公開中
添い寝
広いベッドの中で、二人はシーツに沈んだ。
エースは甘えるように、自身をマレウスに寄せる。マレウスもゆっくりとエースの背中に腕を回す。
「マレウス先輩、あったかい。いつもは冷たいのに」
「風呂上がりだからだ。お前も温かい」
エースは「ふふ」と小さく笑った。続けて言う。
「マレウス先輩といっしょにいると、なんか安心する」
「僕もトラッポラといると、心が安らぐ」
しばしの静寂。二人は目をつむり、互いの温もりを感じながら、少しずつ深くなっていく夜を共有する。
マレウスの胸元で、エースはつぶやく。
「オレ、眠くなってきたかも」
「このまま夢の中に行こう」
「うん」
おやすみ、とあいさつを交わして、二人は意識を沈めていく。おだやかな寝息を先に立てたのはどちらなのか、誰も知らない。