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letter 第十一話
「どうもよくいらしました。近藤です。よろしくお願いします」
市役所の応接間に通されたレイニーたちはなんとも言えぬ厳かな空気に圧倒されていた。
「今回、その子にスピーチをさせて欲しいということでいらしたのですね?」
「はい。間違いありません」
近藤はクマの多い目元を手で覆い、頷きながら答える。
「その件ですが、市で行うイベントのタイムスケジュールは全部決まっているんですよ。来年の5月のイベントまで、ずっと」
レイニーたちはただ、黙って聞いていた。
「なので、その話は…なかったことにしていただけませんか?わざわざお越しいただいたのに、本当に申し訳ないですが」
近藤はできる限り申し訳なさそうに振る舞った。
「…市長さんとは、直接お話しさせていただけませんか」
「生憎ただいま会議に出ておりまして…」
嘘は言っていない。あと5分で終わる。
「そうですか…ではいつかお話しさせていただきたいです。今日はありがとうございました」
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「ダメだったね…校長先生」
「まだ終わったわけじゃない。先生には秘策があるんだよ」
校長はどこかに電話をかける。
「もしもし、橋本先生?ごめんなさい、ちょっと相談があるんです。明日こちらに…えっ?今から来れる?ありがとうございます!今僕らも学校へ戻るので!」
校長先生は電話を切るとレイニーに言った。
「さぁ、戻ろう。今日はついてる」