ドズル社のみんなと私のオリキャラを1人混ぜたストーリーです。
オリキャラは使い回ししてます。ファンタジー、転生者になっています。
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目次
キャラ説明
ドズル社の皆さんとオリキャラの二次創作になっています。ドズル社さんの口調が色々変わっているかもしれません。(おらふくんの関西弁がなかったり)
**六人の設定**
**主人公**
きなこ
年齢:20歳
前世:勇者
今世:魔法使い
前世の記憶:あり(唯一覚えている)
種族:人間
性格
優しい
仲間想い
寂しがり屋
無茶をする癖がある
仲間を守るためなら自分を犠牲にしてしまう
前世
勇者パーティーのリーダーとして魔王討伐へ向かう。
最終決戦で仲間を守るために自ら盾となり死亡。
天界
死亡後は天界へ。
仲間たちが寿命を迎えて転生するまでずっと待っていた。
今世
転生時に神様から願いを聞かれ、
「もう一度みんなと冒険したい」
と願う。
家族から過剰な期待をかけられたため家出。
冒険者となり仲間を探し始める。
能力
全属性魔法
転移魔法
結界魔法
召喚魔法
圧倒的な魔力量
スキル
魔力量の上限が存在しない
消費した魔力が超高速で回復する
弱点
ホラー
幽霊
アンデッド系
**勇者**
ドズル
年齢:25歳
前世:格闘家
今世:勇者
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
リーダー気質
面倒見が良い
仲間想い
前世
きなこの相棒。
きなこの死を誰よりも後悔している。
老人になっても忘れられなかった。
能力
勇者スキルを所持。
典型的な勇者タイプ。
今世
ぼんさんとパーティーを組んでいる。
**神宮**
ぼんさん
年齢:23歳
前世:剣士
今世:神宮
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
優しい
保護者ポジション
落ち着いている
前世
実質パーティーのお兄さん役。
きなこの死後、
「守れなかった」
と自分を責め続けた。
能力
最上級回復魔法
支援魔法
状態異常解除
他の神宮とは比べものにならない回復能力を持つ。
今世
ドズルとパーティーを組んでいる。
**盗賊**
おんりー
年齢:20歳
前世:弓使い
今世:盗賊
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
冷静
戦闘狂ではない
前世
きなこの戦友。
きなこの死を目の前で見た時は、
「え?」
状態になり、頭が追いつかなかった。
能力
瞬間移動
危機察知
俊敏
盗賊だが盗みのスキルは覚えていない。
戦闘特化型。
**弓使い**
おらふくん
年齢:19歳
前世:神宮
今世:弓使い
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
ふわふわしている
優しい
明るい
仲間想い
前世
きなこと特に仲が良かった。
きなこの死の時は人目もはばからず大泣きした。
能力
弓術
雪魔法
氷魔法
氷や雪を矢にまとわせて戦う。
**召喚獣**
MEN
年齢:不明
前世:シーフ
今世:きなこの召喚獣
前世の記憶:最初に思い出す
性格
少し口が悪い
面倒見が良い
仲間想い
前世
きなこの悪友ポジション。
きなこの死を受け入れられず、
「嘘だって言えよ」
としか言えなかった。
今世
元Sランク級魔物。
きなこと戦った結果敗北。
その瞬間、
ステータスに
「きなこの召喚獣」
と表示される。
能力
魔物形態(巨大)
小型形態
人型形態
高位魔法
普段は小型化してきなこのフードの中に入っている。
必要時のみ人型や巨大化を行う。
**六人の関係性**
前世
勇者パーティー
勇者:きなこ
格闘家:ドズル
剣士:ぼんさん
弓使い:おんりー
神宮:おらふくん
シーフ:MEN
魔王討伐へ向かう途中、最終決戦で勇者きなこ死亡。
残された五人は魔王を討伐し、その後も老人になるまで仲間として生き続けた。
今世
魔法使い:きなこ
勇者:ドズル
神宮:ぼんさん
盗賊:おんりー
弓使い:おらふくん
召喚獣:MEN
全員転生している。
しかし前世の記憶があるのはきなこだけ。
きなこは誰にも前世のことを話さず、
「みんなが自然に思い出してくれる日」
を待っている。
きなこ、大好きです。
次も読んでくれたら嬉しいです・・・!!!!
第一話 もう一度みんなと
まずはMEN(召喚獣)との出会いからどうぞ!
ドズル:🦍 ぼんさん:🍆 おんりー:🍌 おらふくん:⛄️ MEN:🐷 きなこ:🐰
**第一話 もう一度みんなと**
🐰「みんなを守って。」
それが最後の言葉だった。
黒い魔力が世界を覆う。
魔王の最後の一撃。
仲間たちへ向かう絶望。
きなこは迷わなかった。
全属性防御魔法。
結界魔法。
魔力障壁。
使えるもの全部を使った。
仲間は守れた。
その代わり。
自分の身体が光になって崩れていく。
🦍「きなこ!!」
ドズルの叫び。
🐷「嘘だろ……!」
MENの震える声。
おらふくんの泣き声。
ぼんさんの必死な呼びかけ。
おんりーの呆然とした顔。
全部見えた。
全部聞こえた。
きなこは笑う。
🐰「みんななら大丈夫」
そして。
世界から消えた。
**気が付くと真っ白な空間にいた**
🐰「死んだかぁ」
きなこは寝転がった。
不思議と怖くなかった。
むしろ、
🐰「みんな生きてたかなぁ」
それだけが気になった。
すると目の前に老人が現れる。
白い髭を撫でながら笑った。
「随分落ち着いておるの」
🐰「神様?」
「そうじゃ」
神様だった。
きなこは少し考える。
そして聞いた。
🐰「みんなは助かった?」
神様は頷く。
「助かったぞ」
🐰「そっか」
心の底から安心した。
神様は笑う。
「普通は自分の心配をするものじゃがなぁ」
🐰「そう?」
「そうじゃ」
神様は楽しそうだった。
それから長い時間が過ぎた。
十年。
二十年。
三十年。
きなこは天界で待ち続ける。
神様が時々、
地上の様子を見せてくれた。
老人になったドズル。
白髪のぼんさん。
相変わらずなMEN。
おらふくん。
おんりー。
みんな生きていた。
みんな笑っていた。
時々。
きなこの話をしていた。
それが少し嬉しかった。
少し寂しかった。
**そしてある日**
神様が言った。
「全員転生したぞ」
きなこは飛び上がった。
🐰「ほんと!?」
「ほんとじゃ」
🐰「今会える!?」
「まだ無理じゃ」
🐰「えぇー!?」
神様は苦笑する。
「まずお前も転生せい」
🐰「そうだった」
神様は座り直した。
「褒美をやろう」
🐰「褒美?」
「願いを一つ叶える」
きなこは即答した。
🐰「もう一度みんなと冒険したい」
神様は固まった。
「他には?」
🐰「ない」
「最強の剣とか」
🐰「いらない」
「王族とか」
🐰「やだ」
「無限の財産とか」
🐰「興味ない」
神様は大きくため息を吐いた。
そして笑った。
「変わった子じゃのう」
🐰「そう?」
「そうじゃ」
神様は立ち上がる。
「では願いを叶えよう」
光が溢れた。
そして。
**二十年後**
王都の外れ。
一人の青年が森を歩いていた。
きなこ。
二度目の人生を生きる元勇者。
現在は家出中。
理由は単純。
期待が重すぎた。
「天才魔導師!」
「神童!」
「期待の星!」
「次代の英雄!」
「国の宝!」
「もうやだ!!」
逃げた。
全力で逃げた。
結果。
現在冒険者。
ランクはF。
最低ランク。
🐰「これで平和に暮らせる」
そう思っていた。
受付嬢が依頼書を渡す。
「スライム討伐です!」
🐰「了解〜」
簡単な依頼。
簡単な仕事。
そのはずだった。
数時間後。
森の奥。
木々が揺れる。
地面が震える。
巨大な影が現れた。
🐰「……スライム?」
どう見ても違う。
山みたいな黒い魔物だった。
魔力も異常。
本能が警告している。
普通なら逃げる。
**Sランク魔物**
災害級。
だが。
きなこは首を傾げた。
🐰「なんでこんなのいるんだろ」
危機感ゼロだった。
魔物が咆哮する。
森全体が震えた。
次の瞬間。
突撃。
🐰「うおっ!?」
きなこも慌てて魔法を放つ。
爆発。
衝撃。
轟音。
森の景色が吹き飛んだ。
数十分後。
Sランク魔物は地面に倒れていた。
🐰「勝ったー!」
きなこが手を振る。
魔物は呆然としていた。
負けた。
ありえない。
そして何気なくステータスを見る。
そこに表示された文字。
🐷「は?」
魔物が固まる。
同時に。
きなこの前にも表示が現れる。
🐰「は?」
きなこも固まった。
森に沈黙が流れる。
数秒後。
二人同時に叫んだ。
🐷🐰「なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
こうして。
前世で共に旅をしたシーフと勇者は。
お互い気付かないまま。
二度目の冒険を始めるのだった。
良き!!
