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第六話
お祭りの三日後の今日から、私達は領主様の館で働くことになった。まずは挨拶。フロルス様が領主様でフロルス…様と呼ぶように言われている。奥様がクラリス様。それから養女のセレス様に、此間のマリィちゃんことマリアベルお嬢様?に、引きこもr…こほん。失礼だったわね。なんて言おうか。まあ、マリアベルお嬢様の妹のフロリア様。それから長男で後継のネールス様だったと思うんだけど…
あっ、あそこに先輩?のメイドさんかな?声をかけてみよう!
「あのー。すいません」
「あれっ?オレンジ?」
「ええっ!?レートさん!?ここで働かれてたんですか!?」
うそ〜。聞いてないわ〜。教えて欲しかったわ。聞きたいことなんか山ほどあるってのに。
「フロルス様のとこに案内しよっか?」
「ありがとうございます。お願いしまーす!」
そしてわたしはレートさんの後をついていく。廊下が綺麗だな。広いのに塵一つ見当たらないよ。それに赤い絨毯も…
「おーい。着いたよー。ってミーナちゃんは?」
「ミーナはもう勝手にどこかにいっちゃって…」
「あららぁ。頑張ってね!」
レートさんは手を振って去っていった。
私は木でできた扉の前に立って、ドアに手をかけた。この中に主人となる人がいるとなると緊張する。
「し、失礼します」
「入れ」
中は絨毯もないし、廊下と同じで静寂に包まれているからか、私の足音がよく響く。
「今日よりお仕えさせていただきますオレンジと申します。よろしくお願いします」
「ふむ。ミーナと言う者はどうしたのだ?我がクラリスから聞いていたのだが」
厳しい口調だけど愛妻への惚気が混じっていて緊張が和らいだ。
「あの子は…勝手にどこかへ行ってしまって…申し訳ございません」
「そうか。お前にはまずフロリアの引きこもりをなんとかして欲しい。あの子は一度暴走してから自己肯定感がなくなってしまってな。それでここの時計塔のさらに上のあの子の自室に籠っておるのだ。頼んだぞ。」
「承知しました。失礼します」
わたしは用事を済ませてすぐに部屋を出た。緊張感漂う部屋に耐えられなくなったからだ。
じゃあ、次はクラリス様に会いにいきましょうか。私は再び無駄に長い廊下を歩く。
「失礼します。」
「はーい」
さっきの部屋と違ってクラリス様の部屋は白い清楚な壁にキラキラしたランプに、可愛いドレッサーとかのなんというか…プリンセスルームみたいな感じだった。
「今日よりお仕えさせていただきます。オレンジです。よろしくお願いします!」
「ああ、この前も会ったわね。久しぶりね。フロルス様から聞いたでしょうけど、貴女にはフロリィの引きこもりをなんとかして欲しいわ。この前のマリィとのことを見ていて貴女なら出来そうだと思って、私がフロルス様に頼んだの!」
仕事まで推薦してもらえてたなんて嬉しい!それとマリアベルがマリィならフロリアもフロリィなのね…じゃあクラリス様もクラリィとか?リがリィになるってことだからそうだよね。でも私たちもリーズをリィって…
「ありがとうございます。では失礼します。」
「ええ。また。あ、そういえばミーナちゃんはさっき飛んで高いところの掃除してたわよ。場所は確かね、あの‥図書室よ。」
「ありがとうございます」
私は用事が済んだのですぐにプリンセスルームを出た。ミーナは飛びたいのね。でもまあ飛べるのを仕事に活かそうとするところは素敵だと思うけど。
じゃ、次は今は中庭でマリアベルお嬢様とセレス様、ネールス様が遊んでるらしいから会いに行こう。
「うわっ。暑いなあ。室内が涼しすぎただけだと思うけど。だって今秋だもん。」
つい思ったことが口に出ちゃった。周りに誰もいなくてよかった。
「あーっ。この前の!改めてよろしくね、オレンジ」
ううっ。尊い!こんな可愛いちっちゃい子に名前覚えてもらってたとか嬉しすぎるっ!
「よろしくお願いします、マリアベルお嬢様」
「マリィでいいよ!」
「ではマリィお嬢様」
なんでこの家族はこんなにリィが好きなの?ちょっと、そこは理解できないな。
「うん!ついてきて!こっちにお姉さまとネールがいるから」
マリィお嬢様が走り出すが、子供の言っちゃ悪いかもだけど短い足で走るくらいなら大人ではないがそれよりは全然大人の私が走るくらいで追いつける。私は一応オレンジとして100歳超えてるみたいなんですが…
おっ。あれがセレス様とネールス様のようね。かわいい!ってかなんでこの家美男美女ばっかなの?
「あっ、ねえたま。このおねえしゃんが…、」
「オレンジだよ。ネール。あっ、私はセレス。よろしくね。オレンジ。」
「おれんじ。よろしく」
ネールス様。可愛いいいいいい。セレス様もあの2人の子ではないのにすごい美人だな。
「よろしくお願いします。セレス様、ネールス様。」
そして私は仕える相手となるフロリア様のいる部屋に向かって足を進め始めた。
ハロー!今日の由来のあるキャラは1人だけです!
フロリア フロリナと青い鳥っていう物語がありまして、その主人公…ヒロインがフロリナっていうんだけど、その子は高い塔に幽閉されるの。だから幽閉じゃないけど高いところに籠ってるっていうことでフロリナから一文字変えてフロリアです!
読んでくれてありがとうございました!