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第十話 守りたかった人
ぼんさ〜〜〜〜〜〜〜ん!!!
**第十話 守りたかった人**
魔物の襲撃から二日後。
王都。
🐰「平和だ~」
🍌「そうか?」
🐷「ついこの前死にかけただろ」
🐰「生きてるから平和!」
🐷「雑だな」
いつも通りだった。
だが。
一人だけ様子がおかしかった。
🍆ぼんさん。
🍆「……」
🐰「ぼんさん?」
🍆「ん?」
🐰「どうしたの?」
🍆「いや」
少しだけ笑う。
🍆「なんでもないよ!」
そう言った。
だが違った。
"なんでもない"わけじゃない。
最近ずっとだった。
🐰を見るたびに。
胸の奥が苦しくなる。
守らなきゃ。
そんな気持ちになる。
理由は分からない。
**その日の夜**
🍆「……」
眠れなかった。
何度も同じ夢を見る。
知らない草原。
知らない仲間。
知らない旅。
そして。
笑っている誰か。
顔は見えない。
でも。
大切だった気がする。
🍆「誰なんだろう……」
その瞬間。
『ぼんさん!』
声が聞こえた。
🍆「!?」
目を開く。
誰もいない。
夢だ。
でも。
胸が痛い。
ひどく苦しかった。
**翌日**
新しい依頼を受けることになった。
最近。
森の魔力が不安定になっているらしい。
🦍「行くぞ!」
⛄️「おー!」
🐰「おー!」
🐷「元気だな」
🍌「朝だからな」
🍆「ふふっ」
六人は森へ向かった。
**聖樹の森**
神聖な魔力に満ちた場所。
🍆「すごい……」
森へ入った瞬間。
ぼんさんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
🍆「なんか……」
懐かしい。
そんな感覚。
その時。
森の奥から悲鳴が聞こえた。
「助けてくれー!」
🐰「!」
🦍「行くぞ!」
全員が駆け出す。
その先にいたのは商人たちだった。
魔物に囲まれている。
しかも。
かなり強い。
🍌「Aランク級か」
🐷「数も多い」
🦍「やるぞ!!」
戦闘開始。
⛄️「えいっ!」
氷の矢。
🐰「雷撃魔法!」
🍌「右だ」
次々と魔物を倒していく。
だが。
その時だった。
巨大な魔物が現れる。
森の主。
古代樹の魔物。
🍆「まずい!」
魔力の圧力が違う。
Sランク級。
🐰「ぼくやる!」
前へ出ようとする。
だが。
🍆「待って!」
思わず叫んでいた。
全員が振り返る。
🍆「待って……」
頭が痛い。
苦しい。
何かを思い出しそうだった。
🐰「ぼんさん?」
その顔を見た瞬間。
記憶が溢れた。
**前世**
焚き火。
🐰『ぼんさん!』
笑う勇者。
🍆『ん?』
🐰『今日のご飯おいしい!』
🍆『ありがと!』
笑い声。
旅。
仲間。
全部思い出す。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
🍆『待って』
回復魔法を使う。
使う。
使う。
何度も。
何度も。
何度も。
でも。
届かない。
🍆『お願いだから』
消えないで。
🍆『助かってよ』
勇者は笑う。
🐰『ありがとう』
そして。
消えた。
🍆『いやだ……』
守れなかった。
守りたかったのに。
誰よりも。
守りたかったのに。
**現在**
🍆「あ……」
涙が落ちる。
🦍「ぼんさん?」
🍌「来たか」
🐷「遅かったな」
🐰「……ぼんさん」
🍆は震えながら顔を上げた。
🍆「きなこ」
🐰「!」
🍆「きなこ……」
思い出した。
全部。
全部。
全部。
🍆「ごめん」
最初の言葉だった。
🐰「え?」
🍆「守れなかった」
涙が止まらない。
🍆「あの時」
🍆「守れなかった」
🐰「違うよ」
🍆「違わない」
🍆「ずっと後悔してた」
震える声。
🍆「もっと強ければ」
🍆「もっと早ければ」
🍆「助けられたかもしれないって」
🐰は首を振った。
🐰「違う」
🍆「きなこ……」
🐰「ぼんさんは悪くない」
🍆「でも……」
🐰「悪くない」
しばらく沈黙。
そして。
🍆「寂しかったでしょ?」
🐰「!」
優しい声だった。
🍆「ずっと一人だったんでしょ?」
🐰「……」
🍆「よく頑張ったね」
その瞬間。
🐰の目から涙が溢れた。
止まらなかった。
🐰「……っ」
🍆「うん」
🐰「っ……」
🍆「大丈夫」
前世と同じ。
変わらない。
保護者みたいな人。
🍆「もう大丈夫だから」
🐰「……うん」
四人目。
約束の続きを知る仲間が、
また一人戻ってきた。
少し離れた場所。
⛄️「よかったぁ……」
🍌「よかったな」
🐷「あと一人だ」
そして。
🦍「???」
ただ一人。
🦍「なんでみんな泣いてるんだ?」
取り残されていた。
🐷「お前だから最後なんだよ」
🦍「は?」
誰にも説明されなかった。
そして闇の奥。
「神宮も目覚めたか」
赤い瞳が笑う。
「ならば勇者」
「次は貴様だ」
禍々しい魔力が広がる。
決戦の時が。
少しずつ近づいていた。
ぼんさんの途中の回復魔法のシーンの説明:ぼんさんは前世剣士でしたが、きなこに帰ってきて欲しいが故に得意ではない回復魔法を一生懸命かけ続けていたということです。