第二話もみてくださいね〜
第二話 召喚獣になった悪友
ちょっと面白要素の入った回になってます
**第二話 召喚獣になった悪友**
森の中に沈黙が流れていた。
巨大なクレーターの中心。
立っているのはきなこ。
倒れているのは災害級の魔物。
そして二人の前には同じ文字が浮かんでいた。
🐰「は?」
きなこが言う。
🐷「は?」
魔物が言う。
数秒後。
二人は同時に叫んだ。
🐰🐷「なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
🐷「俺はSランク魔物だぞ!?」
🐰「ぼくだって知らないよ!?」
🐷「なんで召喚獣なんだよ!」
🐰「なんで契約したんだよ!」
🐷「聞いてねぇ!」
🐰「ぼくも!」
しばらく文句を言い合ったあと。
二人とも疲れて座り込んだ。
🐰「で、お前名前は?」
魔物は少しだけ考えた。
🐷「MEN」
🐰「MEN?」
🐷「あぁ」
🐰「変わった名前だね」
🐷「うるせぇ」
MENはじっときなこを見る。
変なやつだった。
自分に勝ったのに偉そうでもない。
むしろ呑気だ。
普通の人間なら逃げ出している。
だが目の前の青年は、
「わぁ、でっかいなぁ」
と言いながら近づいてきた。
そして勝った。
意味が分からない。
🐷「で、お前は?」
🐰「きなこ!」
🐷「軽いな」
🐰「よく言われる」
その時。
きなこの前にまた文字が浮かんだ。
🐰「ん?」
🐷「どうした」
🐰「小型化ってある」
押してみた。
**次の瞬間**
眩しい光がMENを包む。
🐷「うおっ!?」
光が消える。
そこにいたのは。
手のひらサイズになったMENだった。
🐰「......」
🐷「......」
🐰「ちっちゃ」
🐷「誰のせいだ」
🐰「かわいい」
🐷「燃やすぞ」
かわいかった。
めちゃくちゃ。
🐰「ばか笑うな」
🐷「それ俺のセリフだ」
🐰「ごめんごめん」
MENはそう言いながら、
ぴょんっときなこの肩へ飛び乗った。
そのままフードの中へ入る。
意外と居心地が良い。
🐷「......悪くないな」
🐰「何か言った?」
🐷「言ってねぇ」
**数時間後 ギルド**
受付嬢が笑顔を向ける。
「スライム討伐、お疲れ様でした!」
🐰「報告に来ました!」
受付嬢が頷く。
「討伐数は?」
🐰「ゼロです」
「え?」
🐰「スライムはいませんでした」
「失敗ですか?」
🐰「代わりにSランク魔物倒しました」
受付嬢は固まった。
「え?」
🐷「俺だ」
「え?」
さらに固まる。
🐰「森も半分くらい吹き飛びました」
「え?」
周囲の冒険者も聞いていた。
「え?」
「今なんて?」
「Sランク?」
「Fランクだよなあいつ?」
ギルド内がざわつく。
受付嬢
「しょ、証拠は...」
🐰「これです!」
差し出されたのは巨大な魔石。
テーブルに乗せた瞬間。
受付嬢の顔色が変わった。
「ギ、ギルド長ぉぉぉ!!」
奥から慌てて飛び出してくるギルド長。
魔石を見る。
固まる。
「え?」
その日、
ギルド長は人生で五回目の「え?」を経験した。
**その頃**
王都の別の場所。
一人の若者が依頼を受けていた。
🐰たちとはまだ出会っていない。
未来の仲間。
おんりー。
🍌「荷物運搬依頼か」
盗賊。
だが盗みはしない。
どちらかと言うと戦闘職だった。
🍌「じゃあ行くか」
荷物を背負おうとした瞬間。
ピクリ。
身体が反応した。
🍌「?」
危機察知。
何年も鍛えたスキル。
だが。
危険はどこにもない。
🍌「なんだ?」
妙だった。
危険じゃない。
なのに。
誰かを感じる。
知らない誰か。
会ったこともない誰か。
🍌「......変な感じだな」
なぜだろう。
その誰かが。
とても大切な存在だった気がした。
**その頃のギルド**
🐰「FランクからSランクに上がるかもしれないって!」
🐷「は?」
🐰「すごくない!?」
🐷「初日だぞお前」
🐰「冒険者初日でSランク候補!」
🐷「意味分かんねぇよ」
🐰「やったぁ!」
🐷(絶対めんどくさいやつに捕まった)
しかし。
フードの中でそう思いながらも。
なぜか嫌な気はしなかった。
まだ二人とも知らない。
これは偶然の出会いではない。
遠い昔。
共に旅をした仲間たちが。
少しずつ。
再び集まり始めていることを。
次回おんりーチャンです!
第三話 危機察知が示す先
おんりーチャン回きました!
**第三話 危機察知が示す先**
王都近郊。
森へ続く街道を、一人の青年が歩いていた。
背中には大きな荷物。
腰には短剣。
盗賊のおんりーだった。
🍌「別に急ぐ依頼じゃないしな」
のんびり歩く。
しかし。
数時間前から妙な感覚が消えない。
🍌「……」
危機察知。
生まれつき異常に鋭い感覚。
危険が近づけば必ず分かる。
だが。
今回は違う。
危険じゃない。
何かが近くにいる。
そんな感じだった。
🍌「変なスキルだな」
本人も首を傾げる。
すると突然。
森の方から爆音が響いた。
ドォォォォン!!
🍌「?」
さらに。
ズドォォォン!!
🍌「何やってるんだ?」
鳥たちが一斉に飛び立つ。
木々が揺れる。
明らかに普通じゃない。
🍌「……行くか」
おんりーは地面を蹴った。
次の瞬間。
姿が消える。
瞬間移動。
そして再び姿を現した時には、森の奥まで移動していた。
**その頃 ギルド**
🐰「冒険者ランク上がった!!」
🐷「Fから?」
🐰「A!!」
🐷「意味分かんねぇ」
🐰「やったぁぁぁ!!」
🐷「初日だぞ」
ギルド長は頭を抱えていた。
「前代未聞だ……」
受付嬢も頭を抱えていた。
「前代未聞ですね……」
周囲の冒険者たちも頭を抱えていた。
「前代未聞だな……」
🐰「?」
きなこだけ首を傾げていた。
🐷(こいつだけ世界が違う)
するとギルドの扉が開いた。
バァン!!
入ってきたのは一人の青年。
🍌「ここか」
静かな声だった。
しかし。
ギルド内の空気が少し変わる。
強い。
誰もがそう感じた。
🍌「Sランク魔物を倒したやつがいるって聞いた」
全員の視線がきなこへ向く。
🐰「ぼく?」
🍌「お前か」
🐰「たぶん?」
🐷「たぶんじゃねぇ」
おんりーはきなこを見る。
不思議だった。
初めて会う。
初めてのはず。
なのに。
懐かしい。
🍌「……」
どこで会った?
