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沈黙のMars#1
本編始動!
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「コードネーム"ナンタイ"、帰還した。」
『了解。』
あたしは神木エル。スパイ組織『Mars』に所属する諜報員だ。
ついさっきまで、任務に出ていた。
突然だが、ここ『Mars』本部は、司令塔と複数の宿舎、研究棟からなる建物だ。
司令塔には司令室と司令官たちの自室、倉庫などがあり、一般の諜報員はまず立ち入ることができない。入れるのは"四天王"と呼ばれる者だけだと聞いた。
宿舎は一般の諜報員達の家だ。1つの小隊に約5人編成。それが6個の計30人ほどが、本部直属の諜報員として活動している。
研究棟はその名の通り、持ち帰った情報の研究や保管、現場の裏工作まで行う裏方…である。
あたしが所属するのは第4番小隊。
宿舎に戻ると…
「おかえり〜!!」
扉を開けるなり飛びついてきたのは|姫野鐘羅《ひめのしょうら》。まだ子供なのに裏社会に来てしまった少女。
「ハイハイ、ただいま〜。」
適当にあしらいつつ、彼女を引き剥がす。
「レイドさん、バトンタッチ。」
そう言い、壁に寄りかかっている狼人間にタッチする。
レイド・リーヴェルト。狼の姿をした獣人だが、それが本来の彼の姿かは、本人でも分からないらしい。
「レイドさ〜ん!」
鐘羅は|標的《ターゲット》を切り替え、レイドにくっつき始めた。
「はいはい。おかえりなさい、エルさん。」
奥にある厨房から、|橘奏《たちばなそう》の声が聞こえる。
「ああ。ただいま。」
これがあたしの仲間たちだ。
今は任務中だが、|累條《るいじょう》という名の諜報員もいる。
「ご飯ですよ〜。」
「はーい!」
厨房から、温かい匂いが漂ってくる。
みんなで厨房へ押しかけていくのであった。
次回予告!『瑰麗、累條要!』です。
読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m