公開中
沈黙のMars#5
『眠り王子』
『Mars』は、諜報員を信頼し、ある程度の自由を許している。
ギルから敵対組織の名前を聞き、それをみんなに伝えたところ、敵の情報を調べようということになった。
そこで、隊長ーレイドの旧友であるミネルヴァ・スカーレットという情報屋を訪ねたのだった。
「久しぶりだな、ミネルヴァ。」
複雑に絡まったコードの山をくぐり、パソコンに向かっている男に向かって声を掛ける。
男はヘッドホンを外し、ゆっくりとこちらを振り向いた。
「レイド、なのか…?」
男はもともと大きく開かれていた目を更に見開いて言った。
「ミネルヴァ、話がある。」
どうやらレイドとこの男、ミネルヴァは社交辞令など必要としない間柄らしい。ミネルヴァは頷き、奥の部屋へと入っていった。
「話ってなんだ?」
「T.Bヴァロン。」
レイドが切り出すより早く、あたしが答える。
「レイド、この人はー」
誰?と聞かれる前に名乗る。
「神木エル。『Mars』の諜報員だ。」
ミネルヴァは嫌味っぽく笑う。
「あんた、情報屋の大切さをよく分かってない人だね。もしくは慣れてない人?」
一瞬いらっときた。だが相手は年下だ。キレてもしょうがない。
「あはははは…嘘だよ。あんた相当の手練れだろ?」
読めないやつだ。と思った。同時に信頼できる。と確信する。
「これからよろしく。神木さん。」
差し出された手を握りかえした。
ちょっと短くなってしまいました…。
次回予告!『平礼、現る。』