思い出せない。
🐰「どうしたの?」
🍌「いや」
おんりーは目を細める。
分からない。
でも。
🍌「お前、強い?」
🐰「強いよ?」
🐷「自覚はあるんだな」
🐰「そんなに?」
🐷「そんなにだ」
おんりーは少し考えた。
そして。
🍌「勝負しないか」
ギルドが静まり返る。
🐰「勝負?」
🍌「あぁ」
🐷(面倒になった)
🍌「本当に強いのか見たい」
きなこは少し考えた。
そして。
🐰「いいよ!」
🐷「軽いな」
**ギルド裏の訓練場**
観客が集まっていた。
「始まるぞ!」
「盗賊のおんりーだ!」
「Aランク冒険者!」
一方。
きなこ。
🐰「何すればいいの?」
🐷「戦うんだよ」
🐰「あぁ」
理解した。
対面にはおんりー。
🍌「本気でいいか?」
🐰「うん!」
🍌「そうか」
その瞬間。
おんりーが消えた。
🐰「おっ」
速い。
普通なら見えない。
しかし。
🐰「そこ」
転移魔法。
きなこの姿が消える。
おんりーの背後へ。
🍌「!?」
観客。
「は?」
「今何が起きた?」
「消えた?」
🐷「だから言ったろ」
続いておんりーが再び瞬間移動。
きなこも転移。
シュン!!
シュン!!
シュン!!
シュン!!
周りには残像しか見えない。
観客A
「何やってるか見えねぇ」
観客B
「俺も」
観客C
「俺も」
🐷「俺も」
みんな見えなかった。
数秒後。
二人が止まる。
🍌「……」
🐰「強いね」
🍌「お前もな」
そして。
おんりーは少しだけ笑った。
🍌「楽しいな」
その言葉を聞いた瞬間。
なぜか胸がざわつく。
昔。
同じ言葉を聞いた気がした。
『おんりー!』
誰かの声。
『次も一緒に冒険しよう!』
一瞬だけだった。
本当に一瞬。
🍌「……なんだ今の」
その記憶はすぐ消えた。
しかし。
確かに何かが残った。
目の前の青年を見つめる。
🍌「きなこ」
🐰「ん?」
🍌「しばらく一緒にいてもいいか」
🐰「いいよ!」
即答だった。
🐷「即決かよ」
🐰「仲間が増えた!」
🍌「仲間……か」
なぜだろう。
その言葉が妙に心地よかった。
こうして。
未来の仲間。
おんりーが旅へ加わった。
**そしてその夜**
誰もいない宿の屋根の上で。
神様が下界を眺めていた。
「ほっほっほ」
仲間が二人揃った。
「楽しそうじゃのぉ」
まだ誰も知らない。
これは偶然ではなく。
遥か昔に交わした約束の続きを辿る旅だということを。
次回おらふくん回です!
第四話 雪の弓使い
推しのおらふくん回です・・・・!!
**第四話 雪の弓使い**
雪が降っていた。
王都から数日離れた山岳地帯。
その名も、
白銀山。
🐰「寒い」
🐷「当たり前だ」
🐰「寒いぃぃぃ」
🐷「うるせぇ」
フードの中の🐷MENは呆れていた。
全属性魔法を使えるくせに、
なぜか寒さに負けている。
🐰「だって冷たいもん」
🐷「火魔法使え」
🐰「あっ」
🐷「お前ほんとに最強か?」
その後ろを歩く🍌おんりー。
🍌「俺も同じこと思った」
🐰「ひどくない!?」
三人は依頼を受けていた。
内容は単純。
Aランク依頼。
本来なら新人が受ける依頼ではない。
しかし。
🐷「お前の場合基準にならねぇからな」
🐰「えへへ」
🐷「褒めてねぇ」
**さらに山を登る**
すると。
遠くから音が聞こえた。
バシュッ!!
何かが飛んでいく音。
ドォォン!!
氷狼が吹き飛んだ。
🐰「おぉ」
🍌「誰かいるな」
岩陰から覗く。
そこには一人の冒険者がいた。
白い髪。
青いマント。
大きな弓。
そして。
次々と放たれる氷の矢。
バシュッ!!
二匹目。
バシュッ!!
三匹目。
氷狼が倒れていく。
🐰「すごい」
🍌「強いな」
🐷「Aランク以上だな」
その時。
最後の氷狼が飛び出した。
グルルルル!!
冒険者へ一直線。
🐰「危ない!」
しかし。
その冒険者は慌てなかった。
⛄️「んー?」
ゆるい声。
次の瞬間。
⛄️「えいっ」
放たれた矢。
バキィィィン!!
巨大な氷柱が出現。
氷狼をそのまま閉じ込めた。
🍌「......」
🐷「......」
🐰「かっこいい」
二人と一匹が頷いた。
**依頼達成後**
冒険者はようやくこちらに気付く。
⛄️「あれ?」
近付いてくる。
⛄️「誰ー?」
🐰「冒険者!」
⛄️「ぼくも!」
🐷「見りゃ分かる」
⛄️「だよね!」
妙に話しやすい人だった。
🐰「ぼくきなこ!」
⛄️「ぼくおらふ!」
🐰「おらふくん?」
⛄️「そうそう!」
その瞬間だった。
ドクン。
きなこの心臓が大きく鳴った。
**おらふくん**
聞き慣れた名前。
忘れるわけがない名前。
前世で何度も呼んだ名前。
だが。
記憶は戻っていない。
目の前のおらふくんは、
初対面のように笑っている。
⛄️「どうしたの?」
🐰「......なんでもない!」
🐷「嘘が下手」
🍌「下手だな」
🐰「二人ともひどい!」
**その日の夜**
三人と一匹は山小屋に泊まることになった。
暖炉の火が揺れる。
⛄️「そういえば!」
🐰「ん?」
⛄️「その子かわいいね!」
おらふくんが指差した先。
もちろん。
🐷MEN。
🐷「誰がかわいいだ」
⛄️「かわいいよ?」
🐷「......」
⛄️「ふわふわだし!」
🐷「......」
⛄️「触っていい?」
🐷「断る」
しかし。
次の瞬間。
もふっ
⛄️「やったー!」
🐷「聞けよ!!」
🐰「あはははは!」
🍌「気に入られてるな」
🐷「最悪だ」
だが。
不思議だった。
おらふくんを見ていると、
懐かしい気持ちになる。
それはおらふくんも同じだった。
暖炉の向こう。
笑うきなこを見る。
⛄️「......?」
なぜだろう。
胸が暖かい。
昔から知っているような。
そんな感覚。
⛄️「会ったことあったっけ?」
🐰「え?」
⛄️「いやー、なんか初めてな気がしなくて」
🐰「!!」
一瞬だけ。
きなこの表情が揺れた。
だが。
すぐに笑う。
🐰「気のせいじゃない?」
⛄️「そうかなー?」
🐷(気付き始めてるな)
MENだけは分かった。
記憶はまだ戻っていない。
だけど。
魂は覚えている。
目の前にいるのは、
かつて大切だった仲間だと。
**深夜**
みんなが眠った後。
一人だけ起きている影があった。
🐷MEN。
静かにきなこを見る。
きなこは寝ていた。
無防備に。
安心したように。
そして。
寝言を呟く。
🐰「おらふくん......」
🐷「......」
🐰「会えた......」
小さな声だった。
🐷「バカが」
MENは小さく笑う。
まだ一人。
あと四人。
きっと。
全部集まる。
あの日果たせなかった約束の続きを、
もう一度始めるために。
ふぅ。前世重いですね〜。
次はドズぼん回になります!
第五話 勇者と神宮
**第五話 勇者と神宮**
翌朝。
白銀山の山小屋。
🐰「おはよー」
⛄️「おはよー!」
🍌「おはよう」
🐷「全然良くねぇ朝だ」
いつも通りの朝だった。
暖炉の火は消えかけている。
外では雪が降っていた。
🐰「今日は何しようか!」
🍌「依頼だろ」
🐰「そうだった」
🐷「忘れるな」
すると小屋の扉が勢いよく開いた。
バンッ!!
