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episode.23
四期までの情報しかないはずです!
原作(漫画)を見ながら書いてます!
オリキャラ注意!
No side
ポートマフィア本部ビル。
ギィ、と音を立ててある部屋の扉が開く。
「兵は?」
「御指示通り配備しております、|首領《ボス》」
広津はそのまま言葉を続ける。
「私は先代|首領《ボス》の頃よりマフィアに仕えております」
「あぁ、広津さんは古株だからねぇ」
「先代の晩年頃、この街の黒社会は荒廃しておりました。病を得てより先代の命令は朝令暮改。ポートマフィアは闇雲に抗争を拡大させ、あのままでは早晩この街を滅ぼしていたでしょう」
あの時、貴方が|首領《ボス》の座を継がねば。
そう云った広津は遠い過去を思い出していた。
「……何が云いたいのかな?」
「いえ、唯──|首領《ボス》の意思は、太宰君も理解するところであったろうと」
仮に、と森は壁に染み付いた血を見る。
「当時の太宰君に|首領《ボス》の地位簒奪の意志がなかったのだとしても、私の選択は凡て論理的最適解だ。後悔などない」
「……。」
「だが、もし太宰君が今の私の右腕ならば組合ごとき……」
ふと森は、太宰の言葉を思い出した。
──鬼は他者の裡にも鬼を見る
広津さん、と森は通信機を貰う。
「探偵社にはああ云ったが《《完全な同盟を結ぶ論理解は存在する》》。同盟の本質とは『先払い』だ。相手の為に先に損を支払い、それが百倍の利となって返ってきて初めて過去の遺恨を越えた同盟が可能となる」
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--- episode.23 双つの黒 ---
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太宰side
「こんばんは。うちの作戦参謀は敵行動の予測が得意なもので」
「……罠か」
知ってはいたけど、やはり|組合《ギルド》の組員多いな。
ルイスさんもいないし、どうしよう。
そんなことを考えていると、岩が降ってきた。
影から現れた人影に銃が向けられるけど、当たることはない。
「はぁ」
--- 嘗て敵異能組織を一夜で滅ぼし、『双黒』と呼ばれた黒社会最悪の|二人組《コンビ》……一夜限りの復活だ ---
とか、森さん思ってるんだろうな。
「最初に云っとくがなァ」
砂埃が晴れて、チビの姿が見えた。
「この塵片したら、次は手前だからな?」
「あーあ、矢っ張りこうなった。だから朝から遣る気出なかったのだよねぇ……」
「バカな! こんな奇襲戦略予測には一言も……」
「はい、悪いけどそれ禁止」
「なっ……異能無効化!?」
にこぉ~、と笑っておく。
確か樹木を操る異能だったかな。
「あぁ、最悪だ最悪だ」
「私だって厭だよ」
ルイスside
『対組合共同戦線──反撃の狼煙だ』
「やっぱりこうなったか」
僕は通信機を片手にため息をつく。
「全く……ここ数年で最低な一日だよ」
「何で俺がこんな奴と……」
「俺の隣を歩くんじゃねぇ」
「中也が私の隣に来たんじゃあないか」
ねぇ、と僕は二人の背後に立つ。
拳が飛んできたのは少々予想外だった。
すぐに#アリス#が鏡を出してくれたから良かったけど、重力操作かけられたら流石の僕でも死んじゃう。
「ルイスさん!?」
「あれ、来てくれたんですか?」
「you love the people who live in this town.」
太宰君は瞠目する。
「そう言ったのは君だろう?」
「──はい」
早く入るよ、と僕は扉を開いた。
「いいか? 仕事じゃなきゃ一秒で手前を細切れにしてる。判ったら二米以上離れろ」
「あ、そう。お好きに」
「ほら、喧嘩しないの」
本当に子供だな。
七年前から何も変わっていない。
「太宰、『ペトリュス』って知ってるか」
「目玉が飛び出るほど高い葡萄酒」
「手前が組織から消えた夜、俺はあれの八九年ものを開けて祝った。そのくらい手前にはうんざりしてたんだ」
「それはおめでとう。そう云えば、私もあの日記念に中也の車に爆弾を仕掛けたなあ」
「あれ手前かっ!」
修理費いくらだったのかな。
そんなことを考えながら僕は地下室の扉を開いた。
因みに、僕は一番後ろをついていくことにした。
理由は簡単。
二人の間に挟まれたら面倒なことになりそう。
「ああ、気に食わねぇ。太宰の顔も態度も服も全部だ」
「私も中也の全部が嫌いだね。好きなのは中也の靴選びの感性くらいだ」
「あ……? そうか?」
「うん、勿論嘘。靴も最低だよ」
「手ッ前ェ!」
ほら、太宰君に蹴り入れてる。
「無駄だよ。君の攻撃は間合いも呼吸も把握済みだ」
「加減したんだよ、本気なら頭蓋骨が砕けてたぜ」
「そりゃおっかない。ま、中也の本気の度合いも把握済みだけど……ほら、居たよ。あれだ」
助けを待つ眠り姫様、と太宰君は言った。
ふと、脳裏によぎった光景。
あの時の自身と、Qの姿が重なる。
『大丈夫かしら』
「……大丈夫だよ、#アリス#」
『無理はしないでよ』
「木の根を切り落とさないと。中也、短刀貸して」
「あ? あぁ……ん? 確か此処に……」
「あ、さっき念のため掏っておいたんだった」
「手前……」
「さて、やるか」
太宰君はQの首にナイフを当てる。
「……止めないの?」
「首領には生きて連れ帰れと命令されてる。だがこの距離じゃ手前のほうが早ぇ」
僕も助けには入れないかな。
それに、と中也君は動くつもりはないようだった。
「その餓鬼を見てると詛いで死んだ部下達の死体袋が目の前をちらつきやがる。やれよ」
「そうかい。……じゃ、遠慮なく」
「……やっぱり君は優しいね」
「ふん……甘いの間違いでしょう。そう云う偽善臭え処も反吐が出るぜ」
太宰君は、Qへ刃を当てなかった。
どんどん木を切っていく。
「Qが生きてマフィアにいる限り、万一の安全装置である私の異能が必要だろ?マフィアは私を殺せなくなる。合理的判断だよ」
「……どうだか」
「マフィアが彼を殺すのは勝手だけどね。大損害を受けたマフィアと違って、探偵社の被害は国木田君が恥ずかしい台詞を連行しただけで済んだから」
「社員に詛いが発動したのか。その後同何した」
「勿論、録画したけど?」
「国木田君ドンマイ」
相変わらず太宰君に振り回されてそうだな、国木田君は。
「おい、クソ太宰。その人形寄越せ」
「駄ー目。万一に備えて私が預からせて貰うよ」
「あぁ、糞。昔から手前は俺の指示露程も聞きゃしねぇ。この包帯の付属品が」
「何だって? 中也みたいな帽子置き場に云われたくないね」
「この貧弱野郎!」
「ちびっこマフィア」
「社会不適合者!」
「その程度の悪口じゃ、そよ風にしか感じないねぇ」
「ぐっ……手前が泣かせた女全員に今の住所伝えるぞ」
「ふん、そんな事…………それはやめてくんないかな?」
中也君は重力操作のお陰で簡単に運べるんだろうなぁ。
まぁ、僕が|異能空間《ワンダーランド》に入れても良いんだけど。
普通に面倒だからいいか。
疲れたので次回予告なしにする
すまん