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彼は孤独の超能力者だった。4話
一ノ瀬 / evening bell
4話です。
加藤『え?』
加藤先生が驚いた顔で俺を見る。
そりゃそうだ。石が、俺の右目に入ったんだ。入り込んだんだ。眼帯をつけているのにも関わらず、その石は眼帯をすり抜け俺の目の中に入り込んだ。
加藤『え、野村先生が…!?あわわぁ…!』
だが俺は不自然なことに気づいた。
あんなに硬い石が俺の右目に入り込んだというのに、何故痛くないんだろうか。
西垣『大丈夫ですか!?』
木崎『あの石すごいな…。』
この中学の校長先生、|西垣《にしがき》先生と、技術科の木崎先生が、俺の近くへと来た。
どうやら、俺のことを心配しに来た+石のことできたようだ。
野村『え、ああ、大丈夫です。痛くないです…。』
岩野『…目を確認した方がいいんじゃないですか?…あ、目確認してあげますよ。痛くなくても、血とか出てないか心配なので。』
加藤『あ、そっか。え、でも眼帯があるのに入り込んだ…?』
野村『あ、ちょ、一人で確認するので大丈夫です、大丈夫です。一人でやります。』
岩野『そうですか。』
みんなの前でやったら、みんなの感情が見えてしまう。
眼帯を外すために、俺はトイレへ行った。替えの眼帯も持って。
野村『あ、怪我やばいかもしれないので見ないでくださいね。』
西垣『勿論ですよ。』
俺はトイレへ駆け込んだ。
そしてトイレの手洗い場には鏡がある。そこで、眼帯を取る。
あと、しっかりと替えの眼帯があるか確認する。
確認してから、自分の目も確認した。
…え?
野村『右目が青い…?』
右目が青かった。濃い青だった。あの石の色と一緒だったのだ。
いやおかしい。なんでだ?
さっき俺が自分で目を見た時は、黒く、いつもの目だったはずなのに…?
俺の右目はわずかに光っているように見えた。
野村『あ、替えの眼帯つけないと…』
野村『…あれ?』
替えの眼帯がない…!?
さっき持ってきたはず…。確認もした。
なんで…!?
野村『なんで…!?』
眼帯がないと、怪我してないってことがバレる…!?
焦っていると、俺は替えの眼帯がまだあることを思い出し、替えの眼帯を取り出した。
結構ある。
俺は眼帯をつけると、急いで職員室へと戻った。
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『…まだ替えの眼帯あったかー。頑張って野村先生が持っていた眼帯をこそっと奪い取ったのになぁ。』
『せっかく他の先生方に素晴らしい群青の目を見せようと思ったのに、残念だなぁ。』
『野村先生、次は絶対に逃しませんからね?』
うん、うん、最後喋った人はただの裏切り者って思ってください。
黒幕みたいな人です。