「大変だーーー!!」
ギルド職員だった。
息を切らしている。
🐰「どうしたんですか?」
「白銀山の北側でスタンピードが発生したんだ!」
⛄️「スタンピード?」
🍌「魔物の大量発生か」
職員は頷く。
「近くにいた冒険者たちも向かってる!」
「君たちも手伝ってくれ!」
🐰「もちろん!」
🐷(嫌な予感しかしねぇ)
**白銀山北部**
大量の魔物が山を埋め尽くしていた。
狼。
ゴーレム。
雪熊。
氷鳥。
数百体以上。
⛄️「うわぁ」
🍌「多いな」
🐰「多いねぇ」
🐷「感想かよ」
その時だった。
前方から巨大な光が放たれる。
ズドォォォォォン!!
魔物の群れが吹き飛ぶ。
🐰「!?」
🍌「誰だ」
雪煙の向こう。
二人の冒険者が立っていた。
一人は大きな剣を背負った青年。
もう一人は紫色のローブを纏った青年。
その姿を見た瞬間。
きなこの呼吸が止まる。
🐰「……」
見間違えるはずがない。
🦍ドズル。
🍆ぼんさん。
会いたかった。
ずっと。
ずっと。
天界で何十年も。
会いたかった。
🦍「まだ残ってるぞ!」
🍆「回復は任せて!」
二人は前世の記憶を持っていない。
当たり前のように戦っている。
それでも。
きなこの目には少しだけ涙が浮かんだ。
🐷(会えたか)
フードの中でMENがそっと目を閉じる。
**魔物の群れへ突撃する一同**
🦍「行くぞ!!」
地面を蹴る。
勇者の身体能力。
圧倒的な突破力。
ズガァァァン!!
🐰(やっぱりドズルだ)
役職は違う。
戦い方も違う。
それでも。
誰よりも前に出る。
その姿は何も変わっていなかった。
🍆「無茶しすぎだよ!」
ぼんさんの光が包む。
ドズルの傷が消える。
魔力も回復する。
🐰(ぼんさんも変わらない)
優しい。
誰よりも。
その時。
魔物の大群の奥から巨大な咆哮。
グオォォォォォン!!
全員が振り返る。
体長二十メートル。
巨大な氷竜。
🍌「これが原因か」
⛄️「でっかいね!」
🐷「Sランクだ」
🦍「面白い!」
🍆「面白くないよ!」
**氷竜との戦闘が始まる**
⛄️「えいっ!」
氷の矢。
🍌「そこだ」
瞬間移動からの一撃。
🦍「おおおお!!」
勇者の剣が唸る。
しかし。
氷竜は強かった。
グオォォォォォン!!
巨大なブレス。
🍆「まずい!」
全員を飲み込む軌道。
その瞬間。
🐰「っ!!」
考えるより先に身体が動いた。
転移。
結界。
防御魔法。
属性障壁。
同時発動。
ドォォォォォン!!
ブレスを防ぎ切る。
静寂。
⛄️「助かったぁ」
🍌「今のは危なかったな」
🦍「お前すごいな!」
🍆「ありがとう!」
当たり前の感謝。
でも。
きなこの顔は少し青かった。
まただ。
前世の最後と同じ。
仲間が危険になると、
身体が勝手に動く。
🐷「おい」
小さな声。
🐷「無茶するな」
🐰「……してないよ」
🐷「してる」
きなこは笑って誤魔化した。
**戦闘終了**
氷竜は討伐された。
夕方。
みんなで焚き火を囲む。
🦍「今日は助かったな!」
🐰「こちらこそ!」
🍆「君、名前は?」
🐰「きなこ!」
🍆「きなこくんか!」
その名前を聞いた瞬間。
ドクン。
なぜか。
ぼんさんの胸が少し痛んだ。
🍆「……?」
何か引っかかった。
でも分からない。
🦍「俺はドズル!」
🍆「ぼんじゅうるだよ、ぼんさんって呼んで!」
🐰「よろしく!」
笑顔で手を差し出す。
会いたかった二人。
でも。
今はまだ言わない。
前世のことは。
🐰(また一緒に冒険できるなら)
🐰(それだけで十分だから)
焚き火の向こう。
🍆はなぜかきなこを見ていた。
🍆(どこかで会ったことあったかな……?)
その小さな違和感が。
やがて記憶へ繋がることを、
まだ誰も知らなかった。
その夜。
みんなが眠った後。
🐷「なぁ」
🐰「ん?」
🐷「嬉しかったか」
🐰「……うん」
少しだけ。
本当に少しだけ。
🐰「嬉しかった」
🐷「そうか」
きなこは気付いていない。
目の前の召喚獣が、
すでに全部思い出していることを。
🐷(あと少しだ)
🐷(ちゃんと会える)
焚き火の火が静かに揺れる。
六人の約束は。
少しずつ。
確実に。
続きを描き始めていた。
いやぁ〜、ぼんさんも良い・・・!!
回復役っていうのもまた良き。
次回はどうしようか検討中でーす
第六話 思い出せない記憶
おんりーチャンが思い出す・・・かも?の回です
**第六話 思い出せない記憶**
スタンピードから三日後。
一行は王都へ戻っていた。
🐰「王都ひさしぶり!」
🐷「三日だろ」
🐰「長かったよ!」
🍌「そうか?」
⛄️「ぼくもちょっと長く感じた!」
🐷「お前ら似てるな」
現在のパーティーは、
🐰きなこ
🐷MEN
🍌おんりー
⛄️おらふくん
そして最近よく一緒に行動するようになった、
🦍ドズル
🍆ぼんさん
六人。
ついに全員が揃った。
ただし。
まだ誰も気付いていない。
本当の意味では。
**冒険者ギルド**
いつものように依頼を探していると、
受付嬢が慌てて駆け込んできた。
「大変です!!」
🐰「また?」
🐷「まただな」
「王都近くの古代遺跡で異変が発生しました!」
🐰「遺跡!?」
🍌「目が輝いたな」
🐰「遺跡ってロマンあるじゃん!」
🐷「面倒事の間違いだろ」
依頼内容は遺跡調査。
最近になって魔物が現れ始めたらしい。
🦍「面白そうだな!」
🍆「普通に危ないと思うけど?」
⛄️「でも気になる!」
🍌「行くか」
こうして六人は古代遺跡へ向かった。
**古代遺跡**
巨大な石造りの建物。
長い年月によって崩れかけている。
🐰「すごーい!」
⛄️「広いね!」
🍆「迷いそうだね」
🦍「迷ったら壁壊せばいい!」
🍌「却下」
🐷「却下だ」
全員一致だった。
奥へ進む。
すると突然。
壁が青白く光り始めた。
🐰「ん?」
🍌「魔法か?」
🍆「古代魔法かな?」
光が揺らめく。
そして映像を作り出した。
そこには。
六人の冒険者が映っていた。
🐰「!」
息が止まる。
勇者。
格闘家。
剣士。
弓使い。
神宮。
シーフ。
顔までは分からない。
ぼやけている。
けれど。
きなこには分かった。
前世の自分たちだ。
🍌「なんだこれ」
⛄️「昔の冒険者かな?」
🍆「仲良さそうだね」
🦍「強そうだな!」
きなこだけ何も言えない。
映像は変わる。
焚き火。
食事。
訓練。
喧嘩。
笑顔。
前世の旅。
そのものだった。
🐰「……」
懐かしい。
嬉しい。
だけど少し苦しい。
その時。
🍌「っ!?」
おんりーが頭を押さえた。
⛄️「おんりー!?」
🍆「大丈夫?」
🍌「なんだ……」
頭の中に映像が流れ込む。
高い岩の上。
弓を構えている自分。
『🍌!』
誰かの声。
懐かしい声。
『援護お願い!』
気付けば答えていた。
『任せろ!』
そこで記憶は途切れる。
🍌「……今のなんだ」
🐰「!」
心臓が大きく鳴る。
🍌「変な記憶が見えた」
🐷(始まったか)
MENだけが静かに目を閉じた。
**さらに奥へ進む**
やがて巨大な石碑に辿り着いた。
⛄️「大きいね!」
🍆「何が書いてある?」
🦍「読めるか?」
🐰「たぶん」
きなこが文字を読む。
『仲間を信じよ』
『約束を忘れるな』
『たとえ生まれ変わろうとも』
『魂は再び巡り会う』
沈黙。
🦍「かっこいいな!」
🍆「不思議な言葉だね」
⛄️「なんか素敵!」
🍌「……」
おんりーだけが石碑を見つめていた。
何かが引っかかる。
だけど思い出せない。
**その夜 宿屋**
みんなが眠ったあと。
一人だけ起きていた。
🍌おんりーだった。
窓の外を眺める。
🍌「……」
昼間の映像。
謎の記憶。
石碑の言葉。
全部が頭から離れない。
その時。
扉が開いた。
🐰「起きてたの?」
🍌「ああ」
🐰「眠れない?」
🍌「少しな」
きなこが隣へ座る。
しばらく静かな時間が流れる。
🍌「なあ」
🐰「ん?」
🍌「俺たちどこかで会ったか?」
🐰「!」
一瞬だけ表情が固まる。
だけど。
すぐに笑った。
🐰「どうだろうね」
🍌「そうか」
それ以上聞かなかった。
でも。
不思議だった。
🍌(近くにいると安心する)
理由は分からない。
ただ。
失いたくない。
そんな気持ちだけが残っていた。
部屋の外。
🐷「……」
フードの中から見守るMEN。
🐷(もうすぐだな)
🐷(おんりー)
🐷(ちゃんと思い出せる)
二番目の仲間が。
少しずつ。
過去へと近づいていた。
そして遥か遠く。
魔王城跡地。
黒い霧が揺れる。
「勇者……」
闇の奥から声が響く。
「また現れたか」
赤い瞳がゆっくり開いた。
その瞳は。
確かに二十年前に死んだはずの勇者を見ていた。
最後の方は一体誰でしょうね〜!
