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episode.27
五期までの情報しかないはずです!
原作(漫画)を見ながら書いてます!
オリキャラ注意!
No side
|異能空間《ワンダーランド》内でもワンダー要素が強いぬいぐるみのエリア。
そこでルイス・キャロルはというと──。
「もうむりぃぼくはぬいぐるみにおぼれてしぬんだぁ」
ぬいぐるみの山に埋もれていた。
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--- episode.27 |戦いの終わり《the end of the battle》 ---
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ルイスside
「……何がどうしてこうなったのよ」
そんな声が聞こえて、僕はぬいぐるみの山から顔を出す。
#アリス#が何やってんだ此奴という顔で此方を見ている。
「フィッツジェラルドから逃げるようにヨコハマにやってきて、なんか疲れたんだよね」
|組合《ギルド》はもう壊滅してやることないし、やる気もない。
ずっとドタバタしていた反動でこんなことになっていた。
出来ることなら、もう一歩も動きたくない。
そんなことを考えていると、携帯電話が鳴った。
この着信音はプライベートか。
ぬいぐるみの山から出て、仕方ないから電話に出ることにした。
「もしもし?」
「急に済まない。新人の歓迎会をするのだが貴君も来るか?」
新人というのは鏡花ちゃんのことだろう。
無事に入社試験を突破できて良かった、というのが僕の正直な感想。
「僕、今すっごく動きたくないんだよね」
「では来ないか?」
「いや、行くよ。ちゃんとお祝いしてあげないとね」
ということでやってきました、武装探偵社。
「の前に、やってきました。名前知らない公園」
白鯨が海に浮かび、多くの野次馬が集まっている。
何も知らない一般人は呑気だね。
まぁ、魔都と呼ばれる街だ。
この地に住む人達は多少の慣れがあるんだろう。
「お、見つけた」
「……ルイスさん?」
久しぶりだねぇ、と僕は手を振る。
そしてベンチへと腰を掛けた。
「いつから此方にいらしていたんですか?」
「あれ、太宰君から何も聞いていない感じか」
「……成程。結構前から横浜にいらしていたんですね」
はぁ、と安吾はため息をついていた。
僕がマフィアに仕事で行っていた後の一件で彼は特務課へと戻った。
太宰君とあまり仲が良くないのは知っていたけど、僕のことを話していなかったとは。
「ルイスさんも今回の一件に関わられていますか?」
「さぁ、どうだろうね」
「関わっていただろ、ルイス」
「メルヴィル!」
何で言っちゃうのかな。
僕、なるべく政府機関とは関わりたくないのに。
「勝手に隣に座ってきたのが悪い」
「……ごめんて」
「異能戦争は無事終結しましたが、僕達の仕事はここからが本番です。この大騒ぎの後始末……家で寝られるのは何日後やら」
頑張れ公務員。
「仕事を手伝ってもらう依頼してもいいですか?」
「現在万事屋は休業中です」
悪いね、と僕は笑う。
特務課で仕事なんかしてたら|英国《イギリス》に戻されかねない。
それを知っているのに依頼しようとする安吾の冗談は怖いな。
「僕はこの辺で失礼するね。メルヴィルに挨拶したかっただけだし」
「後で情報提供だけお願いします」
「ま、それぐらいなら良いよ。また連絡して」
そう言い残して、僕は鏡で移動するのだった。
「──ごめん、少し遅れた」
「大丈夫だ。まだ新人は来ていない」
そっか、と僕は部屋を見渡す。
よく飾り付けされてるな。
料理も豪華だし、種類が多い。
