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第三話 危機察知が示す先
おんりーチャン回きました!
**第三話 危機察知が示す先**
王都近郊。
森へ続く街道を、一人の青年が歩いていた。
背中には大きな荷物。
腰には短剣。
盗賊のおんりーだった。
🍌「別に急ぐ依頼じゃないしな」
のんびり歩く。
しかし。
数時間前から妙な感覚が消えない。
🍌「……」
危機察知。
生まれつき異常に鋭い感覚。
危険が近づけば必ず分かる。
だが。
今回は違う。
危険じゃない。
何かが近くにいる。
そんな感じだった。
🍌「変なスキルだな」
本人も首を傾げる。
すると突然。
森の方から爆音が響いた。
ドォォォォン!!
🍌「?」
さらに。
ズドォォォン!!
🍌「何やってるんだ?」
鳥たちが一斉に飛び立つ。
木々が揺れる。
明らかに普通じゃない。
🍌「……行くか」
おんりーは地面を蹴った。
次の瞬間。
姿が消える。
瞬間移動。
そして再び姿を現した時には、森の奥まで移動していた。
**その頃 ギルド**
🐰「冒険者ランク上がった!!」
🐷「Fから?」
🐰「A!!」
🐷「意味分かんねぇ」
🐰「やったぁぁぁ!!」
🐷「初日だぞ」
ギルド長は頭を抱えていた。
「前代未聞だ……」
受付嬢も頭を抱えていた。
「前代未聞ですね……」
周囲の冒険者たちも頭を抱えていた。
「前代未聞だな……」
🐰「?」
きなこだけ首を傾げていた。
🐷(こいつだけ世界が違う)
するとギルドの扉が開いた。
バァン!!
入ってきたのは一人の青年。
🍌「ここか」
静かな声だった。
しかし。
ギルド内の空気が少し変わる。
強い。
誰もがそう感じた。
🍌「Sランク魔物を倒したやつがいるって聞いた」
全員の視線がきなこへ向く。
🐰「ぼく?」
🍌「お前か」
🐰「たぶん?」
🐷「たぶんじゃねぇ」
おんりーはきなこを見る。
不思議だった。
初めて会う。
初めてのはず。
なのに。
懐かしい。
🍌「……」
どこで会った?
思い出せない。
🐰「どうしたの?」
🍌「いや」
おんりーは目を細める。
分からない。
でも。
🍌「お前、強い?」
🐰「強いよ?」
🐷「自覚はあるんだな」
🐰「そんなに?」
🐷「そんなにだ」
おんりーは少し考えた。
そして。
🍌「勝負しないか」
ギルドが静まり返る。
🐰「勝負?」
🍌「あぁ」
🐷(面倒になった)
🍌「本当に強いのか見たい」
きなこは少し考えた。
そして。
🐰「いいよ!」
🐷「軽いな」
**ギルド裏の訓練場**
観客が集まっていた。
「始まるぞ!」
「盗賊のおんりーだ!」
「Aランク冒険者!」
一方。
きなこ。
🐰「何すればいいの?」
🐷「戦うんだよ」
🐰「あぁ」
理解した。
対面にはおんりー。
🍌「本気でいいか?」
🐰「うん!」
🍌「そうか」
その瞬間。
おんりーが消えた。
🐰「おっ」
速い。
普通なら見えない。
しかし。
🐰「そこ」
転移魔法。
きなこの姿が消える。
おんりーの背後へ。
🍌「!?」
観客。
「は?」
「今何が起きた?」
「消えた?」
🐷「だから言ったろ」
続いておんりーが再び瞬間移動。
きなこも転移。
シュン!!
シュン!!
シュン!!
シュン!!
周りには残像しか見えない。
観客A
「何やってるか見えねぇ」
観客B
「俺も」
観客C
「俺も」
🐷「俺も」
みんな見えなかった。
数秒後。
二人が止まる。
🍌「……」
🐰「強いね」
🍌「お前もな」
そして。
おんりーは少しだけ笑った。
🍌「楽しいな」
その言葉を聞いた瞬間。
なぜか胸がざわつく。
昔。
同じ言葉を聞いた気がした。
『おんりー!』
誰かの声。
『次も一緒に冒険しよう!』
一瞬だけだった。
本当に一瞬。
🍌「……なんだ今の」
その記憶はすぐ消えた。
しかし。
確かに何かが残った。
目の前の青年を見つめる。
🍌「きなこ」
🐰「ん?」
🍌「しばらく一緒にいてもいいか」
🐰「いいよ!」
即答だった。
🐷「即決かよ」
🐰「仲間が増えた!」
🍌「仲間……か」
なぜだろう。
その言葉が妙に心地よかった。
こうして。
未来の仲間。
おんりーが旅へ加わった。
**そしてその夜**
誰もいない宿の屋根の上で。
神様が下界を眺めていた。
「ほっほっほ」
仲間が二人揃った。
「楽しそうじゃのぉ」
まだ誰も知らない。
これは偶然ではなく。
遥か昔に交わした約束の続きを辿る旅だということを。
次回おらふくん回です!