第七話 目覚める記憶
おんりーチャンがやっと・・・!!!
**第七話 目覚める記憶**
夜。
王都の宿。
🍌「……」
おんりーは眠れずにいた。
窓の外を見る。
静かな夜だった。
なのに。
胸の奥がざわつく。
昼間に見た映像。
石碑。
謎の記憶。
全部が頭から離れない。
🍌「任せろ……か」
無意識に呟く。
自分の声なのに。
どこか違和感があった。
すると。
突然。
頭に激痛が走る。
🍌「っ!」
視界が揺れる。
知らないはずの景色。
知らないはずの声。
知らないはずの仲間。
なのに。
全部知っている気がした。
**翌朝**
🐰「おはよー!」
⛄️「おはよー!」
🦍「朝だぞー!」
🍆「朝から元気だね!」
🍌「……」
🐷「顔色悪いな」
🍌「少し寝不足だ」
🐰「大丈夫?」
🍌「大丈夫」
嘘だった。
全然大丈夫じゃない。
朝食中も。
依頼を探していても。
頭の奥で、
誰かの声が響いている。
『🍌!』
🍌「……」
『助かった!』
🍌「……」
『次も頼む!』
その声は。
なぜか懐かしかった。
**その日の依頼**
討伐対象は魔物の群れ。
難易度はBランク。
🦍「よし行くぞ!」
🍆「怪我しないようにね!」
⛄️「はーい!」
🐰「頑張ろー!」
🐷「俺は帰りたい」
誰も聞いていなかった。
戦闘開始。
魔物たちが襲い掛かる。
🦍「おおおお!!」
勇者の剣が唸る。
⛄️「えいっ!」
氷の矢が飛ぶ。
🍆「回復は任せて!」
順調だった。
しかし。
一匹の魔物が木の陰から飛び出した。
一直線。
向かったのは。
🐰きなこ。
🍆「きなこ!」
⛄️「危ない!」
だが。
誰よりも早く身体が動いた人物がいた。
🍌「っ!」
瞬間移動。
気づけば。
きなこの前に立っていた。
ザシュッ!!
魔物が真っ二つになる。
静寂。
🐰「おんりー?」
🍌「……」
その瞬間だった。
ドクン。
大きく心臓が鳴る。
景色が変わる。
**前世**
魔王軍との戦闘。
弓を構える自分。
その前で笑う勇者。
🐰『おんりー!』
🍌『なんだ!』
🐰『援護お願い!』
🍌『任せろ!』
放った矢が敵を貫く。
🐰『助かった!』
🍌『気にするな』
何度も。
何度も。
何度も。
共に戦った。
共に笑った。
共に旅をした。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
🐰『みんななら大丈夫』
🍌『待て』
🐰『ごめんね』
🍌『待て』
🐰『ありがとう』
🍌『待て……!』
消えていく。
消えていく。
勇者が。
きなこが。
**現在**
🍌「……っ!」
膝をつく。
🐰「おんりー!?」
🍆「大丈夫!?」
🦍「どうした!?」
声が聞こえない。
全部思い出した
全部。
全部。
全部。
🍌「……きなこ」
🐰「!」
初めてだった。
どこか違う呼び方。
違う声。
違う響き。
🍌「きなこ」
🐰「……」
🍌「本当に」
震える声。
🍌「きなこなのか」
🐰「……うん」
否定できなかった。
🍌「そうか」
静かな返事。
そして。
🍌「会えた」
その一言だった。
🐰「!」
胸の奥に溜め込んでいたものが揺れる。
🍌「やっと会えた」
🐰「おんりー……」
🍌「探してた」
🐰「……」
🍌「ずっと」
前世の記憶。
失った仲間。
守れなかった勇者。
全部を思い出した。
🍌「なんで教えなかった」
🐰「だって……」
🍌「馬鹿か」
🐰「ごめん」
🍌「謝るな」
そして。
🍌「帰ってきてくれてよかった」
🐰「!」
耐えられなかった。
🐰「……うん」
前世から初めて。
きなこの目から涙が零れた。
🍌「泣くな」
🐰「無理」
🍌「そうか」
少しだけ。
おんりーは笑った。
その様子を見ていた仲間たちは。
意味が分からなかった。
🦍「何があった?」
🍆「知り合いだったの?」
⛄️「え?」
🐰と🍌は顔を見合わせる。
そして。
🍌「まだ言うな」
小さな声。
🐰「うん」
まだみんなは思い出していない。
だから。
今は二人だけの秘密。
少し離れた場所。
🐷「二人目か」
MENは静かに呟いた。
🐷(あと三人)
約束の続きを知る仲間が、
また一人増えた。
そして遥か遠く。
闇の中。
「勇者」
赤い瞳が細くなる。
「見つけたぞ」
魔王の残滓が。
ゆっくりと目を覚まし始めていた。
魔王・・・!!の残「」なんて読むんでしょう。誰かわかりません??
この字だけわからず引っ張ってきたのですが笑
魔王の言う勇者はどっちなのでしょうか
第八話 雪に眠る記憶
おらふくーーん!!!!!!!!!!
