の全力の技見せてみろ!」
ルルチャは考えた。そして、まずは<つるぎのまい>から入ることに決めた。
「火力上昇か。なかなか考えたな。だが、甘い!こちらには武器があるんだよ。確定急所というな。」
実はコブルはまだルルチャにあんこくきょうだを見せていなかった。ルルチャが勝ちそうになった時のために取っておいたのだ。
「コブル、お前はどうしたい?」
リボリーヌが聞くと、コブルは
「漆黒の拳を叩き込んでやる」
と答えた。
「よし、行くぞコブル!<あんこくきょうだ>!」
ルルチャの急所に漆黒の拳が叩き込まれる。だが、ルルチャはひるまなかった。むしろ何とかしてこいつの不意を突きたいと躍起になった。
「どうしたルルチャ、お前の番だぞ!もしかしてあんこくきょうだが痛すぎたのか?」
違う、とルルチャは心の中で答えた。わざと動いていないのだ。リボリーヌの不意を突くために。
「動かないならこっちから行くぞ!コブルもう一発叩き込んでやれ!」
その時だった。コブルをすばやく何者かが切り裂いた。リボリーヌもコブルも一瞬何が起きたのかわからなかった。しばらくして二匹は、それがルルチャの全力の<つばめがえし>であることに気づいたのである。
第5話「メガシンカ取得戦線!VSマスカット!」
リボリーヌはいしやという店の店長と仲良くなり、ルチャブルナイトを見せてもらった。
「これをお宅のルチャブルに持たせるとメガシンカさせることができると存じております。」
リボリーヌは相変わらず石に興味があった。
「それで?メガシンカを使うためにはどうすればいいですか?」
「クエーサー社という店にマスカットという人がいます。その人に勝負を挑み、メガリングをもらうといいでしょう。」
リボリーヌの質問にいしやの店長は答えた。それを聞いたリボリーヌはすぐさまクエーサー社へ飛んで行った。
クエーサー社につくとガタイのいい男性がこちらに向かってきた。その男性は、
「おや、野生のポケモンがわがクエーサー社にどのような用事ですかな?」
と聞いてきたので、リボリーヌはすぐに法的人格の証明書を見せた。
「これこれは失礼しました。わたくし、クエーサー社の社長秘書・マスカットと申します。」
その男性はいしやの店長から聞いたマスカットだった。
「じゃあ、あなたがマスカットさんなんですね?私、メガシンカを使えるようになりたいんです。それで、いしやの店長さんにあなたと勝負をすれば、メガシンカを使えるようになると聞いて今日はやってきたんです。」
リボリーヌは相手がマスカットだとわかるとすぐに目を輝かせて言った。
「なるほど。そういうことでしたら、すぐにバトルを開始しましょう。」
「これより、マスカットVSチャレンジャー・リボリーヌのバトルを行います。使用ポケモンは2体、ポケモンの交代はチャレンジャーのみ認められます。」
バトルコートにて審判が第一声を発すると、マスカットはミミロルを出した。
「よし、頼んだぞ!コブル!」
「コブル!お前はどうしたい?」
「…相手の懐に強烈な一撃を」
「よし分かった!〈インファイト〉!」
リボリーヌはこのように「主体的なポケモンバトル」をしていた。「主体的なポケモンバトル」というのは、トレーナーの指示の通りに技を出すのではなく、ポケモン自身が何の技を出すのかをトレーナーと相談して技を出すというものだ。
しかし、コブルが〈インファイト〉をミミロルに叩き込む前にミミロルの〈ねこだまし〉によってひるんでしまった。
「よし、コブル。今のはしょうがないな。もう一回、〈インファイト〉だ!」
コブルの〈インファイト〉を未進化ポケモンのミミロルが耐えられるわけもなく、一撃で鎮めた。
「ミミロル、戦闘不能!よって勝者、ウーラオス!」
マスカットは2体目のポケモンとして、ジジーロンを繰り出した。そしてさらにジジーロンをメガジジーロンへメガシンカさせたのである。
「ジジーロン、〈そらをとぶ〉です。」
マスカットの指示と同時にジジーロンは空へ姿を消した。
「コブル!気合だ!気合で耐えるんだ!」
そして、コブルが空になんとかジジーロンの姿を見つけようとしてとき、太陽の光で目がくらんだ。そしてそのまま〈そらをとぶ〉のダメージをまともに受けダウンしてしまった。
「ウーラオス、戦闘不能!よって勝者、ジジーロン!」
「よし、頼んだぞ!アマルス!」
ここで初めてルルチャが口を開いた。
「リボリーヌ!勝つつもりなら俺を選出すべきじゃないのか?」
「安心しろ!タイプ相性を考えての選出だ!ドラゴンタイプのジジーロンにはこおりタイプのアマルスが相性抜群だ!それにルルチャ、お前はさっきの〈そらをとぶ〉でバツグンを突かれてしまう。それと、たまにはバトルに参加せずよく観察することも大切だぞ。」
いよいよお互い2匹目のポケモン同士の戦い、果たしてリボリーヌはメガシンカを使えるようになるのか?続く!
第6話「リボリーヌとルルチャ!絆のメガシンカ!」
「アマルス!〈ウェザーボール〉!」
リボリーヌが指示を出すとともに、アマルスは〈ウェザーボール〉を繰り出した
相手のジジーロンに大ダメージを与えることができた。
この状況にルルチャは首を傾げた。
「ルルチャ!アマルスが出た時、雪が降らなかっただろ?だからアマルスの特性はフリーズスキン!
