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第十二話 DIES
わたし達が備品庫に戻ると、西園寺が退屈そうに待っていた。
「まふゆたちは?」
「まだ来てませんよ。にしても亮太、その表情だとかなりのエネルギーを使用したらしいですね」
そう言われて亮太を見てもわたしにはいつもと変わらないように見える。
「えっ。変わって、、、いないよ?」
「わからないでしょうけど、何回も見るとわかるようになって来たんですよ。」
「すげー」
亮太は定位置につき、睡眠を開始。さっきの様子はかけらも残っていない。スキル、そういえば気温操作って言ってたような気がするけど、使うとやっぱり疲れるのかな。
そしてしばらくするとまふゆ達が帰ってきた。けど、なんか様子が変だ。
「おかえり、まふゆ。、、、どうしたの?」
聞くと彼女はイラついたように息を吐く。
「それがさ、凛不幸の手紙について聞いた瞬間バカにした表情になって。『まふゆ、野次馬?』って。」
「そ、そうなんです。しかもその後話を聞かせて下さいっていったら『ごめん。私まふゆみたいな人無理なんだぁ〜』とバカにしてきて、、、。」
なんか、やばいのはすごいひしひしと伝わってきた。
「不幸の手紙の一件があって人が怖いというかなんかピリピリした感じになるのはわかるけどあれはない」
「それは本当にそう!」
うーん、これだけの情報じゃ飯野凛が犯人かわからない、、、。
「あっ。そいういえば水無さんに不幸の手紙のことを聞きましたが犯人ではなさそうです。し、しかも水無さんにもその手紙が送られてきたとか、、、。」
美桜ちゃんの一言にわたしはギョッとする。水無さんにも手紙が!?
「マジで!?でもこれで犯人は飯野凛といっても過言ではない、、、。」
「琴葉がやるとは思えないしね。」
まふゆ本人も言ってるし、犯人は飯野凛なのかな。怜が複雑そうな顔をしてるけど別にいいや。でもどうやって犯人はあなたですって言おう?決定的な証拠みたいなものもないし。ここは本人に問い詰めて聞くしかないのかなぁ、、、。
「確認するのは私が行く。私から始まった事件だし、ここは折をつけなきゃ。」
「た、頼みます。」
ということでまふゆに呼び出して屋上で飯野凛と話してもらうことに。逆上してきても大丈夫なように、瑠衣先輩を呼べるように美桜ちゃんには待機してもらっている。あと、わたしと西園寺、怜と眠そうな亮太も教室の近くにいる。
「じゃぁ、行ってくる。」
飯野凛を事前に呼び出している屋上へまふゆは進んでいく。ちなみに、わたし達もお二方にバレないよう、こっそりついていく。
「ちょっと西園寺もうちょっと右!」
「おい小声にしろよ」
「怜、あなたも左にいってください」
そういえば小学校の頃、怜は勝手によく屋上に侵入していてわたしもついってたな、、、懐かしい。
あっ。話し始めた。
「まふゆ、、、呼び出して何の用?まさか突き落とすんじゃないわよね。まぁ優等生がそんなことをするわけがないんだろうけどぉー。」
話し方がうざい、、、。わたし、この人無理。
「話したいのはそんな無駄なことじゃない。見て、これ。」
そういってまふゆはあの手紙を飯野の目の前に突き出す。迫力あるなぁ。やっぱり美人は怒ったら怖い。
すると意外な反応をする。
「不幸の手紙?まさかあなたが犯人だったの?、、、最低。」
嘘かなぁ。
「そんなわけない。、、、もう一度聞く。これをあなたは私に送った?」
まふゆが気迫った声で聞いても飯野凛はヘラっとした様子で返す。
「送るわけないじゃん。あんたみたいなやつに送るだけ無駄。」
まふゆとこの人、因縁でもあるのかな、、、二人とも怖い。
その瞬間まふゆがグッと手を握ったのがわかった。そして、まふゆの悲しみと怒りが混ざったような声が響きわたす。
** 「嘘つけ、、、。お前は、いつも、いつも!そうやって私を馬鹿にして、全部奪って、壊して、、、。全部、ぜんぶ、、、返して!!!!」**
ま、まふゆ、、、。あの時は、ごめん、、、、。わたしが守ってあげれなくて、ごめんね、、、。
あの時の光景が脳裏に甦り、わたしの手は震える。
修羅場の真っ只中。
ザッ。ザッ。
足音が聞こえた。
「二人とも、、、どうしたの?」
その声と共にやってきたのは九里さんだ。わたしは一旦、あの時の光景を忘れて、隠れていたけれど全力で彼女を止める。
「しっ、、、。今は」
なのに。
「あれ、二人ともおかしくなっちゃったのかな、、、?すごい、不幸の手紙が効いてるのかも。」
彼女がなにを言ってるのか、理解できなかった。その声を聞いて、まふゆ達は振り返る。
「醜いねー。まあ二人とも所詮、馬鹿なんだしね?ははっ。じゃぁね、お二人さん。」
その台詞と共に彼女は手を上げる。まさか、、、スキルでまふゆを?
高笑いしながら片手を上げる彼女は、夕日と吹く風とで、悪魔に見えた。
なんかすごい不穏の絶頂回になりました