**第八話 雪に眠る記憶**
おんりーが記憶を取り戻してから数日。
表面上は何も変わらなかった。
🐰「おんりー!依頼見て!」
🍌「また面倒そうなの選んだな」
🐰「えへへ」
🍌「褒めてない」
以前と同じ会話。
以前と同じ距離感。
でも。
おんりーだけは知っていた。
🐰が前世の勇者だということを。
そして。
一人で長い時間を待ち続けていたことを。
**ギルド**
いつものように依頼を探していると、
受付嬢が一枚の依頼書を持ってきた。
「指名依頼です!」
🐰「指名?」
🍆「珍しいね」
受付嬢は頷く。
「雪の谷の調査です!」
「最近、記憶に関する不思議な現象が起きていて……」
その言葉に。
🐷と🍌が反応する。
🍌「記憶?」
🐷(嫌な予感しかしねぇ)
受付嬢は説明を続ける。
「谷に入った冒険者が、『知らない思い出を見た』って言うんです」
⛄️「へぇー!」
🦍「面白そうだな!」
🍆「絶対面白くないやつだと思うよ?」
🐰「行こう!」
即決だった。
🐷「聞け」
**雪の谷**
真っ白な世界だった。
⛄️「きれい!」
🐰「すごい!」
🍌「足元気をつけろ」
🦍「寒いな!」
🍆「ドズさん、薄着すぎない?」
🐷「俺以外全員危機感がない」
谷の奥へ進む。
すると。
空気が変わった。
ひんやりしている。
なのに。
どこか懐かしい。
⛄️「ん?」
おらふくんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
⛄️「なんか」
⛄️「変な感じ」
胸の奥がざわつく。
初めて来た場所。
そのはずなのに。
知っている気がする
**さらに進む**
すると中央に湖が現れた。
凍った湖。
その表面が、
青白く光っている。
🐰「これかな」
次の瞬間。
パキッ
氷が音を立てる。
そして。
湖面に映像が現れた。
六人の姿。
🍌「!」
🐷「……」
🐰「……」
まただ。
前世の映像。
六人が雪山を登っている。
笑い声。
会話。
穏やかな時間。
そして。
その中には。
⛄️『待ってよー!』
若いおらふくん。
⛄️『みんな速いってー!』
前世のおらふくんだった。
現在の⛄️が固まる。
⛄️「え……?」
頭が揺れる。
映像の中の自分。
🐰『おらふくーん!』
⛄️『今行くー!』
聞いたことのある声。
大好きだった声。
なぜか。
涙が出そうになる。
⛄️「なんで……」
頭の奥で何かが弾けた。
**雪山 前世**
神宮のおらふくん。
大怪我をした勇者を必死に回復している。
⛄️『無茶しちゃダメだよ!』
🐰『ごめんごめん』
⛄️『ごめんじゃない!』
🐰『でもみんな守れた!』
⛄️『そういう問題じゃないー!』
思い出す。
何度も。
何度も。
笑ったこと。
怒ったこと。
泣いたこと。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
⛄️『やだ』
止まらない涙。
⛄️『きなこ』
崩れていく光。
⛄️『やだよ』
届かない。
⛄️『いかないで』
届かなかった。
**現在**
⛄️「っ……!」
膝をつく。
🍆「おらふくん!?」
🦍「大丈夫か!?」
🐰「おらふくん!」
その声を聞いた瞬間。
全部戻った。
二十年以上前の記憶。
大好きだった仲間。
守れなかった勇者。
全部。
⛄️「……きなこ」
🐰「!」
⛄️「きなこ」
声が震える。
⛄️「ほんとに」
⛄️「きなこなの……?」
🐰は何も言えない。
⛄️「会いたかった」
涙が落ちる。
⛄️「ずっと会いたかった」
🐰「……」
⛄️「会いたかったよぉ……!」
そのまま。
抱きついた。
🐰「お、おらふくん!?」
⛄️「よかったぁ……!」
🐰「ちょっ」
⛄️「ほんとによかった……!」
泣きながら笑う。
前世と同じだった。
🐰の目にも涙が浮かぶ。
🐰「ただいま」
⛄️「おかえり!」
その瞬間。
🍌は静かに笑った。
🍌「二人目か」
🐷「三人目だ」
🍌「そうだったな」
二人だけが状況を理解していた。
一方。
🦍「???」
🍆「???」
完全に置いていかれていた。
🍆「どういうこと?」
🦍「さっぱり分からん!」
🐷「そのうち分かる」
🦍「なんだそれ」
**その夜**
宿に戻ったあと。
⛄️はずっと🐰の隣にいた。
🐰「近くない?」
⛄️「近い!」
🐰「なんで?」
⛄️「もういなくならないよね?」
🐰「!」
一瞬。
言葉に詰まる。
前世。
消えてしまった自分。
残してしまった仲間。
⛄️「今度はちゃんと一緒だから」
🐰「……うん」
⛄️「約束!」
🐰「約束」
指切りをする二人。
その様子を見ながら。
🐷(あと二人)
🍌(あと二人だな)
静かに空を見上げた。
そして遠く離れた闇の中。
「神宮も目覚めたか」
赤い瞳が細くなる。
「ならば次はこちらから会いに行こう」
闇がゆっくりと動き始める。
約束の続きを知る仲間は三人。
そして。
物語は少しずつ核心へ近づいていく。
きなこを狙おうとする奴は誰であろうと許さん!!
赤い瞳の悪者さん、あなたは絶対許しません!!(悪いやつという確信がないにも関わらず・・・)
第九話 守れなかった約束
きなこが・・・また・・・・
**第九話 守れなかった約束**
雪の谷から戻って数日。
パーティーには少し変化があった。
⛄️「きなこー!」
🐰「ん?」
⛄️「どこ行くの?」
🐰「依頼見に行くだけだけど」
⛄️「じゃあぼくも行く!」
🐰「うん」
🍌「また一緒か」
⛄️「当たり前でしょ!」
🐷「離れると不安になるんだろ」
⛄️「うっ」
図星だった。
🐰「大丈夫だよ」
⛄️「ほんと?」
🐰「うん」
⛄️「絶対?」
🐰「絶対」
⛄️は少しだけ安心したように笑った。
しかし。
その様子を見ていた🍌は目を細める。
🍌「その約束」
🐰「?」
🍌「破るなよ」
🐰「!」
前世。
守れなかった約束。
帰ってくる。
一緒に帰る。
また冒険する。
全部果たせなかった。
🐰「……うん」
🍌はそれ以上何も言わなかった。
**その日の依頼**
内容は護衛。
王都から小さな村までの輸送任務だった。
🦍「簡単そうだな!」
🍆「油断しないでよ?」
🦍「分かってる!」
🐷「分かってない顔だな」
一行は馬車と共に移動を開始した。
天気は晴れ。
道も安全。
順調だった。
だが。
途中で異変が起きた。
🍌「止まれ」
全員が足を止める。
🐰「どうしたの?」
🍌「……危機察知だ」
空気が変わる。
🍆「敵?」
🍌「多い」
🐷「チッ」
その瞬間。
森の奥から黒い影が飛び出した。
魔物。
だが普通ではない。
真っ黒な身体。
赤い目。
黒い霧。
⛄️「なにこれ?」
🐷「普通の魔物じゃねぇ」
🦍「来るぞ!」
戦闘が始まった。
ズドォォン!!
🐰「火炎魔法!」
黒い魔物が吹き飛ぶ。
だが。
すぐに再生した。
🐰「え?」
🍆「再生してる!?」
🍌「面倒だな」
普通の魔物ではない。
まるで。
前世の。
魔王軍。
その瞬間。
🐰の背筋が凍った。
見覚えがあった。
前世で戦った。
魔王軍の特殊兵。
🐰「なんで……」
🐷「きなこ」
🐰「いるはずないのに……」
顔色が悪い。
🍌と⛄️は気付いた。
前世を思い出してから初めて見る表情だった。
恐怖。
それも。
自分のためではない。
仲間を失う恐怖。
**戦闘は続く**
🦍「おおおお!!」
🍆「無茶しない!」
⛄️「氷の矢!」
🍌「右だ!」
次々に倒す。
だが。
数が多い。
その時だった。
黒い霧が集まる。
巨大な魔法陣。
🐷「まずい!」
🍌「全員下がれ!」
遅かった。
魔法陣から放たれた黒い光。
その光を見た瞬間。
🐰の脳裏に、
前世最後の光景が蘇る。
魔王城。
仲間。
黒い魔力。
そして。
自分の死。
🐰「だめだ!!」
叫ぶ。
考えるより先に。
身体が動いた。
🦍たちの前へ飛び出す。
🍆「きなこ!?」
⛄️「きなこ!!」
🍌「やめろ!」
全員が叫ぶ。
でも。
もう遅い。
転移。
結界。
防御魔法。
障壁。
全力。
黒い光が衝突する。
ドォォォォォォン!!
