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第九話
--- 一年後、祭りの日 ---
「オーレーンージー!おっはー!」
「おはよう。まだ早いんだからもっと静かにして。近所迷惑よ。」
「はーい。ごめんなさーい!」
そうやって明るく笑うミーナは愛嬌がある。だからドジっ子なのに愛されるんだろうな、と何度見ていても思う。
「よし、今年こそは運命の人に出会うぞー!」
「もう出会ったでしょう。運命というのは男性のことだけを言うものではないんだよ?」
「知ってるって!でもさー、興味あるじゃない!人間のする、恋愛ってやつ!」
「はあ。興味あるのはいいけど変な人に騙されないようにね。」
「はーい!」
私は親なのか…?ミーナに注意ばっかしてるような。
「じゃ、行こっ!オレンジ!」
ミーナに手を引っ張られて家を出た。
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あ、去年も感じたけれど、飾り付けされた広場はとっても綺麗だ。
「じゃ。ここからは別行動だね!またあとでー!」
「うん、またあとでね。」
さて、私はどこに行こうか。とりあえず…何か食べよう。お腹すいた。
「すいませーん。串焼きひとつお願いします!」
「あいよー!ほい!」
「ありがとうございます!」
私が買ったのは鶏の串焼き。とても熱そうだ。
「あつっ」
私の思わず出てしまった声に隣に座っていた家族の視線がこちらに向く。恥ずかしくて顔を背けてしまった。
しばらくして、私はまた夜の街を歩き始めた。8時を過ぎると、ギャルのような人も増えてくる。そして…、ミーナの狙っているであろうイケメンも増えてくる。ん!?急に肩を叩かれた!危ない人かな?
「あ、あのう…」
「すまない。私は君に一目惚れしてしまったようだ…私と結婚してくれ!」
「は、はああ!?!?」
運命の人と出会うって!こういうことなの!?ヤバっ!?
「私貴方が誰か知らないので無理です。」
そう言って私がフると、彼はガーンという効果音が聞こえそうなほど悲しそうな顔をした。
「そ、そうか…では私を誰か知ってからなら良いのだな?」
そういうわけじゃないんだけど。と、頭の中でツッコミを入れる。
「私はフロルスの友人で隣の領主のフロリムントだ!君はここの領民か?」
「わっ、偉い人だった!?え、えっと、私は、領民であることは間違い無いですけど、そのフロルス様の奥様のクラリス様に仕えてるメイドですわ。」
ヤバい、偉い人を思い切りフってしまった。これは大丈夫だろうか。
「…………あーっ!思い出したぞ!いつものフロルスからの惚気手紙にちょろっと書いてあったメイドか!なるほど!」
私隅っこに書かれてたのか…悲しい。
「では。さようなら」
「あ、あーっっ。待ってくれぇぇー。」
私が早歩きで逃げ切った。いくら偉い人でも変な人はお断りですもの。
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「オレンジ!どうだった!?」
「私は変な人に絡まれただけだよ。そっちは?」
「私はねー、いい人いなかった!残念!」
むしろ安心したよ!ミーナ騙されそうだもん!
「じゃ、帰りましょうか。」
「うん!」
祭りも終わり、静かになった夜道は少し怖かった。
読んでくれてありがとー!
フロリムントくんはね、眠りの王子って、だいたいデジレなんだけど、時々フロリムントなのね?だからフロリムントじゃ!