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letter 第六話
「レイニーの住んでたところって、どんなところなの?」
応接間で漢字の練習をしていた時、文が質問した。レイニーは躊躇った。なぜあんなところの話をしなければいけないのか。
「…ひどいところだよ」
「それだけ?」
レイニーは戸惑った。遣る瀬無い感情を抱いた。なにせ故郷では血の匂いを嗅ぎ、銃声が聞こえ、目の前で仲間が死んでいくのを見ていた。そんなことはもう葬って、まっさらなまま生きていきたいのだ。
「私は、なんとかできると思う」
「君なんかにわかるわけないよ!」
違うよ、と文は言った。自然と溢れてしまったような声だった。
「レイニーならどうにか変えられると思うよってこと。世界を」