世界が揺れた。
土煙。
静寂。
そして。
🐰「っ……」
膝をつくきなこ。
無事だった。
しかし。
全員の顔色は最悪だった。
🍌「なんでだ」
🐰「……え?」
🍌「なんで一人でやる」
初めてだった。
おんりーが怒った。
🍌「また守る気か」
🐰「!」
🍌「また一人で死ぬ気か」
🐰「違う」
🍌「違わない」
⛄️の目にも涙が浮かぶ。
⛄️「ぼくたち」
⛄️「また置いていかれるかと思った……」
🐰「ごめん……」
⛄️「謝らなくていい!」
声が震える。
⛄️「でももういなくならないで……」
🐰は何も言えなかった。
前世からずっと。
仲間を守りたいと思っていた。
でも。
仲間は。
🐰にいなくなってほしくなかった。
その当たり前のことを、
ようやく思い出した。
**戦闘後**
🦍「なあ」
🐰「はい」
🦍「お前さ」
🐰「?」
🦍「たまに変な顔するよな」
🐰「!」
🍆も頷く。
🍆「うん」
🍆「誰かを失うのをすごく怖がってるみたいな顔」
🐰「……」
何も言えない。
🍌と⛄️だけが視線を落とした。
理由を知っているから。
🦍「ま」
🦍は笑った。
🦍「大丈夫だろ!」
🐰「え?」
🦍「俺たちそんな弱くない!」
🍆「そうだね!」
🍆「ちゃんと頼ってよ!」
その言葉に。
🐰は少しだけ目を見開く。
そして。
小さく笑った。
🐰「……うん」
まだ思い出していない二人。
それなのに。
前世と同じことを言う。
だから。
嬉しかった。
その夜。
黒い霧の中。
「勇者」
赤い瞳が揺れる。
「今度こそ」
「絶望を思い出させてやろう」
闇が笑う。
そして。
ぼんさんの胸の奥に。
小さな違和感が生まれていた。
🍆(なんでだろう)
🍆(きなこを見ると……)
🍆(守らなきゃって思う)
それは。
失われた記憶が動き始めた証だった。
次回ぼんさん!!!!
いやぁ〜、ぼんさん好き!
第十話 守りたかった人
ぼんさ〜〜〜〜〜〜〜ん!!!
**第十話 守りたかった人**
魔物の襲撃から二日後。
王都。
🐰「平和だ~」
🍌「そうか?」
🐷「ついこの前死にかけただろ」
🐰「生きてるから平和!」
🐷「雑だな」
いつも通りだった。
だが。
一人だけ様子がおかしかった。
🍆ぼんさん。
🍆「……」
🐰「ぼんさん?」
🍆「ん?」
🐰「どうしたの?」
🍆「いや」
少しだけ笑う。
🍆「なんでもないよ!」
そう言った。
だが違った。
"なんでもない"わけじゃない。
最近ずっとだった。
🐰を見るたびに。
胸の奥が苦しくなる。
守らなきゃ。
そんな気持ちになる。
理由は分からない。
**その日の夜**
🍆「……」
眠れなかった。
何度も同じ夢を見る。
知らない草原。
知らない仲間。
知らない旅。
そして。
笑っている誰か。
顔は見えない。
でも。
大切だった気がする。
🍆「誰なんだろう……」
その瞬間。
『ぼんさん!』
声が聞こえた。
🍆「!?」
目を開く。
誰もいない。
夢だ。
でも。
胸が痛い。
ひどく苦しかった。
**翌日**
新しい依頼を受けることになった。
最近。
森の魔力が不安定になっているらしい。
🦍「行くぞ!」
⛄️「おー!」
🐰「おー!」
🐷「元気だな」
🍌「朝だからな」
🍆「ふふっ」
六人は森へ向かった。
**聖樹の森**
神聖な魔力に満ちた場所。
🍆「すごい……」
森へ入った瞬間。
ぼんさんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
🍆「なんか……」
懐かしい。
そんな感覚。
その時。
森の奥から悲鳴が聞こえた。
「助けてくれー!」
🐰「!」
🦍「行くぞ!」
全員が駆け出す。
その先にいたのは商人たちだった。
魔物に囲まれている。
しかも。
かなり強い。
🍌「Aランク級か」
🐷「数も多い」
🦍「やるぞ!!」
戦闘開始。
⛄️「えいっ!」
氷の矢。
🐰「雷撃魔法!」
🍌「右だ」
次々と魔物を倒していく。
だが。
その時だった。
巨大な魔物が現れる。
森の主。
古代樹の魔物。
🍆「まずい!」
魔力の圧力が違う。
Sランク級。
🐰「ぼくやる!」
前へ出ようとする。
だが。
🍆「待って!」
思わず叫んでいた。
全員が振り返る。
🍆「待って……」
頭が痛い。
苦しい。
何かを思い出しそうだった。
🐰「ぼんさん?」
その顔を見た瞬間。
記憶が溢れた。
**前世**
焚き火。
🐰『ぼんさん!』
笑う勇者。
🍆『ん?』
🐰『今日のご飯おいしい!』
🍆『ありがと!』
笑い声。
旅。
仲間。
全部思い出す。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
🍆『待って』
回復魔法を使う。
使う。
使う。
何度も。
何度も。
何度も。
でも。
届かない。
🍆『お願いだから』
消えないで。
🍆『助かってよ』
勇者は笑う。
🐰『ありがとう』
そして。
消えた。
🍆『いやだ……』
守れなかった。
守りたかったのに。
誰よりも。
守りたかったのに。
**現在**
🍆「あ……」
涙が落ちる。
🦍「ぼんさん?」
🍌「来たか」
🐷「遅かったな」
🐰「……ぼんさん」
🍆は震えながら顔を上げた。
🍆「きなこ」
🐰「!」
🍆「きなこ……」
思い出した。
全部。
全部。
全部。
🍆「ごめん」
最初の言葉だった。
🐰「え?」
🍆「守れなかった」
涙が止まらない。
🍆「あの時」
🍆「守れなかった」
🐰「違うよ」
🍆「違わない」
🍆「ずっと後悔してた」
震える声。
🍆「もっと強ければ」
🍆「もっと早ければ」
🍆「助けられたかもしれないって」
🐰は首を振った。
🐰「違う」
🍆「きなこ……」
🐰「ぼんさんは悪くない」
🍆「でも……」
🐰「悪くない」
しばらく沈黙。
そして。
🍆「寂しかったでしょ?」
🐰「!」
優しい声だった。
🍆「ずっと一人だったんでしょ?」
🐰「……」
🍆「よく頑張ったね」
その瞬間。
🐰の目から涙が溢れた。
止まらなかった。
🐰「……っ」
🍆「うん」
🐰「っ……」
🍆「大丈夫」
前世と同じ。
変わらない。
保護者みたいな人。
🍆「もう大丈夫だから」
🐰「……うん」
四人目。
約束の続きを知る仲間が、
また一人戻ってきた。
少し離れた場所。
⛄️「よかったぁ……」
🍌「よかったな」
🐷「あと一人だ」
そして。
🦍「???」
ただ一人。
🦍「なんでみんな泣いてるんだ?」
取り残されていた。
🐷「お前だから最後なんだよ」
🦍「は?」
誰にも説明されなかった。
そして闇の奥。
「神宮も目覚めたか」
赤い瞳が笑う。
「ならば勇者」
「次は貴様だ」
禍々しい魔力が広がる。
決戦の時が。
少しずつ近づいていた。
ぼんさんの途中の回復魔法のシーンの説明:ぼんさんは前世剣士でしたが、きなこに帰ってきて欲しいが故に得意ではない回復魔法を一生懸命かけ続けていたということです。
第十一話 最後の1人
ドズルさん・・・・!!遅いじゃないですか〜〜!!