ちゃんと鏡花ちゃんの好きな湯豆腐も用意されている。
「ほら、ルイスもこれ持って!」
乱歩がクラッカーを渡してきた。
そして、カウントダウンを始める。
超人的なその頭脳で、鏡花ちゃんがやってくるタイミングも分かっているのだろう。
「3、2、1、」
--- 「鏡花ちゃん、入社お目出度う!」 ---
それぞれ好きな飲み物を持って乾杯をした。
全員、とても楽しそうだ。
「で、君はどうしてそんな眉をひそめてるの」
「いや、その、ルイスさんに相談すべきことでは……」
「良いから話してみなさい」
渋々、国木田君は話し始めた。
今回の歓迎会、結構金額がヤバいらしい。
計算し終わった電卓を見て、僕は少し考える。
「これ、予算の何倍?」
「……5です」
仕方ないなぁ、と僕は小切手を出す。
確か、数年前にマフィアの手伝いをしていた時の報酬が残ってるはず。
僕は今回かかった金額を書いて国木田君に渡した。
パリン、と音を立てて眼鏡が割れる。
「僕、何も手伝いできてなかったから支払うよ。これからもお世話になるしね」
それじゃ、と僕はその場を後にした。
少しして落ち着いてきた鏡花ちゃんに祝いの言葉と兎のぬいぐるみをプレゼントした。
喜んでくれたし、準備して良かったな。
それから少しの間食事をしていると、扉が開いた。
「乱歩君……? 電話で頼まれた新作小説を持ってきたのであるが……」
「あぁ、君、こっちこっち!」
あれは確か、組合の──。
まぁ、乱歩が呼んだなら特に気にしなくて良いか。
「乱歩君……これは何かの拷問であるか……?」
「心配しなくても、乱歩がそういう人間なだけだよ」
「い、戦神!? 何でこんなところに!?」
放置されているのが見ていられず、思わず声をかけてしまった。
にしてもその呼び名、久しぶりに聞いたな。
探偵社ではそう呼ぶ人いない。
「あ、その名は嫌いであったな……申し訳ない……」
「……いや、気にしなくて良いよ。それより飲み物とかいらない? 僕取ってくるよ」
「え、あ、じゃあ我輩っぽいものを……いや、そこに……こういう時って何を飲んだら……?」
「とりあえずジュースもらってくるね」
外国人同士ということで、意外と話は合った。
本を読むのが好きなことを話したら、推理小説の話に。
ポー君の小説も読んでみたかったけど時間なので僕は帰ることにした。
彼が呼んでいるから行ってあげることにしよう。
静かな建物に響き渡る足音。
僕は彼らの真ん中で足を止めた。
「変な絵だねぇ」
「絵画を理解するには齢の助けが要る」
「これぐらいなら君にも描けそうじゃない?」
「そうですね。かというルイスさんも絵は描けるでしょう?l
「君達は凡そ何でも熟すだろう」
そうかな、と僕はちゃんと絵を見ていた。
「君が幹部執務室の壁に描いた自画像を覚えているかね?」
「あぁ。|首領《ボス》の処のエリスちゃんが、敵の呪いの異能と勘違いして大騒ぎ」
僕がいなくなってからも、マフィアは楽しそうだな。
どちらかと言うと、飽きなさそうだ。
「ルイスさん、広津さん。例の件は助かったよ」
「僕は白鯨侵入作戦について話しただけだよ」
「私も樋口君に漏らしただけだが」
「彼女が知れば芥川君に伝わる。芥川君が知れば必ず単身で乗り込んでくる」
予想通りだ、と太宰君は笑う。
敦君と芥川君を引き合わせる理由。
「……新しい時代の双黒、ね」
「間も無く来る“本当の災厄”に備えるためには必要でしょう?」
「魔人君は動き始めてるからね」
白鯨の落下は失敗。
でも流れ的に、半分近くの資金は持っていかれてるんじゃないかな。
流石、としか言いようがない。
組合戦が終わり、迷ヰ犬の行く先に待つものは──。
ヨコハマを包み込む濃い霧。
そして、自身に刃向かう異能の姿。
英国出身の迷ヰ犬(DEAD APPLE)
──2023/08/25始動