ノーマルタイプのウェザーボールをこおりタイプにすることができるんだ」
そして、ついにリボリーヌは勝った。
勝ったリボリーヌはルルチャにルチャブルナイトを渡しメガシンカさせようとしたが
メガシンカは発動しなかった。
「メガシンカにはトレーナーとポケモンの絆が必要です。あなたも一度ルチャブルと心を通わせてみたらいかがでしょう」
マスカットがアドバイスをした。
夜、ミアレシティの街並みをリボリーヌはルルチャと歩いていた。
夜のミアレシティには危険がいっぱいだ。リボリーヌはそれを切り抜けることで絆をはぐくもうとしたのである。
「よおよお、ここは俺たちの場所だ。さっさと出ていきな」
早速一個目の危険が出てきた。ワルビアルとズルズキン、2匹のポケモンがリボリーヌたちに勝負を挑んできた。
「ルルチャ、お前の力を見せてやれ!」
リボリーヌがルルチャに前に出るように促すと、すぐにワルビアルの〈ドラゴンクロー〉が飛んできた。
「よけろ!」
ルルチャは間一髪何とか避けることができた。
「ナイス!危なかったな」
リボリーヌが安堵したのもつかの間、今度はズルズキンの〈とびひざげり〉が飛んできた。
そしてルルチャは新しい技でズルズキンを向かうち、ダメージを与えた。
「ルルチャ!今の技は?」
「〈はやてがえし〉だ。相手をひるませることができるぞ。」
「新しい技を覚えたんだな!」
リボリーヌの目が輝いた。
「よし、畳みかけるぞ!〈つばめがえし〉からの〈はやてがえし〉!」
ルルチャは華麗な身のこなしでリボリーヌの指示を実現させた。
ワルビアルとズルズキンは一目散に逃げて行った。
そしてその時だった。
ルルチャの体が光に包まれ、大きくなっていく
光が無くなるとそこにはメガルチャブルがいた。
「ルルチャ!私の想いが通じたんだな!」
「メガシンカを使えるようになったみたいですね。」
リボリーヌが振り返るとそこにはマスカットの姿があった。
「マスカットさん!見てたんですか?」
「ええ、見させてもらいました。実にいいバトルでしたよ。」
「ありがとうございます!」
ついにメガシンカを使えるようになったリボリーヌ。彼女達の強さを追い求める旅はまだまだ続く。
第7話「ルチャブルナイトを取り戻せ⁉」
「コブル!〈あんこくきょうだ〉!」
「ルルチャ!〈フライングプレス〉!」
今日もコブルとルルチャのバトルが行われている。化石から復元されたリリーラとアマルスはそれを見ていた。
「ルルチャ!今だメガシンカを発動させるぞ!」
リボリーヌはメガチャーム―キーストーンの埋め込まれたクリアチャームーを高く掲げた。
そして、ルルチャの体が光始めた時、ルルチャの前を何者かが通り過ぎ、ルルチャは元に戻った。
「どうしたルルチャ!メガシンカが発動してないぞ!」
リボリーヌが絶句した。
「さっき、俺の前を誰かが通らなかったか?そいつにメガストーンを盗られた気がするんだが。」
ルルチャは言った。
「それは大変だ。追いかけるぞ!」
ルルチャのメガストーンを奪った犯人はあなをほれるポケモンのようで、地中に潜って姿を見せないが、通ったところの土が盛り上がっているのでどこを通ったかすぐにわかる。そしてその道は洞窟の中へと続いていた。
「入るのか?」
ルルチャが聞いた。
「当たり前だ。メガストーンを取り戻さなくちゃ私たちは一生最強になれないぞ!」
「コブル、ルルチャ、リリーラ、アマルス!相手がどんな奴かわからない。気を引き締めていくぞ!」
リボリーヌの言葉に返事をし、ポケモンたちは躍起になった。
洞窟の奥に入るとルチャブルナイトを奪った犯人が地中から顔を出していた。どうやらここはその犯人の住処らしい。
「お前はモグリューじゃないか」
リボリーヌが言った。モグリューはルチャブルナイトを大事そうに抱えて奥へと去っていった。
「追いかけるぞ!」
ルルチャが先陣を切って走り出した。そのあとにリボリーヌたちが続く。
洞窟の隅にモグリューを追い詰めると、ルルチャは叫んだ。
「おい!俺のメガストーンを返せ!」
リボリーヌはルルチャに向かって言った。
「なあルルチャ、こいつはお前とバトルしたいんじゃねえか?」
「そういうことなら付き合ってやってもいいが…」
ルルチャはふてくされた。
モグリューはさっそくルルチャに〈ひっかく〉攻撃をした。
「おい!まだ試合開始も何も言ってないのに!ルルチャ、お前のアレを披露してやれよ」
リボリーヌの助言を受けてルルチャはアレー無反応からの〈つばめがえし〉-を披露した。
少しばかりはモグリューも驚いたようだ。
モグリューは〈メタルクロー〉で攻撃したが、ルルチャはそれをさっと避け、反撃の体制に入った。
結局、モグリューはルルチャにダメージを与えられず、ダメージを受けるだけになってしまった。
ルルチャはモグリューからルチャブルナイトを取り上げると、それを誇らしそうに掲げた。
モグリューは自分の弱さで落ち込んでいた。
「なあ、モグリュー!私と一緒に来ないか?私のところに来れば強くなれるし、お前の欲しがったルチャブルナイトもルルチャに見せてもらえばいいだろ?それがお前のためになると思うんだがどうだ?」
モグリューはうなずくと、リボリーヌの取り出したモンスターボールの中に入っていった。
「これからよろしくな、モグリュー」