**第十一話 最後の1人**
聖樹の森から王都へ戻る道。
六人は静かに歩いていた。
記憶を取り戻した者。
🐰きなこ
🐷MEN
🍌おんりー
⛄️おらふくん
🍆ぼんさん
そして。
まだ思い出していない者。
🦍ドズル。
ただ一人。
🦍「なんか最近みんな変じゃないか?」
全員の肩がびくっと跳ねた。
🍌「気のせいだ」
🐷「気のせいだな」
⛄️「気のせいだよ!」
🍆「気のせいじゃない?」
🐰「気のせいです!」
🦍「お前ら絶対何か隠してるだろ」
全員が目を逸らした。
**その日の夜**
王都の宿。
ドズル以外は眠れなかった。
🍆「どうする?」
🍌「いつかは思い出す」
⛄️「でも早く思い出してほしいなぁ」
🐷「焦るな」
🐰「......」
きなこだけ黙っていた。
🦍は思い出していない。
それは少し寂しい。
だけど。
怖かった。
思い出した時。
また前世のあの日を思い出させてしまう。
自分が死んだ日のことを。
🍆「きなこ」
🐰「ん?」
🍆「大丈夫」
優しい声。
🍆「ドズさんなら絶対戻ってくる」
🐰「......うん」
**翌朝 冒険者ギルド**
受付嬢が青い顔で駆け込んできた。
「緊急依頼です!!」
🐷「来たな」
🍌「何がだ」
🐷「嫌な予感」
嫌な予感は当たった。
「北部で魔物が大量発生しています!」
🦍「討伐か!」
「しかも全て上級個体です!」
🐰「......」
その瞬間。
きなこの顔色が変わった。
🍌も。
⛄️も。
🍆も。
同じだった。
前世。
魔王軍が大規模侵攻を始めた時。
まったく同じ報告だったからだ。
**王都北部**
空が黒く染まっていた。
🦍「なんだこれ」
🍆「魔力がおかしい」
🍌「普通じゃないな」
🐷「魔王軍だ」
🦍「魔王軍?」
その瞬間。
黒い霧が集まり始めた。
巨大な魔法陣。
そこから現れたのは、
黒い鎧をまとった人影。
🐰「......お前」
忘れるはずがなかった。
前世。
魔王軍四天王の一人。
勇者パーティーと幾度も戦った敵。
「久しぶりだな」
赤い瞳が細くなる。
「勇者」
その言葉に、
ドズルが反応した。
🦍「勇者?」
敵は笑う。
「まだ思い出していないのか」
「お前だけ」
🦍「何の話だ」
🍌「......」
⛄️「......」
🍆「......」
🐰「......」
全員が黙る。
🦍「まさか」
ようやく気付く。
🦍「お前ら知ってるのか?」
誰も答えない。
すると敵が笑った。
「愚かなものだ」
「仲間に守られていることにも気付かぬとは」
🐰「黙れ」
低い声だった。
敵は構わず続ける。
「勇者」
「今回も仲間を守るために死ぬのか?」
その瞬間。
🐰「っ!!」
前世の記憶。
魔王城。
黒い光。
仲間。
別れ。
全部が蘇る。
呼吸が乱れる。
🍆「きなこ!」
⛄️「大丈夫!?」
🍌「落ち着け」
だが。
敵の言葉は止まらない。
「また失うぞ」
「また守れない」
「また一人になる」
🐰「うるさい!!」
ドォォォォォン!!
瞬間。
きなこの魔力が爆発した。
大地が揺れる。
空気が震える。
そして。
その光景を見たドズルの頭に、
ひびが入るような感覚が走った。
🦍「......あ」
知らないはずの景色。
知らないはずの声。
だけど。
忘れたことなんて一度もなかった。
🐰『ドズルさん!』
🦍「......きなこ」
世界が揺れる。
消えていく勇者。
伸ばした手。
届かなかった背中。
そして叫んだ。
🦍『きなこぉぉぉぉ!!』
記憶が。
一気に戻った。
変なところで切っちゃいましたが、すぐに続き出します
第十二話 六人の約束
かっちょいいシーンが来るぞ!
**第十二話 六人の約束**
王都北部。
黒い霧が空を覆っていた。
🦍「......きなこ」
震える声だった。
🐰「ドズルさん」
ドズルの瞳から涙が落ちる。
前世。
旅の日々。
仲間たち。
笑い声。
焚き火。
そして。
魔王城。
全部思い出した。
🦍「馬鹿野郎......」
🐰「......」
🦍「なんで一人で行ったんだ」
🐰「あの時は」
🦍「なんで俺たち置いてった!」
怒鳴る声。
でも。
それは怒りじゃなかった。
後悔だった。
🦍「どれだけ後悔したと思ってる」
🦍「どれだけ会いたかったと思ってる」
🐰「......ごめんなさい」
🦍「謝るな」
🐰「でも」
🦍「謝るな」
ドズルは一歩前へ出る。
🦍「迎えに来たぞ」
🐰「!」
🦍「勇者」
その言葉に。
きなこは泣きながら笑った。
🐰「遅いです」
🦍「悪かったな」
🍆「本当に遅かったね!」
⛄️「最後だったもんね!」
🍌「安定の最後だな」
🐷「予想通りだ」
🦍「うるせぇ!」
久しぶりだった。
前世で交わした言葉。
前世で向けられた笑顔。
ようやく。
六人全員が揃った。
しかし。
「感動の再会は終わったか?」
魔王軍幹部が笑う。
赤い瞳が細くなる。
「ならば絶望を見せてやろう」
黒い霧が爆発した。
ドォォォォォン!!!
空が染まる。
大地が震える。
無数の魔物。
何百。
何千。
地平線が埋め尽くされる。
🦍「多いな!」
⛄️「多いね!」
🍆「すごく多い!」
🍌「面倒だな」
🐷「帰りてぇ」
🐰「楽しそう!」
🐷「お前だけだ」
みんな笑った。
不思議だった。
前世なら。
怖かったかもしれない。
だけど今は。
六人揃っている。
なら負ける気がしなかった。
🦍「行くぞ!」
勇者の剣が光る。
🍆「ちゃんと帰るからね!」
⛄️「約束だからね!」
🍌「誰も置いていかない」
🐷「今度はな」
🐰「うん!」
そして。
六人は駆け出した。
**戦闘は激しかった**
🦍が前へ出る。
🍆が支える。
🍌が敵を翻弄する。
⛄️が氷の矢を降らせる。
🐷が高位魔法を放つ。
そして。
🐰が道を切り開く。
前世より強くなっていた。
全員が。
魔王軍幹部の顔が歪む。
「なぜだ......」
「なぜそんなに強い!」
🐰「決まってる」
杖を握る。
🐰「一人じゃないから」
後ろを見る。
仲間たちがいる。
前世でも。
今世でも。
ずっと大好きだった仲間。
🦍「終わらせるぞ!」
🍆「もちろん!」
🍌「早く帰りたいしな」
⛄️「ご飯食べたい!」
🐷「理由が軽いな」
みんな笑う。
その笑い声に。
きなこも笑った。
そして。
巨大な魔法陣を展開する。
全属性魔法。
今のきなこだから使える。
最強の一撃。
🐰「みんな!」
🦍「おう!」
🍆「任せて!」
🍌「やるか」
⛄️「いこう!」
🐷「派手にな」
六人の力が重なる。
魔力が天へ昇る。
魔王軍幹部が叫ぶ。
「やめろぉぉぉ!」
もう遅い。
🐰「これは」
🦍「俺たちの」
🍆「約束!」
🍌「続きだ」
⛄️「みんなで!」
🐷「取り戻した」
六人は笑った。
そして。
🐰🦍🍆🍌⛄️🐷
**`「約束の続きだ!!」`**
光が世界を包み込んだ。
ドォォォォォォォォォン!!
黒い霧が消える。
魔物たちが消える。
幹部も消える。
静寂。
そして。
優しい風が吹いた。
戦いは終わった。
六人は顔を見合わせる。
🐰「みんな」
全員が振り向く。
🐰「ありがとう」
少しだけ涙ぐみながら笑う。
🐰「また会ってくれて」
🐰「仲間でいてくれて」
沈黙。
そして。
🦍「当たり前だろ」
🍆「今さらだね!」
🍌「ずっと仲間だ」
⛄️「ずーっと一緒!」
🐷「約束したからな」
きなこは笑った。
天界で待った時間も。
寂しかった時間も。
全部。
報われた気がした。
六人の約束は。
ようやく続きを描き始めた。
そして。
その続きを。
これからも六人で歩いていく。
第一部 完
第二部はシリアス3割、日常、ほんわか7割くらいで出します!
第一部と第二部の差(どこから第二部というのはこの第十二話のあとがきでしかわかりません笑すみません)
次回から第二部に入ります!(第十三話)