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ゴミだらけの街で #6
さかな
「名前…って言われても、わかんないし… ってか、そもそも親いなくて。」
もどもどしたような口ぶりでそう話す。 そうすると彼の顔は少し曇った。
「親…居ないの!?...ああっ、聞いちゃいけないカンジだったね。」
「別にいいけど。 …って、そう聞いてくる君の名前はなんなの?」
そうすると彼は、ニコッとしてこちらを見る。
「俺!? 俺の名前は”トラブルボット”。 大量生産された中のひとりだよ。 …まぁそのままトラブルボット、って言ってもいいけど…他にもたくさん同じ名前の仲間がいるから、わかんなくなっちゃうでしょ? …そのために、俺達には番号があって、リーダーがぁ…って興味ないか、俺の番号は”YR‐118”。
YRの由来は俺の特徴的なこの黄色い目なんだ。覚えといてほしいな!」
あまりにもすらすらと話し始めて、少し内容が入らないこともあったが、彼の名前が”トラブルボット”、”YR‐118’ということが分かった。
「えっと…YR‐118…さん?」
「今考えると少し長いね!Yでいいよ。」
「あっ、Y…さんね。」
そうするとYはニコニコしながらふっと頷き、またこちらを見る。
「ねぇ、あのぉ…さ、さっき話してる時、思いついたんだけど。 君って、名前ないんでしょ?」
「ない…けど。」
Yは「そうだよね。」と言い、また続ける。
「名前がないと…その、君のことをどう言えばいいかわからないでしょ? だから…その…、名前を考えてて…、ロボットは目の色で名前がわかるんだけど、君の目って珍しい黒だよね。これは人間のところでは普通っぽい…けどさ。そして…BLACKからLとCをとって…君の名前はLC。 どうかな? 俺みたいにLだけにしてもいいけどね。」
そうした様子で、こちらを見てくる。 初めて名前を名付けたのか、少し緊張している様子だった。
「L…いいね、気に入ったよ。 ありがと、名前つけてくれて。」
そう、Yにふふっと微笑みかけると、Yは少し照れている様子で、
「わぁっ、いいよ、えっへへ…気に入ってくれて嬉しいな。」
と、浮かれているようだった。
Yくんかわいい。